好きなんよ広島 江田島愛で人をつなぐ 嶋愛さん
- 2023年01月30日
広島の皆さんに地元への思いを語ってもらう「好きなんよ広島」。
今回は、江田島の自然を愛し、民泊の受け入れや自然体験のイベントなどで人のつながりを作る活動をしている、その名も嶋愛さんです。(広島放送局・山田希代香)
嶋さんが11月、江田島市にあるパンの専門店を会場に開いたパン作りを楽しむイベントには、江田島市や広島市から4組の親子連れが参加しました。
島の地下水や自家製の酵母で作った生地を窯で焼き、みんなで食べて交流を深めました。
(嶋愛さん)
「お母さんどうしが仲よくコミュニケーションをとって、子どもたちも一緒に遊びながら、心の緩んだ空間づくりができて、うれしかったです」。
嶋さんが、人のつながりを作る活動を始めたきっかけには、同居していた祖父の死がありました。兵庫県で看護師をしていた嶋さんは、6年前、出産のために島に帰ってきました。しかし、育児に追われて、社会との関わりが減り、寂しさを感じていた中、祖父が交通事故で突然亡くなり「いつ死ぬか分からないなら、本当にやりたいことをやろう」と考えました。
そこで嶋さんは、自分と同じ境遇にある子育て中の母親や子どもたちに楽しんでもらったり、島の人たちのつながりを作ったりする活動を始めることにしました。
その拠点として開いたカフェが「くじら堂」。名前は、捕鯨船に乗っていた祖父にあやかりました。
子どもを対象にした民泊や地元の親子連れと高齢者が3世代で交流できる「地域サロン」などの活動も行っています。嶋さんは、江田島市の自然を生かして、人のつながりを作る活動を今後も続けたいと考えています。
(嶋愛さん)
「子どもたちの笑顔、お母さんたちが緩んでいるのを見るとうれしいです。いろんな人が関わって、その人自身が輝けるような場所づくりをしていきたいです」
ふるさとの江田島を愛する嶋さんのお気に入りは、よく訪れるという砂浜から見る夕日です。
(嶋愛さん)
「自分が大切にしたいと思うものを思い出させてくれる原点に戻れる場所です」