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あのちゃん、「哲学」や「いじめ」について語る。[まなびノート]

2023年7月24日(月)

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あのちゃんに「NHKラーニング」で配信中の300本以上のコンテンツの中から、4つのお気に入り動画を選んでもらいました!

聞き手は、おしゃべり好きのロボットカメラ・ろぼちゃん
出会ってすぐ、あのちゃん好みに飾りつけをしてもらったので、2人はすっかり仲よしに♪
そのおかげもあってか(?)、ふだん「緊張しい」だというあのちゃんもリラックスして動画の見どころをたくさん語ってくれました(^3^) 

 あのちゃんとロボットカメラのろぼちゃん

あの/ano

年齢非公表。歌手、俳優、タレント、モデルなど“超多様”な顔を持つ。“魂の叫び”を歌で表現する姿は人々に勇気を与え、バラエティー番組での型破りな発言は芸人をもうならせる。あらゆる場所で自由を貫く彼女に、いま、熱狂的なファンが急増中。

 

目次

 

【ちょう、多様性。な動画4選】あのちゃんって、NHK見るの?

ろぼ)あのちゃんって、普段NHK見るのかな?

あの)NHKは見ます、たまにね。

ろぼ)どういうときに、どんな番組を見てくれてるのかな?

あの)うーん、夕方とか、結構ふとした時にチャンネルを回すかな。気づいたらついてるときが多い。世界の景色とかよく流れてきたり、風景とか言葉(ナレーション)数が少ない番組が結構多いから、それを見ながら、ぼーっとしてみたりとか。

ろぼ)なんで言葉数が少ない番組が好きなの?

あの)なんか、いろんな情報を入れることも好きだし、笑えることも好きだけど、何も考えたくなくなっちゃうときが多いから。あと、『ハートネットTV』とかは見てますね。あれは、やっぱり興味深いから。いろんな人がいるし、自分が共感することも多いから、境遇が…。

ろぼ)他にどんな番組を見るの?

あの)『ねほりんぱほりん』は見てて、おもしろい。自分とは全く真逆の人がいっぱい出てるからね。人形もカワイイし、気軽に見れちゃうから見てるよ。

ろぼ)あのちゃんは、カワイイものが好きなんだね。

あの)うん、テレビでNHKずっと流れてた。ちっちゃいころからNHKとか見てたから、こども番組とかもいっぱい見てたから、かわいいのが好き。

あのちゃんが選ぶ「ちょう、多様性。」な動画

 

1.【ねほりんぱほりん】“キラキラ女子”の裏側に迫る

【あのちゃんコメント編】東京OLになりきる。あるキラキラアカウントの実態。

あの)この動画を見て、なんでもかんでも信じちゃだめだ!って思いました。ぼくも実際、こういう人たちは充実してていいな~って思ったこともあるけど、大体インターネットには良いことしか載せないからね、ぼくもそうですし。

ろぼ)あのちゃんも普段いろんなSNSをやってると思うけど、イイネ!やフォロワー数とかはやっぱり気になるのかな?

あの)やっぱりまあ、求められるときはある。数字を稼がせてほしいっていう大人さんたちの圧も感じるけれど、正直フォロワー数とか全然わかんなくて、「どのくらい増えた減った」とか周りに言われて、そうなんだとか思うだけで、意識は全然してない。

ろぼ)どんな人に、この動画を見てほしいかな?

あの)こういうキラキラ女子を見て落ち込んでギャップを感じている人に対しても、SNSだけじゃなくて他に目を向けてほしいと思っている。そういうキラキラ女子も裏では努力してたり、苦労したりしているってことを踏まえながら生きてって思うし、キラキラ女子自身もこの動画を見て、自分が危険な域にいるんだって分かってほしいです。

 

2.【世界はほしいモノにあふれてる】ファッションが生み出すパワー

【あのちゃんコメント編】せかほしファッショニスタ

あの)自分が“服好き”だから、見ててテンション上がりますね。発想1つで、世界に1個のオリジナルのファッションだったり自分を表現できるというのが、やっぱり服のおもしろさ。だからもっと、自由でいんだよなっていうのに改めて気づきました。

ろぼ)あのちゃんもファッショニスタなのかな?

あの)ぼく?!どうなんだろうね。ファッショニスタなんでしょうか? でも、ぼくもわりと、雑誌とかのトレンドで服を選んでいくっていうことはしなくて、洋服屋さんで例えば1個ワンピースを選んだら、あとは好きな小物を合わせていく。なるべく自分の着たいものだけを着てるから、それがファッショニスタだったら、そうなのかなって感じですね。ファッションはパワーをもらうね、やっぱり。ぼくパジャマで過ごすこともすごく多いけど、やっぱりおしゃれした日とかはちょっと気持ちが違うから、ルンルンになるし。ただただ“布”っていうよりかは、一緒のパワーとなって街を歩いてもらえるというか、強くなれる気がする。

あの)日本だけかはわからないけれど、結構“トレンド”にうるさい人が多い気がするし、どうしてもみんな流行っているもので服を着ますじゃん。まあそれはそれでいんですけど、うーん…この動画を見ると、もっと自分が好きな服、着たい服を着たらいいっていう、シンプルな感覚になれると思う。

3.【100分de名著】“生きるとは何か” 日本最初の哲学書 「善の研究」

【あのちゃんコメント編】日本最初の哲学書「善の研究」

あの)うーん、(この動画を見ると)“ものの奥”っていうのが必ずあるんだよなっていうのは思いますね。インターネットもそうだけど、人の感情1つもそうだし、人間もそうだし、物もそうだし、“自分だけの価値観”で考えるというのはやっぱり、なるべくやめたいなって思いました。ぼくは、目で見て感じることが一番経験・体感できるから、そこで“自分がどう思うか”っていうのは一番大事にしてますね。

ろぼ)あのちゃんは哲学の本とかは読むのかな?

あの)生きることに対してとか、愛もおっきいテーマですけど、愛とは何かということとかの哲学の本はよく読みます。生きるとはなんだろうっていうのは、物心ついたころから考えたり、ふんわり、考えては、なんか意味を見い出せないことが長かったですね。ただ、経験していくことによって、自分ってなんのために生きてんだろうとか、これ以上生きてても何も変わらない感じがあるのかなとかも思ってたけど、やっぱり、どんどん「まだ自分ってこんな物の見方ができるんだ」とか、「これを崩すことができたりとか、作ることができる、研ぎ澄ますことができることが楽しいかも」とか、思ったりして、それって生きてるってことだなとかは、思ったりしてます。

4.【ハートネットTV】ひきこもり新時代~長期化、募る焦り~

【あのちゃんコメント編】ひきこもり新時代。長期化、募る焦り

あの)かつて、自分も「ひきこもり」の時期があったけど、もっと高齢になってのひきこもりってなると、家族との関係とか結構おっきくなってくるんだなっていうのは知らなかったから、新たな発見でした。お金のこととかいろいろ難しい面っていっぱい出てくるから、なんか複雑だなって。簡単に、ひきこもりを脱出するために行動するっていうのは言えないよなっていう。自分はひきこもってたときから今こうして外に出て仕事してるけど、そういうのもただただ奇跡的にこうなっただけかもしれないから、簡単には言えないなって思いました。

ろぼ)あのちゃんも「ひきこもり」だった時があったんだね。

あの)ぼくは、学生時代ですね。いじめがあったんで結構。そのいじめが、軽いいじりとかじゃなくて、ハードだったので。部活1つもそうだし、クラスにいるときもずっと。そこに居る人たちと、どうしても考えがズレちゃってたりとか、行動とかもそれで出ちゃって、なかなか理解してもらえないから。どんどんどんどん、いじめがあって教室を別の教室に移動させられた…ぼくが。「なんでボクが?」っていう疑問があって、それで見たくないこと、見たくないもの、聞きたくない言葉っていうのを目にして、自分がそこでそれを我慢することとか、そういう“自分を曲げる”ことっていうのが、しんどくて、それは嫌だった。それは「嫌だ」という強い感情があったから、このままだと自分が自分じゃなくなるから、だったらそこまでして学校や外に出なくていいやって、ひきこもってました。 

ろぼ)あのちゃんの家族は、どういうまなざしで見守ってくれてたの?

あの)ぼくもそれはどうだったんだろうって見てて思ったんだけど、でも、それこそ(動画の中で)専門の人が「否定はしちゃだめ」って言ってたけど、(家族から)否定されなかったなっていうのはありますね。「学校行け」とか、「家から出ろ」とか、「ひきこもってんじゃない!」って怒られたりとかはなかったから。ただ、やっぱり家には哲学の本もいっぱいあったし、「ひきこもり」とか「いじめ」とかいろんなことに関する本がいっぱいあったな~っていうのは思うから、家族なりにそこに対してすごい向き合ってくれてたのかなとは思って。けど、ずっと部屋も荒らしまくってめちゃくちゃ迷惑かけてました。

ろぼ)どんな人に、この動画を届けたいかな?

あの)いじめられたりとか、ひきこもりになって焦ってる人とか、そういう人に見てほしいなっていうのと、ぼくみたいに若いときにひきこもりを経験して逃げれてる人は、焦んなくていいんだよっていうのも言いたい。簡単に行動して変えろとは言えないから、「これを見て自分がどう思うか」っていう、自分の意見とか考えをもっと巡らせてほしいなって思いました。

 

ろぼちゃんからのコメント

 

ろぼちゃんからのコメント

ろぼ)ぼく、あのちゃんとお話しできて本当に楽しかったし、一つひとつの言葉が胸にどーんと響いたよ。いつもバラエティーで見るあのちゃんとはちょっと違う、“生きることに葛藤しながらも、生きることを諦めない姿”がすごく印象的だったんだろぼ。ぼくもちょっとしたことで生きることが嫌になって消えてしまいたくなるときがたまにあるけど、あのちゃんとのこの時間を思い出して、ちょっとずつ、一歩ずつ、自分のペースで生きていこうと思えたよ。本当にありがとうろぼ!

ちなみに、あのちゃんがぼくに飾り付けてくれたパーツたちは、元々いろんな番組を彩るための美術セットだったもので、放送も終わり、役目を終えた「廃材」=“テレビのカケラたち”なんだ。物にも命があるっていうことはぼくが一番知っているから、こうやって捨てられそうだったものが生まれ変わってぼくの服になってくれて、とっても嬉しいんだ!
そしてね、なんと、みんなもこの廃材を使って自分だけのオリジナルアイテムを作れるワークショップ「テレビのカケラでなにつくる?」が来年も全国各地のNHKの公開イベントなどで開催されるらしいヨ!美術スタッフの人からこっそり教えてもらっちゃった(^3^)
“テレビのカケラたち”を通して、いま話題の「SDGs」に興味を持ってもらったり、“テレビ美術”の仕事の面白さに触れてもらったり…、そしてNHKの番組をもっと知って欲しいんだって☆素敵だろぼぉぉぉ(^3^)

廃材を使ったワークショップの様子

2022年11月NHK松山放送局にて行われたイベントの様子

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