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京都 もっと知りたい”光る君へ” 自由でユニークな書道

  • 2024年04月26日

大河ドラマ「光る君へ」でもたびたび登場する、墨と筆で文字を書く場面。
現代でも書道として親しまれていますが、京都では一風変わったユニークな書道も行われています。

京都大学書道部

書道部の学生の練習風景

京都大学書道部です。

練習風景

ふだんは「楷書」や「草書」などの練習に励んでいます。
彼らは年に一回の学園祭の時だけ、枠にとらわれない自由な作品を発表しています。

ユニークな作品たち

題名は「書描鹿々」

こちらの作品、題名は「書描鹿々」。
ひらがなの「しか」しか使わずに書きました。

元素周期表

すべてが漢字で書かれた元素周期表です。

(左から)作者の中野花音さん、吉田慎二郎さん

それぞれの元素で印象が変わるよう2人で分担して、さまざまな書体を使って書きました。

中野さん

いろいろな書体で書きたいという最初のアイデアがあって、周期表を自分で(書いて)横とか縦で同じ書体が重ならないように、雰囲気がバラバラになるように工夫しました。

”おじさん構文のトーク画面”

縦長のこの作品。

ネット上で「おじさん構文」と呼ばれるカタカナや絵文字を多用した文章を書で表現しました。

(左から)作者の中野花音さん、加藤杏次郎さん、妹尾直弥さん
中野さん

私は結構「お早う」が好きだった。

妹尾さん

俺は文末の「カナ」と「ヨ」が、おじさん構文といえば。

中野さん、加藤さんのお気に入りポイント
加藤さん

フォントっぽい文字を書いてみてもおもしろいかもねという話をして。

妹尾さん

紙の形がラインの画面みたいに縦長だし、そうしたらトーク画面とかやったらおもしろいんじゃないかと。

路地の奥にある書道教室

京都市中京区の書道教室

ここで行われているのは、少し変わった書道です。

この書道教室の先生をしている 書道家の新見知史さん

書道家の新見知史さんです。
この日は庭から草木を摘んでいました。

教室の様子

草木を筆の代わりにして、文字を書いています。
自由な発想で感性のままに書く、この教室オリジナルの書道です。

この日のお題は「風」「嵐」「薫」など、春を感じさせることばです。

裂いた茎やちぎった葉を使って、思い思いに文字を書いていきます。

お互いの作品を鑑賞しあうのも、この教室の特徴です。

「風」と書いた作品をみせる参加者
新見さん

線が飛んでいるところがおもしろいね。

参加者

どうしてもね、きれいにいかなくて。

新見さん

きれいにいかないのがまたいいよね。

参加者

またもう一回墨をつけ直したりしました。

「かぜ」と書いた作品をみせる参加者
参加者

私は木の皮を使って書きました。
ふだん筆を使ってそんなに手が汚れることはないんですけど、手が墨だらけになりながら、子供心を思い出すような感じで楽しみました。

書道家の新見知史さん
新見さん

生徒さんは、やはり書道とはこういうものだという固定概念をしっかり持っているのですけれども、それ以外の書道の楽しみ方もあるよと、気づいていただけたらと思います。

大河ドラマ「光る君へ」NHK京都特設サイト
  • 市川実紀

    京都放送局 ニュースディレクター

    市川実紀

    2022年入局
    大阪→京都
    趣味は野球観戦(ロッテファン)

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