[AYA世代のがんの問題点②]経済的&妊娠・出産による問題

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AYA世代のがんの問題

AYA世代のがんには、治療以外にもさまざまな問題があります。周囲から孤立したように感じる悩み、学業や仕事を続けていけるかという不安、治療の費用は大丈夫か?といった経済的な問題、さらに、将来結婚して、子どもをつくることができるのか?という心配もあります。

AYA世代のがんの問題「経済的負担」

医療の公的助成

治療のため仕事を続けるのが難しくなることもあり、経済的困難を抱えている人も少なくありません。18歳未満と40歳以上の経済的な助成制度はありますが、AYA世代が抜けています。15歳未満、18歳未満の発症の小児がん患者は、一部所得に応じた自己負担がありますが、保険診療の自己負担分に対する医療費がほぼ公費で負担されます。40歳以上の末期がん患者は、介護保険により、訪問介護、入浴介助、福祉用具貸与などのサービスを1割負担で受けることができます。

身体障害者手帳の対象となる場合も

事故やケガによる目に見えて身体の機能が障害された場合だけでなく、がんにより、長期療養が必要で仕事や生活が著しく制限を受ける状態になったときにも申請が可能です。申請が認められれば、医療費などが免除されます。また、障害年金の対象に該当し、年金を早くから受給できる場合があります。

【経済的支援の相談】
・がん相談支援センター
・各自治体の相談窓口
・ソーシャルワーカー
・社会保険労務士

AYA世代のがんの問題「妊娠・出産」

AYA世代のがんの問題「妊娠・出産」

卵巣、子宮以外も含めて骨盤の中にある臓器、精巣に対する手術や抗がん剤、放射線治療は、生殖機能にダメージを与えることがあります。女性は卵子が減る、閉経が早まって早期閉経になる、男性は無精子症になるおそれがあります。

ただし、がんの治療で必ず生殖機能がダメージを受けるわけではありません。抗がん剤を使った場合でも、機能低下が一時的で、治療が終われば機能が回復する可能性が高い場合もあります。治療開始前に、がんの治療が待てる状態で、本人の希望があれば、予め、卵子・精子・卵巣を凍結保存することが可能です。

保存にかかる費用の目安

保存にかかる費用の目安

受精卵凍結、卵子凍結の費用はおよそ35万円、卵巣凍結は60万円、精子凍結は5万円かかります。さらに保存の費用が1年間で2万円から6万円かかります。治療が長くなると、それだけ負担も大きくなります。たとえば、乳がんの場合5年、10年単位で治療を続ける場合もあるため、治療費だけではなく、こうした費用も加わることで負担が大きくなります。

2019年7月現在、がん患者の生殖機能に関する助成制度がある自治体は、埼玉、岐阜、三重、滋賀、京都、広島、香川などです。今後さらに増える見込みです。

【がんの治療と妊娠・出産についての相談】
・がん診療連携拠点病院の相談支援センターで相談
日本がん・生殖医療学会のホームページ (※NHKサイトを離れます)

ピアサポート

ピアサポート

AYA世代の同じような境遇の患者同士が集まってつくる「ピアサポート」と呼ばれる団体もあります。ピアサポートとは、同じような立場・経験をした仲間によるサポートのことです。孤独が癒やされるだけではなく、副作用の対処法や、治療中の仕事についてなど、具体的な話が聞けることで不安の解消につながります。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    “AYA世代のがん”▽メディカルジャーナル 支援どうすすめる?

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