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小児科医に聞く 新型コロナ感染拡大 学校での注意点は

  • 2022年09月05日

    新型コロナウイルスの感染の拡大が続く中、学校では夏休みが終わり、授業が再開しています。感染の広がりを防ぐには何に注意すればよいか、広島大学大学院の教授で小児科医の岡田賢さんに、集団で生活する学校での注意点を聞きました。

    広島大学大学院教授で小児科医 岡田賢さん

    岡田教授
    基本的には今までやってきたように3密を避ける、手洗いをする、換気をする、食事の時の不要な会話を避ける。学校の現場は非常に気をつけてくれていると聞いています。それを継続してもらえたらと考えています。食事の時の感染が多いんですよね。マスクを外してしゃべると感染リスクが高くなりますし、非常に感染力が強いので、やはり食事のときには特に注意していただけたらというふうに思います。

    一方、体育など外での授業では、熱中症に注意が必要だとしています。

    岡田教授
    いま暑いので、炎天下で体育とか、そういったときにやはり距離がとれるときにはマスクをしないようにしてもらい、熱中症にも注意してほしいと思います。特に小さいお子さんは、調子が悪いかどうか顔色で見るんですけれども、マスクをするとそれがなかなか気付きにくいです。そのためマスクしてるときには大人は特にお子さんの体調の変化に気をつけていただければと思います。

    また、保護者は、学校に行く前に子どもの体調を確認してほしいとしています。

    岡田教授
    やはり調子が悪いときには無理に学校とか幼稚園とかに行かせないと。これはやはり気をつけていただきたいなと。本人の健康状態も非常に重要ですし、周囲にも感染を広げない。そういう配慮をしていくのが非常に重要だと思います。

    そして、気になるのがワクチン接種です。5歳から11歳の1回目・2回目の接種率はともに全国で2割程度になっています。

    岡田教授
    オミクロン株になって子どもの感染が増えてきて、中にやっぱり重症な患者さんがいらっしゃると。そういったことがわかってきたのと、そういったのを予防するのにワクチンが有効であると。感染も増えていますし、もし打ってない方は、今後、ワクチンを打つということももう1度、考えていただいたらと思います。

    岡田教授は、集団生活には感染リスクがあるものの、子どもにとっては重要な成長の場だと指摘します。

    岡田教授
    やはり集団生活を始めると、人と人とが、子どもと子どもとが接触する機会が増えると。これはやはり感染のリスクになるとは思うんですね。特にお子さんの場合は幼稚園とかやっぱり距離が近い。これはもう生活スタイルでしようがないので、気をつけていても感染するという、そういうリスクはあるんじゃないかと思います。ただ、それに対して、学校とか集団生活の場は、子どもの教育に非常に重要なので社会がある程度、寛容であってほしいなと個人的には思います。

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