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函館 就活中の大学生の声

就活中の学生が見た道南
  • 2024年4月15日

今年1月、函館市の人口は、24万人を割りました。 23万人台となったのは、およそ50年前、函館市が亀田市と合併する前の1973年以来です。 中でも若い世代の人口流出が課題となっています。 今回はこの春4年生になった函館大学の学生4人に集まってもらい、就活や函館の企業に対する印象を聞きました。

4人より1年早く大学を卒業した方々の進路はこちらから↓
函館を離れることを選択した方
函館に残ることを選択した方

進路はどう考えている?

今回集まってくれたみなさん。全員が道南出身です。

(左から)
武田光さん:北斗市出身。航空業界を志望
道下大空さん:函館市出身。教員を志望
米田葉月さん:七飯町出身。イベントの企画職を志望
小山内楓花さん:七飯町出身。システムエンジニアを志望

さっそく、どこで就職したいかを聞いてみると、
米田さんはご家族の事情により函館に残ることを希望、その他の3人は札幌近郊など函館を離れて就職したいということでした。
離れたい理由は・・・

航空業界を志望する 武田光さん
やっぱり大きい空港に憧れがあって、路線とかも札幌近郊の方が多いので、経験を積めるみたいなところでいうと札幌近郊になるかなと考えていました。

システムエンジニアを志望する 小山内楓花さん
札幌の方が北海道全体に貢献できる感じがするんですよね。札幌にいることで東京と一緒に開発できたりとか、成長の機会が多いなという風に感じて、札幌を選んだっていうのもあります。

イベントの企画職を志望する 米田葉月さん
私も函館での就職を希望していますが、経験に関しては同意です。

多く出たのは、「挑戦できる場所」「成長できる場所」を求めてということでした。
 


函館の企業のイメージは?


続いて、函館の企業に対するイメージを聞いてみました。

航空業界を志望する 武田光さん
給料を第一優先で見ているわけではないけど、比較すると低いのかなとは思います。

イベントの企画職を志望する 米田葉月さん
ホワイト企業がまだ少なそうっていうちょっとしたイメージみたいなのはあります。

航空業界を志望する 武田光さん
札幌の合同説明会に行くことがあるのですが、「函館の企業です」って出しているところを聞いたことがない気がします。私は。

イベントの企画職を志望する 米田葉月さん
あるっちゃあるけど、規模が小さかったりとか

航空業界を志望する 武田光さん
見ていく数的に結局札幌だったりとか東京だったりとかするから、どんどん「函館って仕事少ないのかも」っていうイメージになっちゃってるのかもしれないです。

イベントの企画職を志望する 米田葉月さん
就活サイトを使って函館で調べると、水産だったり工場勤務だったり、結構重労働な仕事の募集が函館は多いので、函館が募集している職種と若者が入りたい職種とがマッチしていないのが現状かなって思います。

生活する場所としての函館は?

最後に、生活する場所としての函館の印象を聞きました。

教員を志望する 道下大空さん
函館ってなんかなくなっていくものばかりが多い気がする。何が増えた?蔦屋くらいしか増えていないんじゃないのか?商業施設や娯楽としてさ

イベントの企画職を志望する 米田葉月さん
行きつけのお店を見つけて、映画見られて、不自由なく暮らせればいいやっていう人には合っているかもしれない

航空業界を志望する 武田光さん
函館のどこが悪いとかっていうよりも、「あああんなところのここいいな」みたいな感じで、外に行きたい気持ちはあるね。すごく大きな不便を感じて住んでいるわけでもないし、いつかは帰ってきたいと思っています。全然嫌いじゃないです。函館は好きです。

どうしたら戻ってきてもらえる街になる?

函館大学 地域連携センター長の高橋和将さんに、今回の話を受けてコメントをいただきました。

高橋和将さん
まず大前提として、残る/残らないはそれぞれの自由だと思っています。
そして、大事なのは、函館を離れたとしても、戻ってこられる場所であること。
大都市には確かに「便利」「給料が高い」といった目に見える価値があるかもしれないけれども、一方で道南に住むことでしか得られない価値や重要性がある。大切なのは、その価値を地
域全体が認識し、誇りを持って、若い世代に伝えていくこと
です。そうすれば、若い世代がより道南にしかない魅力を認識する機会が増え、積極的に戻ってくる人が増えるのではないかと思っています。

【取材後記】報告:高橋葉
今回3回に渡って、道南にゆかりのあるさまざまな境遇の若者の声を聞いてきました。この声に対して、私たちが「自分たちの地域のこと」「自分のこと」として真摯に向き合っていく必要性を感じます。
道南の魅力に一人でも多くの人が気づいて、より道南が盛り上がることを期待しています。

4人より1年早く大学を卒業した方々の進路はこちらから

函館を離れることを選択した方
函館に残ることを選択した方



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