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家族は“自分の味方”|「あの日」の子どもたちへの10の質問

東日本大震災を経験し、大切なものを失った子どもたちに、いまだから語れる気持ちを尋ねる、「『あの日』の子どもたちへの10の質問」。

今回答えていただいたのは、福島県浪江町出身の戸川華恵さん(18)。震災当時は7歳、小学1年生でした。
原発事故によって浪江町から避難した先の小学校で、避難者であることを理由にいじめを受けた、戸川さん。自分と同じように差別や偏見に苦しむ人たちに寄り添う仕事がしたいと、この春、福島市の高校を卒業して県外の短大に進学します。
旅立つ戸川さんに、「10の質問」をしました。

戸川華恵さんへの10の質問(再生すると音声が出ます)
戸川さん

最近は韓国エッセイというものにハマっていて、限定の表紙のものが買えたのがうれしかったです。

戸川さん

震災の話をするときだったり、テレビや新聞で震災のことが流れていたときは当時のことを思い出します。

戸川さん

変わったことは、柔軟にいろいろな人の考え方だったり、価値観とかを受け入れて対応することができるようになったところで、変わらなかったのは、自分自身ではなく、ずっと一緒にいる友達は変わらなかったと思います。

戸川さん

「そんなに気を張らなくて大丈夫だよ」とは言いたいです。

戸川さん

結構あっという間だなと思うんですけど、思ったら案外いろいろなことがあったなと感じます。

戸川さん

10年後は大学で学んだことを生かして、福島で偏見や差別に苦しむ方々の声を届けられるような仕事をしていてほしいと思います。

将来は福島県に戻り、報道の仕事につくのが夢だと語ってくれました。

戸川さん

「しっかり生活はできているか」と聞きたいです。

戸川さん

ずっと仲良くしてくれた、楓華(ふうか)ちゃんには、引っ越してしまって会える回数が少なくなったので、会ってその時のことを話したり、最近あった出来事を話して楽しく過ごしたいです。

戸川さんがいじめに悩んでいた当時ずっと寄り添ってくれた、親友の髙橋楓華さん。戸川さんは髙橋さんの支えがなければ乗り越えられなかったと振り返ります。

戸川さん

震災が起きていじめられていたときは「味方ではない」と思っていたんですけど、今しっかり考えてみると、いつでも自分の味方になってくれて、自分のことを大切に考えてくれる存在だと思います。

華恵さん                     母・由香さん
戸川さん

家族と、今までずっと仲良くしてくれた友達は、これからもずっと一緒にいたいと思います。

クローズアップ現代+ 「東日本大震災から11年 今だから話せる“あの日”のこと 家族の対話」

戸川華恵さんを取り上げたクローズアップ現代+です。(2022年3月2日放送)

東日本大震災で被災した子どもたちが、胸の内にしまい込んできた思い。
「家族を心配させたくなかった」「傷つけることが怖かった」
10代半ばや20代に成長した今、初めて家族に打ち明けました。
震災から11年を経て行われた家族の対話。再び歩み始める姿を見つめました。

東日本大震災11年 特設ページはこちら

東日本大震災が起きた2011年3月11日から11年。
NHKは今年も、被災地・東北の「これまで」と「これから」、地域の人々の思い、震災を「忘れない」ことの大切さなどを、さまざまな視点から番組を通じてお伝えします。

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