キニナルことば「合計特殊出生率」 熊本県内はどうだった?
- 2024年05月13日
「合計特殊出生率」よく耳にする言葉ですが、「合計」・・・?「特殊」・・・?
一体、どんな由来があるのか調べてみました。
また4月には全国の市区町村別の合計特殊出生率が発表されました。
熊本県内の市区町村はどんな結果だったのか解説します。
(熊本放送局アナウンサー・石井隆広)
まずは、「合計特殊出生率」という言葉についてです。
国立社会保障・人口問題研究所に聞きました。
「合計」や「特殊」の由来もわかったところで、4月に発表された市区町村の合計特殊出生率を見ていきます。
厚生労働省発表の「平成30年~令和4年 人口動態保健所・市区町村別統計の概況」より県内の市区町村別の合計特殊出生率を数字が大きい順に一覧にしました。
(なお、球磨村は令和2年7月豪雨の被害の影響で統計の対象となっていません)
錦町が県内トップで、全国18位でした。
ちなみに錦町は前回も県内トップで、前回は全国9位でした。
今回、水上村、合志市、小国町、嘉島町までが全国50位以内に入りました。
今回の全国平均は1.33だったので、熊本県全体では合計特殊出生率が比較的高いことがわかります。
そして、全国で見ると、東京23区や政令指定都市などの都市部で低い傾向が続いています。
熊本県内では熊本市中央区が一番低い値となりました。
合計特殊出生率が高かった自治体に話を聞きました。
まずは、県内トップの錦町です。
これまで、子どもを産み育てやすい町になるよう、町長はじめ、町として取り組んできたそうです。
こちらは錦町で作っているリーフレットの抜粋です。
子宝祝い金や入学祝い金、修学旅行補助金など手厚い支援もさることながら、どんな方にどんな支援があるのか、町の窓口はどこか、わかりやすくまとめられています。
そして、今回、全国50位以内に入り、県内でも順位が大きく上がった合志市にも聞きました。
開発が進む街ならではの背景もありそうです。
最後に、全国トップだった鹿児島県徳之島町の受け止めはこちらです。
複数の自治体に話を聞くと、合計特殊出生率の増減の要因の正確な分析は難しいとのことでしたが、出生率向上や子育てをしやすい社会のためには、どんな施策やサポートが求められるのか、引き続き取材を進めていきます。