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美希わめ!コンサ 浅野選手の「シュートの極意」に迫る

  • 2023年11月9日

やる気!元気!渡邉美希です!
今回の美希わめ!コンサは、浅野雄也にシュートの極意を教えてもらいました。 

今シーズン、サンフレッチェ広島から加入した浅野選手。練習中、どこにいても「浅野選手だ」とわかるほど、グラウンド中に声が響き、コンサドーレの元気印となっています。今回の取材でも浅野選手らしさがあふれていました。

浅野選手のシュートの極意は●●●●!!

(渡邉)キャリアハイの得点をあげていますが、その理由は?
(浅野選手)「やっぱり北海道のご飯がおいしいことですかね。ご飯がおいしいので頑張れています。海鮮はレベルが高いなと思いますね。ジンギスカンもおいしい」

そんな浅野選手が自分らしさを出せたというのが、3月の第3節の新潟戦。
カーブを描き、ゴールキーパーの届かないギリギリのところに決まった芸術的なゴールでした。そのシュートの極意、美希わめ!ポイントは?

“インまき!!”です。シンプルで覚えやすく、響きがかわいらしい“インまき”。どのように打っているのか、こだわりとともに解説してもらいました。

(浅野選手)「インフロントというのですか、ここですね。そして、内転筋が大切です。皆さん、鍛えてください。内転筋をつけることで、守備の厳しい状況でも、シュートまで持っていくことができます」
(渡邉)「あの巻き具合(ボールの軌道)については?」
(浅野選手)「あれは、ボールに対する念というか。気持ちが乗ったゴールでしたね。『曲がれ!!』と。ただ曲がるんじゃなくて、『落ちろ!!』と。それで、ちょっと斜めプラス、落ちました」

この“インまき”ですが、個人練習をのぞくと。

“インまき”を繰り返して練習。インフロントでカーブをかける感覚を研ぎ澄ませていました。

(浅野選手)「皆に負けないように、自分らしいシュートができるように練習しています。練習の練習をやっているようじゃダメなので、試合をイメージして取り組んでいるのが、ポイントになっているのかと思います」

キーパーとの駆け引きを制する●●●●

シュートの極意、これで終わりかなと思いきや、そのほかも。

(浅野選手)「美希わめポイント2。“タイミング”っていうものがあるのですが、もちろんサッカーでは、フィールドのディフェンスとゴールキーパーがいますが、僕は目の前のディフェンスではなく、ゴールキーパーとの駆け引きを常に意識しています。ボールをタッチして、すぐシュートを打ったり、キーパーがステップを踏む前に、シュートを打ったりすることを大事にしています。また、ボールの持ち方が大事ですね。新潟戦は、ダイレクトでシュート打っているので違いますが、例えば、僕の得意なカットインから打つシュートは、ゴールに対して平行にボールを持てば、自分の理想の形で打つことができます。相手の目の前にボールを置いてしまうと、相手の足がボールに届いてしまうので、ゴールに対して平行に持つようにしています」

(渡邉)「キーパーとの駆け引きを大切にしているということですが、私がキーパーだったら、動きや体のどこを見ていますか?」

(浅野選手)「キーパーのステップしか見ていないですね。ドリブルしているときに、これでこれならキーパーステップを踏みやすいんですよ。トントン、これやったら、タイミングがつかまれるので。“トンパン”。今のわかりました?“トンパン”!これ皆さん、覚えてください」

実際に実演していただきましたが・・・
“トンパン”ではわからなかった私。この取材の後、“トンパン”を教えた高校時代の恩師・杉浦康裕さんに話を聞きました。

杉浦さんに取材した内容を要約すると、ふつうのシュートのタイミングではなく、相手が予測できない速いタイミングでシュートするということです。

このシュート。5月の13節の湘南戦で発揮していました。細かいボールタッチでゴール前に運び、速いタイミングでシュート。ゴールキーパーの反応を遅らせていて、“トンパン”効果が出ていました。

(浅野選手)
「これ僕の高校の先生から、『雄也これだけ覚えろ』といわれました。先生見ていますか?先生のおかげで、まだまだですが、10点取れました。ありがとうございます」

そして、10月28日、札幌ドームで行われた横浜FCとの一戦。
前半31分、浅野選手は”インまき“でゴールを決め、チームの勝利に貢献しました。ただ、今回の“インまき”は格別です。ドリブルでボールを持ち上がったあと、ペナルティエリアに侵入すると、相手にユニフォームを引っ張られても倒れず、もう1人の選手もつめてきたなかで決めた難しいシュートでした。▼シュートの技術、▼倒されないボディバランス、▼絶妙なシュート判断、この3要素が重なった「進化形インまき」でした。シーズンは残り3試合となりましたが、浅野選手の“インまき”にも注目です。

キャリアハイにつながった意識の変化とは

新天地でブレークした浅野選手。ある意識の変化も得点力にもつながっていると教えてくれました。

(浅野選手)「キャンプでは、戦術の難しさなどもあり持ち味をなかなか発揮できませんでした。ホームの開幕戦(神戸戦)のとき、割り切ったんです。『こんなんじゃあかん。俺がチームに合わせているようじゃダメやな』って。前線でプレーする選手なので、僕が皆に合わせるのはもちろんですが、僕は皆に合わせられるタイプではないので、逆に合わせてくれって割り切るようにしました。なので、皆に合わせてもらえるように、俺から動き始めたりとか、思い切ってプレーしたりしたら、皆が見てくれるようになったので、それが得点につながっているのかなと思います。自分のプレースタイルをしっかり出すことを意識していますし、ありがたいことに皆にも理解してもらっているのかなと思います」

さらに、小さいころからライバルだった兄の存在も、自分らしいプレーにつながっているといいます。浅野選手の兄といえば、去年のサッカーW杯のドイツ戦で、世界を驚かすゴールを決めた浅野拓磨選手です。

(浅野選手)
「ライバルというのは思いますね。小さいころから常に自分より輝いていたのは、拓(兄)だったので、本当に小さいころから刺激をもらいっぱなしですよ。それが、ちょっとライバル心になってきて、やっぱ活躍されると負けず嫌いなところが出てきますね。今は、だいぶ慣れましたが、大学生の時はめちゃくちゃ意識して空回りしていていましたね。拓(兄)に負けないようにやらなあかんと思って空回りしていたので、そこも意識を変えたというか、僕と拓を比べるのではなくて、俺は俺のところで、伸ばしていきたいなと、俺しかできないところ自分ができることを100パーセントやろうって、大人になりましたね」

今後の夢は?

これからのサッカー人生。日本代表入りへの思いも話してくれましたが、浅野選手の今後の目標がこちらです。

ユニフォームに★。どういうことかというと、J1リーグや天皇杯で優勝したチームは、ユニフォームに星マークをつけることができますが、コンサドーレは国内のタイトルで優勝経験がありません。

(浅野選手)
「皆さん、ここ見てください。星がついていないのは寂しいので、つけたいですね。かっこいいので。自分は得点を取って、このチームを引っ張っていきたいと思います。“札幌といえば浅野やな”と思ってもらえるように、結果を残し続けたいと思います。皆さんの応援は確実に僕たちの力になっていますし、皆さんにゴールで恩返しをしたいと思っているので1点でも多く取ってチームに多く星をつけられるように頑張ります、応援お願いします。頑張ります」

教えて!浅野選手

サッカーをしている子供たちに浅野選手への質問を聞きました。

Qゴールまで慌ててシュートを打ってしまいますが、落ち着くためにはどうしたらいいですか?

(浅野選手)「それね、よくあることなんですよね。ドリブルをしていたら大体、無呼吸になってしまうのですよ。『うううううぁ』って、力が入ってしまっていうので、できればシュート打つ前に“息を抜く”というのが大事かもしれないですね。僕も力が入ったりとか、枠外にふかしちゃったりとか、よくあることなのですよ。いいところにぶつかっていますね。シュート打つ前は、落ち着いて頭に余裕を持っておくというのが、大事ですね」

Qミドルシュートをうまく打つためには?

(浅野選手)「やっぱり練習じゃないですか?フォームも人それぞれ違うので、自分のシュートの形にしっかり持っていくためにも練習をする。僕もちょっとずつ練習して、つかんできたので、今のところボールの置き所悪かったなとか、ここに置いていたら自分の理想のシュートを持っていけるなとか、感覚をつかめると思うので、やっぱり練習するのが一番かなと思います」

浅野選手から子供たちにメッセージ

(浅野選手)「皆さん!サッカー楽しんでますか?はい!その気持ちを忘れずに頑張ってください。僕もできるだけ長くプロ生活を頑張りたいので、待っています。皆さんを。一緒にサッカーしましょう」

浅野選手、プレー解説に加えて子供たちへのメッセージなどありがとうございました。浅野選手の人柄もより感じられる取材でした。

最後に、今週土曜日は、浅野選手の古巣、サンフレッチェ広島との試合があります。
NHKでは試合の模様を生中継でお伝えします。ぜひご覧ください!
11月11日は 北海道 vs 広島 サッカー⚽もバスケ🏀もNHKで! | NHK北海道

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