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あなたもできる!「映像を作るコツ」08~「テクネ映像の教室」時間操作×鈴木康広~

2024年3月17日(日)

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3月17日(日)にも放送された、「テクネ映像の教室」。この「まなびノート」では番組ディレクターが取材を通じて知った「映像を作るコツ」を発信します。

 「テクネ映像の教室」の<テクネトライ>というコーナーは、第一線のクリエーターたちに「〈お題〉の技法で実際に映像を制作してもらう」もの。

 クリエーターたちが普段映像を制作する際には「この音楽の世界観を表す映像」とか「この商品の良さを伝える映像」が大半で、「この技法の映像」という依頼を受けることはまずありません。番組に参加したクリエーターたちは、その依頼が新鮮だと引き受けてくれ、普段とは違う七転八倒しながらチャーミングな映像を作ってくれました。

番組ディレクターの織田聡さんが綴ってくれた「映像を作るコツ」。あなたもできるかも!?

「テクネ 映像の教室」時間操作×鈴木康広「蛇口の起源」

 

技法「時間操作」の映像制作にチャレンジしたのはアーティスト 鈴木康広さん。

東京造形大学卒業後、『遊具の透視法』がデジスタアウォード2001最優秀賞を受賞。『まばたきの葉』『ファスナーの船』など、身近な素材や現象を独自の視点でとらえ直し、誰しもが持つ原体験を呼びさます作品を制作しています。『まばたきとはばたき』『近所の地球』などの著書も。

 

「時間操作」技法とは「早送り」「逆再生」「リピート」など撮影した映像の時間の流れを変えることで現実にはありえない映像を作る技法。

 鈴木さんは「時間操作」を、普段私たちが何気なく見ている世界の中に潜む〈何か面白いもの〉を見つけるために使ってみようと考えました。

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カメラで映像として撮影したからこそ見えるもの。水道の蛇口から出る水の形を時間を操作して止めてみると・・・

蛇が隠れているのではないか?その名も「蛇口」と言うのだから・・・。

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・公園に撮影と水道使用の使用許可をもらい、晴れた日を狙って撮影。

・ハイスピード撮影が可能なカメラを使用して、あとで時間操作をして蛇のかたちを探す。

 蛇口から流れ出す水には、勢いや吹く風の強さによって、意外と形のバリエーションがあることに気がつきました。

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しかし、どの瞬間に蛇が潜んでいるのか、肉眼ではさっぱりわかりません。遊びに来ていた子供達に聞いても「見えなーい」との答え。

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一日撮影をした後に編集室で時間を操作、スロー再生してみると・・・

いました、いました。結構な数の蛇が現れました。

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日常の世界には、こんなふうに映像を使って「時間操作」をしてみるとまだまだいろんなものが潜んでいる気がします。

今ではスマートフォンで簡単に時間操が出来るようになりましたからまずはいろんなものにカメラを向けてみるといいかもしれません。