NHKで働くすべての人の健康を最優先に、一人ひとりの能力・価値を高めるため、これまでの働き方を、より進化させ、多様な人材が活躍できる職場になるよう取り組みを進めています。
働き方・休暇制度
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- フレックス勤務
- 業務や個人の予定に合わせて勤務開始時間や終了時間を選択することができ、生活と業務の調和を図ります。
業務上支障のない範囲で、週の勤務日を4日にして働くことも可能です(週4日集中勤務)。<利用例> 所定の勤務時間が9:30~18:00の職員が、ある日は通院のため10:30~19:00に勤務時間を変更したり、別の日は保育園のお迎えのために9:00~17:30に変更するといった使い方が可能です。
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- リモートワーク制度
- 職場に出勤せず自宅などで業務を行うことが可能です。
利用者の声- (30代男性) 普段は往復でかかる通勤時間が0分になることが最大のメリット。そのぶんの時間で子供を風呂に入れたり、家族そろって食事をとることができます。
- (30代女性) パソコンの利用環境は職場と遜色がなく、資料作りなどの個人作業が効率的に進みます。
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- クリエイティブ休暇
- 勤労休暇(年次有給休暇)とは別に、毎年連続5日の休暇
<利用例> 土日と合わせると9日間連続休暇となり、海外旅行やボランティア活動に利用する人もいます。
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- リフレッシュ休暇
- 5年、15年、25年の勤続者に付与する各連続10日の休暇。
土日と合わせると16日間連続となります。
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- 配偶者同行休職
- 配偶者の外国勤務に同行するための3年以内の休職制度
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- 積立休暇
- 勤労休暇(年次有給休暇)の残日数を積み立てて(積み立て日数には限度あり)、家族の看護や介護、学校等の臨時休校・学級閉鎖に伴う家族の世話、本人の負傷・疾病の治療、不妊治療、単身赴任中の帰省、リフレッシュ休暇に連続するときなどに利用できます。
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- 自己啓発休職
- 協会業務に還元する「自己啓発」を理由とした休職制度(無給)
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- 短時間勤務
- 育児、介護のほか、業務に還元するための「自己啓発」とやむを得ない「疾病治療」を理由とした短時間勤務が可能
育児との両立
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- 母性保護休暇
- 妊娠中のつわり・通院等のための休暇を取得可能
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- パートナー出産休暇
- パートナーが出産する人が出産予定日の6週間前から産後8週までに5日間取得可能
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- 産前産後休暇
- 産前6週間と産後8週間を含め16週(多胎妊娠では22週)取得可能(女性のみ)
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- 育児短時間勤務
- 子供が小学校3年生年度末まで、1日最大1時間30分を限度に勤務時間の短縮が可能。男性、女性とも取得ができます。
利用者の声
- (40代女性) 効率的に仕事を進める方法を考える癖がつき、取得後もその経験が生きています。
- (30代女性) 短時間でもこれだけできると思われれば評価されるということを実感しています。
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- 育児休職
- 子供を養育するため満2歳まで取得可能。男性、女性とも取得ができます。
利用者の声
- (30代男性) 子育て中の苦悩、息抜きの難しさを実感し、番組の提案につなげました。
- (30代男性) 家族そろって過ごし、宝物のような時間をもらえました。下の子が生まれてどうしても我慢が増える上の子のケアをすることができました。
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- 看護休暇
- 小学校3年生までの子供を看護するとき、子1人につき1年に5日まで取得可能(有給)
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- 勤務に関する配慮
- 始業時間の繰り上げ・繰り下げや、深夜勤務、時間外勤務の制限など必要な配慮を行います。
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- 出生時育児休職
- 子供の出生日から8週間以内に合計28日まで取得可能。パートナーが出産する人が取得することができます。
取り組み
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- 育児サポートデスク
- 仕事と育児の両立を支援する相談窓口。 全国の放送局にも育児サポート担当者がいます。
また出産や育児に関する制度のマニュアルを作り、子どもができた職員のサポートをしています。
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- ベビーシッター利用補助
- 仕事をするためにベビーシッターを利用した場合、一部の費用を援助します。
介護との両立
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- 介護休職
- 家族を介護するため通算1年3か月(3回まで分割取得可)まで取得できます。
利用者の声
- (50代女性) 仕事をきちんとやりたいと思ったからこそ、介護休職を取得。職場に理解してもらい、ほっとした気持ちになりました。休職中、自分がそばにいることで、家族も安心し笑顔が増えたことが嬉しかったです。
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- 介護休暇
- 要介護者1人につき1年に5日まで取得可能(有給)
取り組み
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- 介護サポートデスク
- 仕事と介護の両立を支援する相談窓口があります。
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- 介護との両立支援ハンドブック
- 介護に関する基礎的な知識や、NHKの制度・支援施策をまとめた冊子
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- 介護外部相談窓口
- 契約しているNPO法人に、専門的な介護の相談ができます。
多様な性のあり方
取り組み
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- 多様な性のあり方に関する職場ハンドブック
- 多様な性のあり方に関する基礎知識などをまとめた冊子です。
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- 相談窓口
- 多様な性のあり方に関連する相談を受け付けています。
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- 勉強会開催
- 多様な人材がいきいきと活躍できる職場の実現を目指して勉強会を開催しています。
女性の活躍推進に向けて
公共メディアとして豊かな放送・サービスを継続するためには、多様な人材が活躍できる環境整備が必須です。様々な経験や価値観を持つ人材を採用・育成し、誰もが能力を発揮して、いきいきと働き続けられるように職場環境を整え、ダイバーシティ施策を推進しています。NHKの各部門で女性職員の意見が放送・サービスの内容や業務方針の決定に反映されるよう積極的に登用してきました。
ジェンダーに関する高い意識を持ち、社会をリードするような存在でありたい。
NHKでは、2021年に公表した「女性活躍推進法に基づく 日本放送協会行動計画」に沿って、さらに様々な取り組みを進めていきます。
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- 女性活躍推進法に基づく 日本放送協会行動計画(2021-2025年度)
- 女性が個性と能力を最大限に発揮し、視聴者サービスをさらに向上していくため、
人材育成や女性管理職登用を積極的に実施するとともに、健康を最優先に、
長時間労働に頼らないメリハリある働き方を推進していく。- 計画期間
- 2021年4月1日~2026年3月31日
- 目標
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- ①2030年度の女性管理職割合25%達成を目標とし、2025年度の割合を15%以上とする
- ②年次有給休暇の取得率について70%以上とする
- 取り組み
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目標①の取り組み
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- 2021年 5月~
- 各部局の女性管理職割合を見える化し、2030年までの女性職員育成プランを策定する。
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- 2021年 6月~
- ライフステージに沿った柔軟な異動で、女性活躍の機会を拡充する。
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- 2021年 9月~
- 若手人材の選抜研修、リーダー研修や主要会議への女性参加率を高め、性別を越えて能力を磨き合える環境を用意する。
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- 2021年12月~
- 育成担当管理職に向けたアンコンシャスバイアス研修やキャリア教育を実施し、上司側の意識を改革する。
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- 2022年 4月~
- 一人ひとりのキャリアに即した支援を行う「キャリアサポートセンター」でキャリアコンサルタントによる面談を実施し、自分のキャリアを意欲的に設計する意識を高める。
目標②の取り組み
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- 2021年 4月~
- 年次有給休暇の取得状況を共有し、取得が進まない層の底上げを図る。
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- 2021年 4月~
- 取得日数の全体目標を設定することで業務の効率化と計画性を高め、繁忙感を解消する。
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- 2023年 4月~
- 年次有給休暇の時間単位付与を導入し、柔軟な働き方を推進する。
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2021年度 2022年度 2023年度 女性職員の割合 21.1% 22.0% 22.9% 女性管理職の割合 11.5% 12.0% 12.0% 定期採用の女性の割合 51.6% 56.0% 55.0% 育児・介護休職者については、仕事を続けていたものとして昇格を判断し、処遇をしています。
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- 女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の情報
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区分 男女の賃金の差異
(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)全労働者 56.1% 職員 75.7% パート・有期契約 91.3% - 公表日
- :2023年6月30日
- 対象期間
- :2022年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)
- 職員
- :出向者については、協会から他社への出向者を含む。
- パート・有期契約
- :パートタイム労働者および有期雇用労働者。
- 賃金
- :退職手当、通勤手当等を除く。
(補足説明)
※性別による処遇差は設けておらず、同一の基準で賃金や手当を支給しています。
「職員」における賃金の差異が生じている主な要因は、比較的処遇が高位となる高年齢層ほど男性比率が高くなっているためです。
(各年代別男女比は別表のとおりです。)
【改善に向けた取り組み】
①定期採用における女性の割合を高める(2022年度定期採用における女性の割合は56.0%)
②女性管理職割合の目標値を設定( 目標:2030年度の女性管理職割合25%達成、2025年度の割合を15%以上)※「パート・有期契約」には、週の所定労働時間が短い勤務者を含んでいるため、 「職員」と「パート・有期契約者」との間には、一定の賃金の差異が発生しています。そのため、「全労働者」における男性はおよそ9割が「職員」であるのに対し、「全労働者」における女性はおよそ6割が「パート・有期契約」 となっていることから、「全労働者」における男女の賃金の差異が生じています。
【職員の各年代の男女比】
女 男 20~29歳 43.5% 56.5% 30~39歳 24.9% 75.1% 40~49歳 15.5% 84.5% 50歳以上 10.6% 89.4% 合計 22.0% 78.0%
取り組み
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- ウーマンキャリアデザイン研修
- 若手~中堅女性職員向け研修。これまでのキャリアを振り返ることを通して、今後のキャリアビジョンを幅広い視野で主体的に描きます。
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- キャリアと育児 活躍支援セミナー
- 主に育休中の職員と配偶者向けの研修。実際に両立をしている先輩職員から、実践的なアドバイスをもらうことができます。
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- アンコンシャスバイアス研修
- 「無意識の思い込み」を切り口に、多様なメンバーを導くにはどうするか考え、D&Iの推進を図っています。
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- 各職場のプロジェクト
- 放送技術局ハッピープロジェクト
大阪放送局D(ダイバーシティ)プロ
制作局ドルフィンクラブ
報道番組育キャリプロジェクトほか
各職場ならではの事情や悩みを共有しながら、ダイバーシティや働き方改革の取り組みを進める有志のプロジェクトが多数あります。
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- そのほか
- 疾病治療との両立、LGBTに関することなど多様な人材の活躍をテーマにした「勉強会」を定期的に実施しています。