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G7広島サミットに市民の声を 「自分ごととして向き合おう」

  • 2023年01月20日

5月に開催されるG7広島サミット。世界規模の課題を参加国の首脳たちが協議します。去年、ドイツで開かれたサミットでは、核保有国を含む7か国の首脳が▽ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアへの対応や▽世界的な物価の高騰▽食糧危機などをめぐって協議しました。こうした世界規模の課題、自分とは縁遠いと思いがちですが、市民の側もこうした課題に向き合おうと動き始めています。
(広島放送局記者 石川拳太朗)

ひろしまNPOセンター事務局長 松原裕樹さん

ひろしまNPOセンターの事務局長を務める松原裕樹さんです。県内のNPOの立ち上げや運営を支援しています。初めて被爆地でサミットが開催されるこの機会を生かしたい。松原さんは、核兵器をめぐる市民の意見も首脳たちに届けたいと考えています。

松原さん
広島の地でG7が開催されて、世界のための大切な方針が決まったとか、それが世界中の人に認められる機会であったっていうことをやはりみんなで一緒に作り上げていくっていうのが今回のサミットの意義かなと。国際とか、福祉とか、子育てとか、環境とか、教育とかいろんな分野でいま活動しているんですけど広島で生まれ育っているのでやはり核兵器のない世界っていうのは目指したい。

この日は広島で活動しているNPOの人たちと意見を交わしました。このなかでは、「核兵器のない社会づくり、世界づくりと持続可能な社会づくりっていうのが並ぶことがなかったのが、すごいもどかしかったんで、きっかけに一番なるのがG7かなと思っている」「それが浸透したらいいよね」などと、意見が交わされました。

参加した人
ただ偉い人たちが来た、わー歓迎っていうので終わらずに、ひとりひとりの声をちゃんと伝えられるようなタイミング、いい機会になるといいなというふうに思っています。

参加した人
われわれのような団体も含め一般市民のみなさんがちょっと関われるような場を作っていくのが今後求められることじゃないのかなと。

松原さん
世界で起こっている問題っていうのはそもそもが私たちの日本各地で起こっている問題とか、世界でも起こっている共通の課題でもあったりするので、政府の方だけで考えるのではなくて市民、私たちひとりひとりの声を集めて一緒に対話しながらそういうことを考えていくところがとても大事。

松原さんは、全国のNPOの代表者たちとも協議するため、東京での会議に出席しました。教育やジェンダーのほか、核兵器をめぐる問題についても関心が高いことが分かりました。協議の結果、日本のNPOとして、核兵器についても議論して提言をまとめることになりました。

松原さんは、G7広島サミットをきっかけに、多くの人に世界が抱える課題に関心を持ってほしいと考えています。

松原さん
核兵器のない持続可能な社会作りというのが推進されるきっかけになってほしい。それを多くの人に共感してもらって一緒に行動していく機会になってほしいというのが一番の願いです。

松原さんは、サミットを前に広島で市民が中心となる関連イベントを開いて関心を高めたいと話していました。今後も議論を重ね、政策提言をまとめたいとしています。

  • 石川拳太朗

    広島放送局記者

    石川拳太朗

    2018年入局
    戦争や被爆者の取材を担当
    核兵器禁止条約の締約国会議では開催地ウィーンで取材

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