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【全文掲載】札幌市長選挙で3選 秋元氏に聞く!

  • 2023年4月11日

4月9日に行われた札幌市長選挙で、3回目の当選を果たした現職の秋元克広氏。皆さんから寄せられた意見や質問をもとに、NHKの開票速報番組で直接インタビューしました。(札幌市長選挙取材班)

ーーー冬のオリンピック・パラリンピック招致に関して住民投票を実施する予定はあるのでしょうか。東京大会では汚職や賄賂が発覚し、大問題となりました。果たして札幌で冬季オリンピック・パラリンピックを開催する際に同じようなことが起こらないと言えるのでしょうか。汚職や賄賂を防ぐ方法があるのなら示していただきたいです。

東京大会でいろいろなことが起きましたので、このような疑問を抱く方が多いと思います。そのため東京大会で何が問題だったのか、それをどのように改善していけるのか、いかなきゃいけないのかということを、市民の皆さんに示して、その上で冬季五輪の開催の意義を、少し落ち着いて、冷静に議論をしていく必要があるだろうと思っています。そして最終的には、市民の皆さんに、意向を確認した上で、招致を進めていくというプロセスを、しっかりやっていくということを、今回の私の公約で、そのプロセスを示してきたと思っています。

 

ーーー秋元さんはオリンピック・パラリンピック招致を推進する立場ですが、NHKの出口調査では、今回秋元さんに投票したと答えた人のうち、招致に賛成と答えた人、それから反対と答えた人がきっ抗する形となりました。これについてはどうお考えですか。

今回の市長選で、市民の皆さんに招致の是非を尋ねる、そのことを1つの、自分自身としては争点として取り上げて判断をしてもらったというつもりはありません。というのは、東京大会の検証が今できていませんので、それを前提として議論をしていく必要があり、今回はそのプロセスについて市民の皆さんに一定のご理解をいただいたと思っています。

 

ーーー視聴者からはオリンピックの招致や開催にかかる費用をもっと市民の暮らしを良くするための取り組みに使ってほしいといった声も寄せられています。こうした声にはどう答えますか?

費用の問題についても、まだまだやっぱり市民の皆さんに浸透してないのではないかなと思います。というのは、例えば運営経費については放送権料やスポンサーによって、民間の資金を集めて大会の運営をしようと計画をしています。ただ東京大会では、この部分で、スポンサーを集めるときに、様々な問題が起きたということになっていますので、民間資金をきちんと調達をする透明性、公平性ということを担保しながら、そういうことをしていかなきゃいけません。そこを改善する手立てを、しっかり示していかなければいけないと思っています。ですから、今何かオリンピックのための経費がすでにあって、それを中止したから別な事業に回せるということではなくて、これから民間の資金を集めてやろうとしておりますので、そこはやはりご理解いただいてないというか説明が十分伝わってないところかなと思っています。

 

ーーー札幌市としても、その透明性や公平性を高めるための運営体制の見直し、新年度の早い時期に取りまとめることにしているかと思いますが、その内容は具体的にはどういうものでしょうか。

今、司法の場でいろいろ明らかになっても、まだ全容が解明されてきていません。それがある程度解明されてくればという前提で、早い時期にというふうに思っていましたが、まだそこの全容が解明されていません。今回、国などでさまざまなガバナンスに関してのガイドラインが作られました。これも結構多岐にわたっていますので、こういった取り組みを議論していくということになると、少し時間もかかるだろうと考えています。

 

ーーー具体的にはいつごろになりそうですか?

今まだ、中身の問題を詰めていませんので、その先の見通しを現時点でお話できる状況にはありません。例えば、広告代理店にある程度独占的にお願いをしてきたことが、別な形で、それを運営としてきちんと担保できるのかという問題、かなり難しい問題もあろうかと思っています。しっかりと内容を固めて、それを示していかなければ前に進んでいかないのではないかなと思っています。

 

ーーー札幌ドームが気になります。サッカーライブイベントで穴埋め、トップセールスで売り込むなどで何とかなるものでしょうか。万が一赤字が続いたらどういうプランがあるのか知りたいです。

公共施設の場合は建設費等やランニングコストのうち、今まではこのランニングコストの部分は、収益、野球の収益が大きかったので、税金を投入せずにできてきたというところです。ですから、ドーム自体が赤字とか黒字ということではなくて、運営費に施設管理含めて税金をどれだけ投入せずに済むかということになります。それをできるだけ小さくするために、どのように収益性を担保、確保していくかということがあります。それと、積雪寒冷地における全天候型の多目的施設ですので、例えば冬場、今までは、プロ野球がある程度中心になります。これまでは少年野球などで子供たちに使っていただくようなことができなかったのですが、収益性は落ちますけれども、多くの市民の人にこの施設を有効活用していくっていうことも、市民にとってプラスになることではないかと思っています。そのため、単純にその収益性の議論だけではなくて、いかに有効活用していくか、市民にとって役に立ついろんなアイディアもいただければなと思っています。昨年、子供たちの少年野球の大会で使った子供たちもすごくやっぱり喜んでいました。そういった活用も収益という意味ではプラスにはあまりならない状況ですが、子供たちの夢、あるいはその健全育成というようなことには繋がっていく、公共的な目的に使っていくっていうのも一つの手じゃないかなと思っています。

 

ーーー路線バスの最終便の時刻がコロナ禍に合わせたまま、夜の10時台まで早まっているのを元に戻してもらいたいです。バス会社には都合がいいようで、問い合わせたのですが、良い返事がなく・・・。市営じゃなくなったとはいえ、重要なインフラなので、市のほうでも考えていただきたいです。

バスの便はかなり減っています。それはやはりバス運転手さんが退職されて、その後の補充ができないという状況になっていると聞いています。大型のバスの免許を持っている方がなかなかいなかったり、募集しても申し込みがなかったりして、人材の確保というのが、今一番大きな問題です。これは札幌だけでなく全国的な問題です。大型のバスは限られた免許が必要になってきますので、今、市内の一部で、デマンドバスというちょっと小さな乗り合いタクシーのような形で、こまめに地域を回れるような、市民の皆さんの足を確保していくっていうことは、公共としてやっていかなければいけないことだと思っています。民間の皆さんにも、頑張っていただく必要もありますけれども、市としても、いろいろな手立てをとって市民の皆さんの足を確保していきたい。

 

ーーー公共交通機関、例えばその地下鉄の延伸ですとかそのあたりの考えはどうでしょうか?

雪が積雪寒冷地でありますので、去年のような大雪のときにも地下鉄は非常に強いということで、札幌にとってはすごく有効な交通手段です。一方で、この建設にあたっては国の許可というものが必要で、今の許可の仕組みとしては、建設にかかるお金やランニングコストを料金収入で賄えるかどうかという収支計画をしっかりしていなければならないということになります。そのため、将来の需要をどれだけ見込めるのか、ヨーロッパでは料金収入で賄う部分は4割ぐらいで、あとは税金投入していますが、今日本の場合はそういう仕組みになっていないので、こういう制度の変更も必要になってきます。

 

ーーーNHKに寄せられた声では、昨シーズンの大雪への対応について不満の声が寄せられています。特に生活道路の除雪のあり方も課題になっていると思いますが、今後どのように進めていきたいと考えていますか?

昨シーズンの大雪ではやはり何度か一度にドカッとした雪が何度かきて、全体の排雪作業が遅れ遅れになりました。それで今シーズンは、その排雪作業を普通は1月の中旬ぐらいから始めますが、12月ですとか1月の初めから、雪の多かったところから始めまして、それはかなり効果がありました。それと雪捨て場、雪堆積場がどうしても郊外になってしまって効率が悪かったので、場所を増やしたことで、今年の冬はかなり改善ができたと思っています。一方で、生活道路の部分は、従前、町内会などの地域の皆さんとのパートナーシップっていう形でやってきましたが、その負担がやはり大きくなってきています。除排雪についてもやはり人手を確保するというのが非常に厳しくなっていますので、できるだけ人手をかけずに、今まで2人乗りだった重機を1人でも運転できるように安全確保しながらやっていくとか、堆積場までのルートを、AIを使って効率を上げていくというような取り組みもしています。あわせて、市民の皆さんと今後議論していかなければいけないのは、機材や人手の確保も難しくなっていますので、どこまでのレベルの除雪を求めるのかを、市民の皆さんと議論を進めていかなければいけないかなと、思っています。

2023年4月11日

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