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美希わめ!コンサ 田中駿汰選手の『インターセプト』

  • 2023年12月1日

やる気!元気!渡邉美希です。プロのすごい技に迫る「美希わめ!コンサ」は、チームで唯一全試合に先発出場しているあの選手のスゴ技に注目しました。

インターセプトの極意に迫る

今回注目したのは、相手のパスをカットする「インターセプト」」。
ポイントは、状況判断と読みで、ピンチから一転して、攻撃の起点にもなりえるプレーです。

インターセプトを得意とする選手は、コンサドーレにも多いですが、中でもこの選手。

プロ4年目、ディフェンダーの田中駿汰選手(26)です。

田中選手は、広い視野を生かしたプレーと攻撃参加が得意で、今シーズンはチームで唯一、全試合で先発しています。ここまで4得点を奪い、攻守両面でチームを引っ張る存在です。

26歳の田中選手は、1年目にはリーグ戦で31試合に出場するなど、主力として活躍。
経験を積む中で、『インターセプト』の技術も高めてきました。

その田中選手が今シーズンのベストプレーとして選んだのが、9月の第26節・ガンバ大阪戦でのプレ-です。

相手のカウンター攻撃の開始直後、田中選手はボールに一直線で走り込んでパスをカット。もし相手のパスがつながっていたら、ボールを前に運ばれて失点のリスクもあった場面でした。

インターセプトの極意 “予測” “準備”

田中選手が自信を持つ「インターセプト」。その極意は、「予測」と「準備」だといいます。

インターセプトのコツは、動き出しのタイミングを逃さないことです。
例えば、相手選手のパスが出た後にスタートを切ると、インターセプトに間に合わず、逆にパスが出る前に早く動きだすと、相手にインターセプトを警戒されます。

相手との駆け引きが大事な動き出しですが、田中選手は絶妙なスタートのタイミングを計るため、細かい部分を逃さず見ています。それは。

パスをする相手の視線です。田中選手は相手が視線を落とした瞬間が、スタートの合図だといいます。

その予測は、4月の第6節・川崎フロンターレ戦でも発揮していました。

画面右にいる田中選手は、相手選手が縦パスを入れてくる瞬間、視線をチェック。視線をボールに落としたタイミングでインターセプトしました。

そして、「準備」で大事だというのが、足の運びです。

田中選手
「大股にならないことを心がけています。思いっきり踏ん張ったり、大股に走ってしまったりすると、足が滑ってしまうので、スタートする前は細かいステップをいれるようにしています。軽く、忍者のように」

マネージャー・渡部哲郎さん
「田中選手は、サッカーのIQが高いです。感覚的ではなく、ここに(パス)来るやろうなとか、ここに出すやろうなとかずっと考えています。」

試合の流れを変えるインターセプト。
12月3日の浦和レッズとの最終戦でも見せてくれるか、注目です。

渡邉「どんなインターセプトを見せたいですか?」
田中選手「インターセプトから起点になってカウンターにいって、得点というのは目指したい」

その最終戦では、引退を表明している44歳の小野伸二選手が出場する見込みです。田中選手は小野選手への思いも話してくれました。

田中選手
「伸二さんは誰でも平等に接してくれる素晴らしい人。伸二さんとはロッカーが隣ですが、いつもたわいない会話をしていますが、過去にうまくいかないプレーがあったとき、伸二さんにいろいろとアドバイスをもらい、いまに生きています。なんとしても勝利して、笑顔で伸二さんを送り出したいと思います」

田中選手はこんな人!

ここからは番外編。「田中選手はこんな人」です。
田中選手は今シーズン、攻守両面で結果を出して全試合に先発出場。まさに飛躍の年になっていますが、このプロでの活躍は、中学時代のある悔しさが原動力になっています。

大阪府出身の田中選手は、ガンバ大阪ジュニアユースに所属。試合出場を重ねていましたが、ユースには昇格できませんでした。

田中選手
「ユースに上がれるのは当然かなと思っていましたが、上がれずにすごくショックで落ち込みました。でも切り替えは早いタイプなので、すぐに切り替えましたね」

その後、田中選手はプロ選手を多く輩出している関西の履正社高校、そして大阪体育大学のサッカー部で実力を高めてきました。この経験が、今のプレースタイルにつながっているそうです。

(一番左)田中選手がガンバジュニアユースの時

田中選手
「高校では自分の得意なプレーを伸ばして、大学では守備的なチームだったので、苦手な守備と向き合い伸ばしてきました。自分に足りないところにもしっかりと目を向けて、攻撃も守備もできるようになったので、地道にやり続けてきたところがプロでも通用しているかなと感じています。こつこつとやってきてよかったです。ガンバ戦は特に力が入りますね、絶対に負けたくないなと」

もうひとつ! 田中選手は今シーズン途中に結婚しました。生活の変化がプレーにも影響しているといいます。

渡邉「怪我無く試合に出場していますが、何が要因?」
田中選手「妻の手料理ですね。好きなメニューはたくさんありますが、特に筑前煮が好きです。僕は体つくりとか運動量が求められるポジションなので、和食を取らないと調子を保てないのですが、妻がしっかり作ってくれています」

インタビュー中、一番の笑顔で話してくれました。
田中選手、そしてマネージャーの渡部さん、取材にご協力いただきありがとうございました。

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