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【親子で自由研究】テーマの決め方<テーマを決めるヒント>

2023年7月24日(月)

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自由研究のテーマが見つからない!そんな時は・・【テーマを決めるヒント】がここに!(※保護者向け)

 【※】このページは「親子で取り組む自由研究」の6ページ目(全6ページ)です。「自由研究」特集を最初から読みたい方は→【親子で自由研究】親子で取り組む!大人向け"まなび"のページを活用した自由研究! | まなびノート | NHKラーニング

■このページでは、【自由研究のテーマ】を【親子で一緒に発見】するヒントをご紹介します!保護者の方向けのページですので、ぜひお子様と一緒に取り組むヒントにしてみてください。

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下の表を、親子で書いてみましょう。(たて9マス×よこ9マスの方眼紙を用意。3列で区切る)

①表の中心にお題を書く「好きなもの、興味のあること」など

②中心のまわりの8マスに、お題に対して思いつくことを書く。

③周囲の水色の部分のコマにその8つを書き写す。その周りの8コマに連想するキーワードを書く。

④親子でそれぞれのシートを見比べて、共通点を探す。(あるいは共感や一緒に調べてみたいと思うキーワードが無いか見比べてみよう)

(記入例)

<子どもの例>
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<親の例>
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(上記の記入例は、札幌国際大学・岩﨑有朋先生のご家庭で実際にやってみた実例です)記入例を見てみると子どもと親のそれぞれに近い世界として、「生活用品」や「家具」、「食器」や「デザイン」といったものが見られます。共通するものの中から親子で「これ近いね!」とか「これは面白そう」といったものをキーワードを見ながらワイワイ話をしてみました。普段から食器や文房具といった日常雑貨を親子で見ることが好きなので、だったら二人のアイデアに出てきている食器とかのデザインで何かかさらなるヒントがないかなぁということになりました。でも、う〜ん・・・?

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 そこで、ものは試しとちょっと「NHKラーニング」を覗いてみようということになりました。「NHK for School」は教科の学習に近い感じがするけれど、「NHKラーニング」は学習というよりも、もう少し広い意味での学びとか考えるきっかけをもらえそうなので、「NHKラーニング」で「デザイン」というキーワードで動画を検索してみました。
これもデザイン | NHKラーニングjiyukenkyu_theme3.png

そうすると、「これもデザイン」というプレイリストが出てきて、動画を見る中で「“手”で考える温かいデザイン・石川 金沢」の中に柳宗理(やなぎ・そうり)さんのカトラリーの話題が出てきました。親子で視聴しながら「このスプーンって、あの雑貨のお店にあるんじゃない!?」ということで、一気に身近なテーマになってきました。「このスプーンは100年後も売られていると思う」という動画の中でのコメントを聞き、そんなにすごいデザインってどんなものだろうねということで、さっそく雑貨店に行ってみようかということに・・・。

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 ちょうどお昼時だったので、雑貨店に併設されているカフェで昼食を頼むと、出てきた食器は先ほどの番組でも触れていた柳宗理のスプーンやフォーク! 食べながら使ってみるけれど、1種類ではよく分からない。やっぱり何種類か同じような大きさのスプーンで使い勝手を比べないと分からないよねという調べ方の方向性も見えてきました。ごちそうさまの後、お目当ての雑貨店でいろんなタイプのスプーンを購入しました。

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 その次は、そもそも柳宗理という人は?ということで、図書館に行って柳宗理に関係する本をいくつかと、食器とかのデザインの本もいくつか借りてみました。NHKラーニングの番組情報だけでは分からないことがあります。それに、インターネットで、例えば「柳宗理 スプーン」と検索すると、どうしても販売に関係するサイトが多く出てしまいます。こんな時こそ書籍が頼りになります。研究内容に関する情報をいろいろな情報ソースから集めることで、研究の幅がぐんと広がります。情報収集のコツとしてはNHK for School「プロのプロセス 情報の集め方」がとても参考になりました。
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さて、ここからが大切なところ。自由研究用に購入したスプーンをどう比べたらいいのだろうかという比べる項目づくり。いきなり考えるのではなく、まずは借りた本を眺めながら食器とかデザインの世界に浸ってみます。その後ようやく比べる項目のアイデア出しについて、デジタル付箋紙を使いながら親子で共同作業しました。GIGAスクールで子どもは慣れているので、サクサクと操作しながら親子で「あ〜でもない、こ〜でもない」とリラックスして雑談しながら創造的で楽しい時間。この時、他の人の付箋を見ながら閃くことだってあります。ある程度出そろったところで、ChatGPTにも聞いてみようということで、親が操作をしていくつか比べる項目のヒントを出してもらいました。それらを含めて、親子で話し合った結果、○印がついた6つの項目について、実際に食べ物をすくったり、持った感覚を比べたりしながら調べてみようということになりました。(水色:親 オレンジ:子 緑:ChatGPT)

 さぁこの結果はどうなるのでしょう。この親子は研究を口実にいろいろなものを食べるのを楽しみに・・・、いや5種類のうち、どのスプーンが使いやすいスプーンと結論を出すのでしょうか!

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 この親子は、調べたり考えたりした項目でスプーンの使いやすさなどを比較しますが、その話の中で、もし自分が作るとしたら・・・という理想のスプーンが作れたらいいかも!という次の研究の種のきっかけも親子の会話に出てきているようです。最近ではモデリングソフトを使って、3Dプリンターで出力することで、実際に手に取って試せるものも作れる時代です。1つの研究の種が次の研究につながっていく、まさに芋づる的なワクワクのつながりになりそうです。

最初のたて9マス×よこ9マスの方眼紙でのアイデア出しだけでは、ここまでいかないと思います。出てきたアイデアと実際の社会を繋いでくれた「NHKラーニング」の番組、調べるときのコツを教えてくれた「NHK for School」の番組、そして、自分たちの足で集めた書籍の情報など、番組と身近な施設などをうまく組み合わせることで、自由研究の内容がワクワクしながらレベルアップできそうです。
 

■「自由研究」特設ページについて、最初から読みたい方は【親子で自由研究】親子で取り組む!大人向け"まなび"のページを活用した自由研究! | まなびノート | NHKラーニング