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壮瞥町でフィンランドを体感!

  • 2024年3月15日

こんにちは!「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」胆振日高担当リポーターの内部明日香です。島根県出身、北海道に来てもうすぐ4年目の私ですが、3月になっても冬景色という季節感にまだ慣れません。いつ慣れる日が来るのでしょうか? さて、今回のななまるMAPでは北海道よりもっと寒い?!北欧フィンランドのケミヤルヴィ市と友好都市の壮瞥町に行ってきました。 

壮瞥町といえば、洞爺湖や有珠山など美しい自然が魅力のひとつ。洞爺湖のほとりに立つこの建物に使われている木は、はるばるフィンランドからやってきた木なんです!すごいですよね(゜o゜)

樹齢200年のフィンランド赤松をおよそ360本使用していて、シベリア鉄道で輸送し、 韓国の釜山港を経由して苫小牧港へ、そして壮瞥までやってきたんだそうですよ。

そんな壮瞥町、地元の小学生が中心に活動するスポーツクラブではこんな競技も。

フィンランド発祥のスポーツ、モルックです!こちらのスポーツクラブでは放課後さまざまなスポーツをしていて、そのなかのひとつにモルックもあるんだとか。

私もみなさんといっしょにモルックがしたい!ということで、まずはルールを教えてもらいます。教えてくださったのは、フィンランドに住んだ経験のある壮瞥町地域おこし協力隊・中岡紗恵子さんです。

「まずモルックと呼ばれる棒を下から投げて、数字が書かれたスキットルという棒を倒して得点を加算していきます。このように1本だけ倒れた場合は、書いてある数字の8点を加算。」

「また、複数本倒れた場合は書かれた数ではなく倒した本数が得点になります。」

「この場合は10点です。合計50点ぴったりをめざし、もし50点を超えたら25点にもどります。3人連続で何も倒せなかったら失格です。」

ルールがわかったところで、対戦です!私は水色チームに入れてもらいました。

早速10点を獲得!これは初心者でも楽しめるスポーツですね!! しかし、緑チームが強く、1位は逃しました。でも気持ちを切り替えて2位を狙っていきますよ♪12のスキットルを倒したら2位が決まる場面で…。

12を倒し、見事水色チーム、2位になりました!

楽しかった~!中岡さんいわくモルックは年齢・性別を問わず楽しめるスポーツということでしたが、本当にそうでした!壮瞥町では年に一度モルック大会を開催しているほか、壮瞥町教育委員会ではモルック用具の貸し出しも行っているそうです。

壮瞥町では、ほかにも子どもの頃からフィンランド文化に親しめる取り組みがあります。それが「中学生フィンランド国派遣事業」です。希望した中学生全員がフィンランドに行けるもので、およそ30年続けられてきました。首都ヘルシンキを散策したり、ケミヤルヴィ市でホームステイしたりするそう。画像はケミヤルヴィ市内の様子です。

美しい町ですね!壮瞥町の担当者に話を聞きました。

中学生フィンランド国派遣事業担当 前川祐弥さん
「1995年に始まった事業で、これまでは主に中学2年生を派遣していましたが、次年度からは中学1年生と2年生が合同で派遣されることになりました。基本的なお金の負担は町が行っていますので、行きたいという気持ちがあればだれでも海外の文化を体験できる素晴らしい事業だなと思っています。」

去年フィンランドに行った中学3年生に話を聞きました。

壮瞥中学校 篠原帥さん
「初めて日本より北のところに行ったので、夜でも明るくて白夜でとてもびっくりしまし た。フィンランドに行ったことで、いろいろな人の暮らし方や考え方に触れられて、将来多くの人と積極的に関わっていく力を養えたと感じています。」

中学生で海外に行ってホームステイをする。この経験を通して中学生のみなさんはきっと自信をつけて帰ってくるんでしょうね。とても羨ましい機会だと思いました!実は、この事業について説明してくれた町職員前川さんも、中学生のときフィンランドに行ったひとりです。

中学生フィンランド国派遣事業担当 前川祐弥さん
「私はシャイな中学生でしたが、ホストの人たち、ケミヤルヴィの人たちはあたたかく迎えてくれて、そういった関係性をずっと築いてこられているというのは壮瞥町の誇りだと思います。今は事業の担当者として、昔の私みたいに恥ずかしさでうまくいかない子たちの背中を押していきたいと思っています。中学生のみなさんには、相手は人間なんだよということを学んできてほしいですね。コミュニケーションする気があれば言葉は通じなくてもなんとかなるんだと。そういった経験を得てもらって度胸をつけてもらいたいですし、より積極的に人と交流して自分を高めていける人間になってほしいなと思います。」

町内ではさらに、フィンランドの民族楽器、カンテレのコンサートも開かれます!演奏するのは札幌市在住のカンテレ奏者、佐藤美津子さんです。

こちらが39弦のカンテレ。指で弦を弾いて音を出します。とても癒される音色でした♪どんな楽器なのか、佐藤さんに伺いました。

カンテレ奏者 佐藤美津子さん
「カンテレはフィンランドに2000年以上前から伝わる伝統楽器です。先ほど弾いたのは大きな39弦のカンテレなんですけど、カンテレはもともと5弦カンテレがベーシックなんです。フィンランドでは幼稚園のころに必ず5弦カンテレを習うんですよ。残響が長く、幻想的な音が特徴です。」

こちらが5弦カンテレです。私は39弦のカンテレを演奏させてもらいました。「ふるさと」を弾いたのですが、自分で弾いていても癒される音色でした。自分が弦を弾いた強さがそのまま素直に音の響きや大きさに表れるので、むらなく音を響かせるのが難しかったです。すっかりカンテレのとりこになりました!

最後に、佐藤さんにコンサートへの意気込みを伺いました。

「壮瞥町には何人もフィンランドに行ったことのある方がいらっしゃると思うんですけ ど、私が演奏する曲を通してフィンランドのことを思い出してもらえたらうれしいです。壮瞥町はたくさんの自然に囲まれていてとてもすてきなところなので、ドライブがてら町外からも聴きにきていただけたらと思っています。」

佐藤さん、貴重な経験をありがとうございました!「そうべつカンテレコンサート」は3月24日(日)に壮瞥町地域交流センター 山美湖多目的ホールで開かれます。それでは!

私が前回取材を担当した「1日限りの巨大ひな飾り!浦河町」の記事も併せてご覧ください♪

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