こんなに猛暑が続くのはなぜ?【インスタ画像でわかりやすく解説】
全国的に猛烈な暑さが続いています。
2023年7月の全国の平均気温は、この100年あまりで最も高くなりました。
なぜ猛暑が続くの?
私たちにできることは?専門家に聞きました。
(NHK「首都圏ネットワーク」より)
※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。
こんなに猛暑が続くの なあぜ?なあぜ?
連日、各地で危険な暑さの日が続いています。7月は全国の平均気温が7月としてはこの100年余りで最も高くなりました。気象庁の3か月予報では、特に9月は東日本や西日本を中心に猛烈な暑さとなる日もあり、厳しい残暑が続く見込みです。
現在はどの程度暑くなっている?
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東京大学大気海洋研究所 今田 由紀子 准教授
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「『50年に1度』の極端な高温は
1900~1949年→38℃前後でしたが
2000~2022年→41℃くらいまで高まっています」
今田准教授は埼玉県熊谷市と鳩山町、群馬県館林市の1900~2022年の7・8月の最高気温を分析。
1900〜1949年
その地域で「50年に1度」の確率で起こるような暑さは38℃前後。
2000~2022年になると
38℃は「3年に1度」以上の頻度に。
2000~2022年には
「50年に1度」の確率で起こる高温は41℃前後に達しました。
なぜ、暑い日が増えている?
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東京大学大気海洋研究所 今田 由紀子 准教授
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「エルニーニョ現象やラニーニャ現象といった自然現象に、都市化によるヒートアイランド現象、そして地球温暖化が複雑に重なり合っているため」
温暖化が進んでいる気候と温暖化が進まなかった場合をシミュレーションし、猛暑日の日数を比較すると、2018年7月では温暖化が進んでいなかった場合に比べて、関東平野一帯の猛暑日は4~6日程度増えていた結果に。
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東京大学大気海洋研究所 今田 由紀子 准教授
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「『ヒートアイランド現象』のため、気温がさらに高まるおそれがあります。人間活動による温室効果ガスの排出が原因の地球温暖化が厳しい暑さに影響していることは疑いようのない事実です。適切な対策をしない限り、暑さによる健康被害や農作物への影響は、さらに深刻化していくおそれがあります」
私たちにできることは?
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東京大学大気海洋研究所 今田 由紀子 准教授
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「われわれが努力したとしても、しばらくの間は気温上昇が続いていくと考えられます。ただ、人間活動による温室効果ガスの排出が厳しい暑さに影響していることは疑いようがないので、まずは温室効果ガスの排出削減が急務。一人一人が声をそろえ、排出削減の取り組みを支持することで国が打ち出す政策が実現に近づくと思います」
インスタグラムでも画像を公開中
インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます