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「人に迷惑かけていい」 40年前の山田太一ドラマに共感

2023年11月29日、89歳で亡くなった脚本家の山田太一さん。

「男たちの旅路」や「岸辺のアルバム」、「早春スケッチブック」、「ふぞろいの林檎たち」など半世紀以上にわたり、数々のテレビドラマの名作を世に送り出してきました。

その中でも大きな反響を呼んだ作品が「車輪の一歩」です。

これについて、2017年7月に、生前の山田太一さんと斎藤洋介さんに、記者が取材した記事を再構成しました。


「人に迷惑をかけることを怖れるな」

40年以上前のテレビドラマのせりふです。
ドラマは、山田太一さんが脚本を手がけた「男たちの旅路」シリーズの「車輪の一歩」。

この言葉が今静かな共感を呼んでいます、

身体障害者に対する当時の社会の厳しい現実を正面から描いた作品で、このせりふは、主役の俳優が周囲に遠慮しながら暮らす車いすの青年を励ますシーンで使われました。

このドラマが今の時代に何を問いかけているのか。
山田太一さんや、車いすの男性を演じた俳優の斎藤洋介さんに話を聞きました。

(科学文化部 記者 野町かずみ)

「人に迷惑をかけること怖れるな」

今ほどバリアフリーが進んでいなかった昭和54年に放送された『車輪の一歩』。どう生きるべきか悩む車いすの青年に対して、主役のガードマンを演じた鶴田浩二さんは、優しく諭します。

「『人に迷惑をかけるな』という社会が一番疑わないルールが君たちを縛っている。君たちは、普通の人が守っているルールは、自分たちも守るというかもしれない。しかし、私はそうじゃないと思う。君たちが、街へ出て、電車に乗ったり、階段を上がったり、映画館へ入ったり、そんなことを自由に出来ないルールはおかしいんだ。いちいち後ろめたい気持ちになったりするのはおかしい。私はむしろ堂々と、胸を張って、迷惑をかける決心をすべきだと思った」

そして、人に助けてもらうとき、節度は必要だ。しかし、毎回、世話になったと傷つく必要はない。元気な人が少し手伝うのは当然で「迷惑をかけることを怖れるな」と力強く語りかけます。

静かな共感広がる

ここのところ、航空機への搭乗拒否をはじめ障害者が関係したニュースが報じられ、その度に、この言葉やドラマが引き合いに出されて「昔と何も変わっていないじゃないか」という議論がネットで見られます。

相模原の障害者施設で事件が起きたときは。

「『迷惑を掛けてはいけない』という道徳を追い詰めていくと『人に迷惑を掛ける人間は抹消しても良い』に繋がっていく」

航空会社が車いすの人の搭乗を拒否した問題では。

「バニラエアの一連の騒動を見て『車輪の一歩』を思い出す。初放送から40年近くもたつのにほとんど進歩していない」 「車輪の一歩を見た世代としては「必要な迷惑はかけるべきだ」という思いが強くある。あのドラマの衝撃は相当だった」

今の時代だからこそ、若い人に見てほしいという声も数多く上がっています。

障害者の暗い現実を描いた異色作

『車輪の一歩』は、バリアフリーが今ほど進んでいない時代に、障害者の問題に真正面から向き合った異色の作品で、数多い山田太一さん脚本のドラマの中でも、名作中の名作と言われています。

冒頭は、車いすの青年のグループが一般人の通行をわざと邪魔して公共の場所を占拠、鶴田浩二さんたちガードマンを困らせるという意外な展開で始まります。

1人では電車やバスに乗れず、タクシーには乗車拒否され、アパートも貸してもらえない車いすの人の悩み。その現実を目のあたりにした鶴田さんらは青年たちを手助けするようになります。

車いすの青年を演じた斎藤洋介さん(取材当時:66歳)は、車いすを理由に風俗店への入店を断られ、両親の前で号泣する難しい役を演じ、強烈な印象を残しました。

車いすの役の6人は、斎藤さんも含め、当時は無名の俳優ばかり。顔が知れた俳優だとリアルさが出ないからとの抜てきで、斎藤さんらはデビュー作を体当たりで演じたと、当時を振り返ります。

「腕の力だけで階段を上がる演技など本当に大変で、演技を通して、その不便さを身にしみて感じ、素直な演技ができました。川崎の風俗街に車いすで行くシーンでは、撮影中、本物のやくざに取り囲まれて『なんだ、オメーこんな所来やがって』とすごまれて。わからなくて、そのまま演技を続けて、その様子がそのまま放送されました。リアリティのある演技と言うより、現実そのものだったんです」

ラストシーンは、今のようにエレベーターやスロープもない駅の階段。障害があることで引きこもりがちだった車いすの女の子が、周りの人たちに対して、勇気を振り絞って、「どなたか…私を上まで上げてもらえませんか」と、大きな声で叫びます。

「人に迷惑をかけていい」山田太一の思い

ドラマにはどのような思いが込められているのか。
脚本を書いた山田太一さん(当時83歳)は、放送当時の対談の中で次のように答えていました。

「人間の生き方の中には、迷惑を掛けてもこのことはやらなければいけないということがいっぱいある。募金にしても署名活動にしても、それは人の迷惑を考えたらやれないのです。単に身障者の話と言うことで無くて、もう少し普遍的なものを裏側に用意したつもりです」

山田さんに障害者をめぐる最近の状況やドラマのことについて、改めてお話を伺いたいと思い、自宅を訪ねました。

---まず、先月、航空会社が車いすの人の搭乗を拒否した件について聞いたところ、ニュースで知って、驚いたという答えが返ってきました。

「あのドラマから40年近くたっているのに、そんなことをいまだにしているのかとショックを受けました。小さいとは言え、公共の交通機関なのだから。この40年でハード面では大きくは変わったことは事実だけど、世の中はそう簡単に変わらないと思いました」

---そして、「迷惑をかけることを怖れるな」と言うセリフについて聞くと。

「3年間にわたって車いすの人たちとつきあい、大変な苦労をしている日常に接する中で到達したものです。彼らは、とても大きなものに縛られていて、あそこまで露骨に言わないと、世間にわかってもらえないと思いました」

---『迷惑をかけることを怖れるな』という言葉が共感を呼んでいることについて。

「現実が、そうじゃないからこそ、こういう言葉を必要としているのでしょうか。障害者ではない人で、他人事だと思っていても、実は、形を変えて自分の問題になっているなと感じている人が多いからではないでしょうか」

なぜ今 共感が

このドラマのメッセージに共感が広がっているのはなぜなのか。ドラマのほかの関係者にも聞きました。

今でも折に触れてドラマを見返すという俳優の斎藤洋介さんは、今でもこのドラマが繰り返し思い起こされる理由として、「忙しい社会の中で、本来、人間が持っていなければならない『優しさの魂』みたいなものを思い出させてくれるからではないかと感じている」と話しました。

また、ことし1月、『車輪の一歩』を含むシナリオ集を出版した里山社の清田麻衣子さんは「あのせりふは、容易には社会が乗りこえられない。でも、こうありたいとみんなが思う1つの指針なのではないか」と話していました。

私は数年前にこのドラマに初めて接しました。車いすから降りた人がはうように階段を上る場面や障害者の性の問題、障害者の親の思い。知らなかったことばかりで、その生々しさに目を開かされる思いでした。

放送からおよそ40年。この間、ハード面ではバリアフリーが進み、車いすの人も積極的に外に出るようになっていますが、全員が同じように不自由なく暮らせているとは言えません。車いすの当事者に聞いてみると、逆に、多くの人が電車では、障害者は駅員に任せればいいやと思うようになるなど、ふれあいが少なくなっている側面もあると言います。

健常者が、駐車場の障害者用のスペースに車を止めたり、多目的トイレを長時間使うなど、無理解や無関心から来る行為もあとを絶ちません。そして、障害者に限らず、シングルマザーや老老介護など、人に遠慮してなかなか助けを求められない人たちは、実は、今の時代にも多くいます。

社会的なゆとりが失われるなか、自分がいつ同じような「社会的弱者」になってもおかしくないという実感が、共感となって広がっているように思います。「迷惑をかけることを怖れるな」、この言葉を知っているだけでも、無関心から解放されて少しだけ優しくなれるかもしれない。そう思いました。

この記事のコメント投稿フォームからみなさんの声をお待ちしています。

担当 「クローズアップ現代」取材班の
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みんなのコメント(36件)

体験談
感謝感謝薬剤師。
60代 女性
2023年12月24日
このドラマをずっとさがしてました。
今、薬剤師歴35年の私(女性62歳)ですが、とても感動して人生感を左右されました。
でも当時、偶然見たドラマで、放送局がどこであるかも分かりませんでした。
とても感慨深いドラマでした。
今の私を支えてくれている衝撃的な番組でした。
国家公務員の父親の転勤で、転校を繰り返しいじめにもあった私。そんな私の根幹の揺るぎない思い、自殺を妨げてくれたこのドラマは、何より私を助けてくれました。
今、現在、目の前にいる患者さんに寄り添えるのもこのドラマのおかげです。
感謝してます。
感想
ととろ爺
60代 男性
2023年12月24日
あの車輪の下から、44年も経ってしまった
のだということを、番組を見てひしひしと
感じました。山田さんの脚本が見る者の心
にこれでもかと迫り、鳥肌が立つ思いを
したのを思い出しました。弱者に対して、
自己責任だとうそぶく連中がのさばる今の
社会。何度でも再放送してもらいたい、
できれば学校などで若い方に見せたいと
強く思いました。
感想
カワセミ
50代 女性
2023年12月23日
番組中の中井貴一氏の言葉「山田先生のセリフのひとつひとつにあたたかいまなざしが込められていたと思います。
(私達は)かっこいいものに目がいきがちだけど、そうじゃないものにたくさん支えられているんだっていうことを山田先生はずっと台本にかき続けてこられたんだと思います。」に感銘を受けると同時にまったくそのとおりだということに初めて気付かされました。
半世紀近くに亘り私達に人としての本来のあるべき姿や矜持を静かに毅然として示してくださった山田太一さん、本当にありがとうございました。

ぜひ、地上波での作品の再放送をお願いします。
感想
四ツ谷
60代 男性
2023年12月20日
初めて見た時は高校生で、ダイレクトに心に響いて感動したし、ドラマとしても素晴らしい作品だと思いました。

その後、30歳の時に仕事中に高所から落下。脊髄損傷で車椅子を使う身となりました。自分が登場人物たちと同じ境遇になってから見ても、やっぱり同じように心を動かされたし、作品に対する評価も変わりませんでした。

残念なのは障害者が登場するドラマや映画はたくさん作られるのに、いまだに車輪の一歩に並ぶような作品が出ていないことです。障害をドラマを盛り上げるための道具としか考えていないような作品ばかりでがっかりです。

ぜひ、数年に一度でいいから「車輪の一歩」を再放送してほしいです。今の人たちがこの作品を見て何を思うかは分かりません。見ようとすらしないのかもしれません。でも、そんなことはどうでもいいじゃないですか。日本のドラマ史に残る傑作です。それだけで繰り返し再放送する価値があると思います。
感想
いつも見てます
女性
2023年12月20日
このドラマの当時は車椅子の方に対してだけでなく福祉が手厚くなかったように思い出し、山田太一さんのような影響力のある方が発信して問題を常に投げかけてくれたことにもっと早く気付けばと思います
感想
げんまいママ
50代 女性
2023年12月20日
車輪の一歩見てました。ちょうど高校生の時で、今では当たり前のノーマライゼーションの考え方はない時代で…このドラマを見た後に障害者について問われたことがあり、助けてもらうのは当然の権利と話、驚かれたことがあります。
現代でも障がいのある方の生活はまだまだ大変だとは思いますが…私の考え方を大きく変えた作品です。
提言
匿名
50代 男性
2023年12月19日
山田太一さんが仰ったように、40年経とうとも差別は厳然と残り続けている。
それは、差別をしない、させないという「教育の一環」として、相対そうとしてきたからだ。
臭いものには蓋、ということだ。

その「臭いもの」を我慢する事への意義を、現在の若い人たちは疑問視している。
それが結果として搭乗拒否やバッシングへと繋がっている。
一部の人は真剣に向き合おうという姿勢を持っているが、如何せん少数だ。

教育から変えていかねばならない。
大事なのは差別への疑問であり、社会全体が重大事と認識し、取り組む姿勢にある。
それが出来ない限り、差別は消滅しない。
提言
ばあこん
60代 女性
2023年12月19日
「車輪の一歩」を取り上げて下さり、嬉しかったです。放映当時より私の中でTVドラマ ベスト1のドラマです。何度見てもラストシーンで号泣してしまいます。身障者 LGBTQ 心身障害児 生活困窮者、、マイノリティの方々が街を自由に闊歩できる環境が未だに整わない日本。そんな社会の一員である自分へ自戒もこめて、繰返し見るべきドラマ。NHKオンデマンドにも含まれていないので、機会があれば総合チャンネルでぜひ放映していただきたい。山田氏への追悼の意も込めて。
提言
横須賀安兵衛
70歳以上 男性
2023年12月19日
昨夜に「クロ現」で山田太一さんを取り上げた番組を拝聴致しました。
これらで取り上げられていた「男たちの旅たち」等は40年前ですと家内共々 仕事や育児に追われていて(団塊の世代としましては)全く視ることができませんでした。
今でしたらリタイヤしていて時間が取れますので、是非 夕方とか夜の時間に再放送して欲しいと熱望致しております。
以上、宜しくご高配の程お願い申し上げます。
質問
べべ
50代 男性
2023年12月19日
ぜひ、再放送してください。お願いいたします
感想
パンジー
60代 女性
2023年12月19日
昨夜クローズアップ現代の山田太一さんの番組を見て初めて「車輪の一歩」を知りました。見終わった後身動き出来ない程衝撃を受けました。
昭和54年と言えば私は郷里を離れ1人暮らしをしながら就職した所でテレビを1人で見た記憶がない時代でした。
40年前、弱者の側に立ち「人に迷惑を掛けていい」という事を訴えたドラマがあった事、そしてラストのシーン。若い女性が階段の前で「どなたか私を上迄上げてもらえませんか?」のシーンがいつまでも心に深く残り、こうして文字を打ちながら今も頭を離れない衝撃を受けました。
あらためて山田太一さんの素晴らしさを感じました。
感想
カチャピン
70歳以上 女性
2023年12月18日
昨年大晦日、車椅子生活だった高齢の実母、4月に高齢の姑を相次いで亡くしました。山田太一作品は数多く拝見しましたが この作品は見ていませんでした。車椅子での日常がわかるだけに長期の車椅子生活の日常に石を投げた感がありました。胸に残りました。
体験談
惠美子ばぁば
60代 女性
2023年12月18日
西日が差す駅のホーム。私と友人は電車の中から、家路を急ぐ人達が乗って来るのを見ながら会話を。ふと、段差のあるホームの車椅子の少女に目が止まる。両脇には祖父母と思われる お二人が。友人が「あっ、〇〇ちゃんだ。」障がい者施設の寮母をする友人の生徒さん。ホームに降りた私は片手を高く上げて「どなたか お手伝いしてください」と、声をあげた。若い男性が 直ぐに 車椅子の反対側を持ってくださった。発車のベルが鳴っていて、間に合って良かった。男性に「ありがとうございます。」と、声をかけ お互いに笑顔になる。咄嗟に勇気を出して、助けを求めて良かった。手助けしなかったら、後悔したと思う。しなかった後悔は深い。友人は病気の後遺症で足の感覚を失って居る。私と友人では、少女とはいえ 車椅子ごと 持ち上げるのは無理だった。少女は「先生、久しぶり」と、笑顔で会話する。祖父母も安堵の表情で 譲られた シートで和んでいた。
感想
み?こちゃん
60代 女性
2023年12月18日
すすんで迷惑をかける覚悟という言葉にハッとさせられました。私達は親から当たり前のようにそう言われて育ちます。そしてそうでない人を無意識に軽蔑視している自分の愚かさに気付きました。障がいを持つ人に対しての見方が明日から変わる気がします。ドラマが放送された時よりもだいぶ社会は優しくなってきたと思いますがまだまだですね。私も何かしらの力になりたいです。
提言
ゆうすげびと
2023年12月18日
山田太一さんの作品を観ながら成長してきました。
「車輪の一歩」を観て、筋ジストロフィーの方の車椅子を押して、コンサートに行ったり、キャンプに一緒に行ったりしました。車輪の一歩が私の他者理解への一歩でした。山田太一さんは、他者への関わり方、生きる悲しみをかかえながら、他者も同様にそれでも生きることを作品やエッセイで語られていた。人生は生きてみなければ、愛することも、老いることも、悲しみも喜びもわからない。悲しくってやりきれない時も、それでも生きていくそんな共感を山田太一さんから作品をとおしていただいた。クロ現での「車輪の一歩」はバリアフリーとか、40年前の社会と現代の対比のように比較しているが、山田太一さんは、そんなに簡単じゃないんだ!ありふれた日常のありふれた暮らしのなかで複雑さを生きていることを互いに関心を持ちながら、複雑さを生きよう。
感想
ミドリのイナズマ野郎
50代 男性
2023年12月18日
山田太一作品は、主に社会的弱者に焦点を当てた脚本が多い。華やかで洗練された登場人物や物語が虚構とは思わないが、車椅子生活者やその家族、三流大学の若者や中流家庭の主婦etc…を中心に展開する群像劇は、私たちの日常と常に寄り添い共感できる素晴らしい名作ばかりでした。ちなみに以前、某週刊誌にて募集された日本の連続ドラマ名作ベスト50の第一位が『岸辺のアルバム』でした。その他様々なテーマの作品が人々の心に深く浸透していると思います。こうして逝去後に再評価されることが残念でなりませんが、作品の多くは令和現在の社会派ドラマと比べても全く遜色なく普遍的な内容ばかりです。今回をきっかけにより世代を問わず多くの方に山田作品に興味を持って頂けることを切に願います。
体験談
6
2023年12月18日
自分は後天的な障害者です。いくつかの支援施設を利用し様々な障害者の方を見てきました。今は障害者雇用枠で働いています。
障害者の方の中には、倒れた時に健常者が差し伸べた手を払う人もいました。それは良い悪いではなく、障害と共に生きて来た人の叫びだと思いました。
山田太一さんが書いたセリフ「いちいち後ろめたい気持ちになったりするのはおかしい。私はむしろ堂々と、胸を張って、迷惑をかける決心をすべきだと思った」は、当時には誰も書くことが出来ない素晴らしい作品だったと思います。ですが、この「叫び」を山田さんが知った場合、どのように書き上げられたか。そのドラマを観たいと思いました。
感想
ニシカワ
60代 女性
2023年12月18日
人を殺したり、美男美女が結ばれたりそんな現実にはありえないドラマに魅力を感じない。山田太一さんのドラマは切なくて繰り返し何度でも観たくなる胸が締め付けられる作品が多いい。思い出づくりや沿線地図なども主題歌を聴くだけで切なさが蘇る。登場する人物がそういうふうに感じだからそうなったんだとひとりひとり表面では理解できなかった心の内が見えるようだった。番組で是枝監督の「山田さんのドラマは応援歌ではあるが葛藤はあるけど克服されなくてもいいのだ」とおっしゃっていたのが共感します。あまり取り上げられないが「ありふれた奇跡」も好きです。
体験談
のっこ
60代 女性
2023年12月18日
62才まで小さな会社の社長をしていました。外から見たら優雅にも見えたかも知れません。売上も順調で無借金の会社でした。しかし体の病いと心の病い、大腸癌と鬱病になり長年作り上げてきた会社をタダで他人に譲りました。
今は訪問介護でヘルパーの仕事を少しだけしています。96才と89才のお婆さんの身の回りのお世話。たった1時間だから楽しいのかも知れませんが、ありがとうね!のその言葉に言い尽くせない達成感を感じます。
だから私もありがとうございました。って心から言います。
感想
きれいな街からきれいな海に
40代 男性
2023年12月18日
山田太一さんのコメント「負けた者って、すごい大変な無視をされちゃうんだ」に心が揺り動かされ、投稿させていただきます。
私は勝ち負けという考え方は嫌いです。それは無意識に人を区別し、他人の権利を侵害したり、尊厳や機会を奪う可能性があると考えるから。しかし世間は、勝ち負けで物事を判断するのが好きなようです。勝者の理論が社会を支配し、敗者の意見は無視されています。元々表裏一体だったにも関わらず、一瞬の勝敗から、人生に大きな影響を与えることもあります。その人自体の価値は変わらないのに。世間はこの残酷さを知っているからこそ、皆が敗者にならないように必死だ。負けた人を非難することで、自分は負けていないと言いたいようだ。そんなことに時間を割くくらいなら、新たな価値創造に時間を割けば、世の中は変わると思う。「勝ち負け」ではなく「価値撒け」。世界中の人が、互いを尊重し合い助け合える社会が来るように。
感想
のび
50代 男性
2023年12月18日
「迷惑をかけることを怖れるな」と言ってくれた山田先生なら、精神障害者を取り巻く環境と悩みを、どう描いてくれるかなと、当事者として大きく期待してしまいます。男たちの旅路、が放映されていた時代からの、山田先生の大ファンです。山田太一様、本当にありがとうございました!ご冥福をお祈りしております。
提言
ゆふ子
70歳以上 女性
2023年12月18日
地道な作品からの声が誰かの心に火を点け、それは少しずつ拡がりを見せ世論を動かし現在は障害者自体も前向きに捉える方も増え以前の暗さは大分と払拭され地域によっては寧ろ明るく受止められるようになった感じもするのですが、世の中は何事もバランスが大事なのではと思えるのですが。お互いを思い合うなど言葉で言うより実際には、とても難しい事ではないでしょうか。でも諦めず個々の中で人間らしい思いが育まれる世の中を目指して。私も!!
体験談
ゆみちゃん
60代 女性
2023年12月18日
車輪の一歩を25歳の時、見ました。その後、ひとり親になって、下町の小さな障害者施設に勤めている時、利用者の皆と、ビデオで観た事を思い出します。皆で、お弁当を買いに、街に飛び出した事が、私の車輪の一歩です。
感想
あなた
女性
2023年12月18日
今ほどバリアフリーが進んでいない時代って繰り返し書いてあるけど

結構苦労してます。今でも。

助けてほしいと大声を出しても、誰も、誰もきこえない。

迷惑をかける事を恐れてはいけない、だけを信じて生きていきます。
感想
芋えつこ
女性
2023年12月18日
NHKの放送を見て身近に感じる事がら多々ありますね。
教師ではなくて支援学校に携わる一人の人間として日々の生徒の関わり方に障害のある生徒にも幾つかの明かりを見る様子に安堵する毎日です。
提言
コーフル
60代 男性
2023年12月18日
これだけ素晴らしいドラマなのに、なぜNHKはこの作品「車輪の一歩」を再放送しないのか? いろいろ規制などもあるのかも知れません。しかし今の時代だからこそ、この作品のメッセージを広く知ってもらう必要があると思います。 ぜひとも再放送をよろしくお願いします。
体験談
51
70歳以上 男性
2023年12月18日
日常生活のなかで、なかなか気づかないような視点で感性鋭く描く作品は庶民目線での映像は、半世紀経った今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。
感想
ジャスミン
60代 女性
2023年12月18日
車輪の一歩、若い時に見ました!衝撃でしたーその後何十年かしてスポーツ施設のボランティアをする事になり、活動の中で車イスをおしたのですが障害者の方はめちゃめちゃ明るくて私が色眼鏡でみていた事が恥ずかしくなる程でしたー時代は進んでいました!
感想
うめごま
50代 女性
2023年12月18日
確か、小学生のときにこの「車輪の一歩」を見た。車椅子のお兄さんたちやお姉さんたちのリアルさを覗いてるよう葛藤を感じながら、どきどきしながら、目を離せなかった記憶を鮮明に思い出しました。
感想
y6d
男性
2023年12月18日
世代が違うので作品をほぼ観たことがなく、お名前だけは聞いた事があるような状態でしたが、是非観たいと思いました。
感想
Jabbie
70歳以上 男性
2023年12月18日
身内(自分と双子の弟がハンディキャップあり)常にその意識は持ってる。
身近に対象者が居ないと難しいかもしれませんが、社会がそれを当たり前のように自然にこなしていく国民になってくれるととても誇りにおもいます。
感想
ぺぺロ
60代 女性
2023年12月18日
ふぞろいの林檎は大好きな番組でした。
冴えない看護学生だった私がそこに居ました。上手くいかない日々の中で見守ってくれる誰かがいると思わせてくました。
今でも懐かしく青春時代に戻れる大事な番組です。
感想
オペロ
70歳以上 男性
2023年12月18日
山田太一さんの、迷惑をかけて良いとの言葉には、心に突き刺さるものでした。
体験談
70代後半女性
70歳以上 女性
2023年12月18日
今 現代 相手への優しさ想いが無いことです。
感想
佐藤がりぞう
60代 男性
2023年12月18日
「人に迷惑を掛ける人は抹消しても良い」衝撃な文言。だが、自身も思当たる節がある。事件(特に殺人事件)を観る度に「死刑案件でないからと、この世に生かすなよ…」是非見てみたいもの。ヒューマン映画が何より好きなオッサンより
感想
あみ
60代 女性
2023年12月18日
障害がある方が声を出す事は、すごく勇気がいる事と思いますが それ以前に周りの人が気づき 手助け出来る事ができてないのが現実で、もっと優しく出来たらと思います。