食物繊維の効用
食物繊維には、腸の働きをよくしたり、糖質の吸収が緩やかになるなど、多くの健康効果があります。水に溶ける「水溶性」と水に溶けにくい「不溶性」があるので、バランスよくとることが大切です。水溶性食物繊維は、胃や腸の中でゲル状になり食べ物の移動を遅くするため、糖質の吸収が緩やかになって血糖値の上昇を防ぎます。また、脂質の吸収を抑えたり、ナトリウムを吸着して排出するなど、“とりすぎるとよくないもの”の吸収を抑えます。不溶性食物繊維は、胃や腸の中で水分を吸って膨らむため、満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防ぎます。また、「腸を刺激するためぜん動運動が活発になり、便通が促される」「腸内環境がよくなる」などの効果があります。
食物繊維の摂取目標量は、18~64歳の男性で1日21g以上、女性で18g以上、65歳以上の男性で20g以上、女性で17g以上となっています(厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2020年版)。根菜には食物繊維がたっぷり含まれているので、上手に活用して食物繊維を摂取しましょう。今回は、噛む力の弱い小さい子どもや歯が弱い人にもぴったりな、やわらかい根菜料理の簡単レシピをご紹介します。