展望2023年北海道の統一地方選挙は？

2023年1月1日

2023年（令和５年）は、４月に統一地方選挙が行われます。北海道では知事選挙や札幌市長選挙など自治体のトップや議員を選ぶ多くの選挙が予定されています。“春の政治決戦”はどうなるのか―。３人の担当記者が展望します。

北海道知事選挙知事の判断焦点に

知事選挙をめぐり、現職の鈴木知事は再選を目指して立候補するか、いまだ態度を明らかにしておらず、対立候補の擁立を目指す野党側も候補者の選定作業が難航していて、告示まで３か月足らずと迫る中、選挙の構図は見通せていません。

任期満了に伴う知事選挙は春の統一地方選挙で３月23日告示、４月９日投開票の日程で行われます。
現職の鈴木知事は再選を目指して立候補するか、残りの任期の職務にあたる中で判断したいとして、いまだ態度を明らかにしていません。
こうした中、自民・公明両党、それに日本維新の会の道内組織トップは鈴木知事の立候補を念頭にはやばやと支援の方針を示していて、知事の判断が焦点となります。
一方、対立候補の擁立を目指す立憲民主党は国民民主党や支援団体との間で協議の場を設けるなど検討を進めていますが、選定作業は難航していて、共産党との選挙協力も具体化しておらず、告示まで３か月足らずと迫る中、依然として選挙の構図は見通せていません。

札幌市長選挙五輪・パラ招致是非争点に

札幌市が目指す2030年冬のオリンピック・パラリンピック招致。開催地の決定が先延ばしとなる中、ことし４月には市長選挙が予定されていて、大会招致の是非が大きな争点となることが予想されます。

2030年冬の大会をめぐっては、IOC＝国際オリンピック委員会がことし秋の総会で予定していた開催地の決定を先月、先延ばしにすることを決めました。
これを受けて、札幌市は東京大会をめぐる事件の捜査が続いていることも踏まえ、イベントや新たな広告の掲載など機運醸成のための活動を当面、休止し、大会の透明性と公正性を確保するための運営体制の見直しなどを進める方針です。
こうした中、４月には市長選挙が予定されていて、招致を目指す現職と反対を掲げる新人が立候補を予定しています。
大会招致をめぐって、現職は運営体制の改革案を示し市民の理解を得て招致を実現したいとする一方、新人は優先すべきなのは財政再建で選挙戦で市民の賛否を問いたいとしていて、招致の是非が大きな争点となることが予想されます。

統一地方選挙 170以上の選挙実施へ

ことしは４月に４年に１度の統一地方選挙が行われます。前半戦として知事選挙と道議会議員選挙、札幌市の市長選挙と市議会議員選挙が行われるほか、後半戦では函館市や江別市、室蘭市の市長選挙などそのほかの市町村長選挙や議員の選挙が行われる予定で、実施される選挙はあわせて170以上にのぼる見通しです。

統一地方選挙は地方自治体の長や議員の選挙について期日を統一して全国一斉に行うもので、４年に１度行われます。
このうち前半戦は４月９日に実施され、知事選挙と定員100の道議会議員選挙、札幌市長選挙と定員68の札幌市議会議員選挙の４つの選挙が行われます。
また後半戦は４月23日に実施され、函館市や江別市、室蘭市や夕張市の市長選挙など46の市町村長選挙と、126の市町村議会議員選挙が行われる予定で、統一地方選挙で実施される選挙はあわせて170以上にのぼる見通しです。
このほか、ことしは北見市や石狩市、美唄市など16の市町村長選挙と、20の市と町の議員の選挙も行われる予定です。