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札幌市長選挙 何を訴えた?候補者演説を徹底分析!

  • 2023年3月28日

3月26日に告示された札幌市長選挙。現職と新人のあわせて3人が立候補しました。AI技術を使った「テキストマイニング」という手法で、3人の候補が立候補を届け出たあと、街頭で行った最初の演説について一言ずつ解析し、それぞれどのような政策を訴えたのかを読み解きました。(札幌放送局 黒瀬総一郎・渡邉健)

札幌市長選挙に立候補しているのは、届け出順に、いずれも無所属で、新人で共産党が推薦するNPO法人事務局長の木幡秀男氏(62)、3期目を目指す現職で立憲民主党のほか、新党大地が推薦し、自民党の札幌市連と公明党の札幌総支連、国民民主党道連が支持する秋元克広氏(67)、新人で市の元市民文化局長の高野馨氏(64)の3人です。

現職に新人2人が挑む今回の選挙。候補者たちの訴えをAI技術を使った「テキストマイニング」という手法で読み解きます。

「テキストマイニング」
演説の中で使われたことばを集計し、より多く使われた言葉を大きく表示して、どういったことに力点を置いて訴えたのか可視化しています。分析にあたっては、候補者自身の名前や「札幌市」といった当然出てくるようなことばなどは除いて、それぞれの訴えに関わる単語を抽出して比較しました。


木幡秀男氏

木幡候補です。最も多く使われたのは「オリンピック」です。札幌市が目指す2030年冬のオリンピック・パラリンピックの招致について、東京大会をめぐる汚職などの問題の反省や解明がないまま開催することはできないとして中止を主張しました。また、「寄り添う」ということば。今の市政が市民に「寄り添う」ものになっていないとして、困った人たちに「寄り添う」「市政」に転換することが必要だと訴えました。特に、「介護」や「医療」の現場で長年働いてきた自身の経験を踏まえ、「暮らし」や「福祉」優先の市政を目指すと主張しました。このほか「原発」は、北海道電力泊原子力発電所の廃炉を訴える文脈で使われました。また、「憲法」や「平和」ということばは、憲法を市政にいかすという自身の公約や、平和を守る声を広げるべきだという主張で使われました。


秋元克広氏

秋元候補が最も多く使ったのは「まち」ということばです。札幌は市民の愛着度が高いと紹介した上で、これからのまちづくりに取り組みたいなどと強調しました。次に多かったことばのひとつが「観光」で、「まつり」や「欧米」、「税収」などといったことばとともに使われていました。ことし、雪まつりが3年ぶりに会場を設けて開催され、にぎわいが戻ったことに触れた上で、「欧米」での札幌の知名度をさらに上げるためにもオリンピックを開催する意義が大きいと訴えました。オリンピックに関しては、「東京」という言葉が多く使われ東京大会で起きた不祥事や談合について反省した上で、次のステップに進んでいかなければならないと主張しました。「経済」や「生活」ということばも多く使われ、コロナ禍で傷んだ経済を再生させ物価高騰で苦しむ市民生活や企業への対応も喫緊の課題だと訴えました。


高野馨氏

高野候補です。最も多く使われたことばは「市民」でした。演説では、2030年冬のオリンピック・パラリンピックの札幌への招致について、市民自治や市民参加、そして、参政権を市民が行使して、民主主義で是非を決めるべきだと訴えました。その方法として、「住民投票」で「民意」を「確認」すべきだと主張しました。このほか「五輪」や「冬季」、「招致」などとあわせて、冬のオリンピック・パラリンピック招致に関することばが多く使われました。また、「開催」にかかる「経費」についても触れ、東京大会の開催経費が当初の額を上回ったことや、過去のほかの大会にかかった経費を考えると、市の試算を上回る可能性があると指摘しました。その上で、水道管や公共施設といった老朽化した「インフラ」の更新など、市民の暮らしに関わる分野を優先すべきだと主張しました。

札幌市長選挙は4月9日に知事選挙などとともに投票が行われ、即日開票されます。

2023年3月28日

 

告示日に各候補者は何を訴えた?👇

札幌市長選挙 3人の争いに 各候補者の訴えは【全文掲載】

北海道知事選挙も分析しました👇

北海道知事選挙 何を訴えた?候補者演説を徹底分析!

 

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