2020年12月16日

『フェイク・バスターズ用語集』

フェイクニュース(fake news)
2016年のアメリカ大統領選挙やEU離脱をめぐるイギリスの国民投票などで、根拠の不確かな情報が多数拡散したことから広く使われるようになった言葉。
最近は、自分と異なる意見を「フェイクニュース」と呼ぶ風潮が強まるなど、社会の分断を象徴する言葉にもなりつつある。

ディスインフォメーション(disinformation)
悪意のあるデマなど、意図的に流される「虚偽情報」のこと。
「フェイクニュース」という言葉はレッテル張りに使われることが増えたため、欧米のメディアなどは、このディスインフォメーションやミスインフォメーション(誤情報)を使うことが増えている。

ミスインフォメーション(misinformation)
確認不足や勘違いなどが原因の「誤った情報」のこと。

ディープフェイク(deep fake)
AI=人工知能に大量の画像データを読み込ませてつくられる精巧な「フェイク動画」のこと。細かい表情の動きや声のトーンまでリアルにつくられ、実物と見分けがつかない動画もある。ディープフェイクの多くはポルノ動画に悪用され、多数の被害が出ている。
2020年のアメリカ大統領選挙では、簡単な編集で作られた「チープフェイク」も大量に出回った。

エビデンス(evidence)
その情報のもととなっている証拠、根拠のこと。
医療の分野などでは「科学的に示された根拠」を指す。

ファクトチェック(fact check)
その情報がどんな根拠に基づいているかを調べ、信頼性を検証すること。
急速に拡散されている情報が「正確」なのか「虚偽」なのか「ミスリード(事実だが誤解を与える)」なのか、などを判定し記事などで公開する。海外では多くのメディアや専門の団体が取り組んでいる。

大手プラットフォーム企業
SNSを運営するツイッター社やフェイスブック社、検索大手のグーグルなど、ネットサービスを提供し世界中に多数のユーザーを抱える企業のこと。
”フェイクニュース”の拡散を野放しにしているとの批判を受け、2020年のアメリカ大統領選挙では根拠の不確かな情報などを非表示にしたり、警告を発するなどの対策をとった。

検索アルゴリズム
ネット検索で、どのサイトや記事を検索結果の上部に表示させるかを決める仕組みのこと。詳細は公開されていない。
自分の過去の検索履歴なども反映されるため、自分の興味関心に合うものが上位に表示されやすい傾向がある。

確証バイアス
心理学用語。人は自分の思い込みや信じたいものに近い情報ばかりを探してしまい、それ以外の情報を無視しがちなことを指す。
逆に自分の考えに近い情報だと、たとえそれが間違っていても信じやすくなるとされる。

フィルターバブル(filter bubble)
SNSで同じような意見のアカウントばかりフォローしたり、「検索アルゴリズム」によって興味のある情報ばかりが検索結果に表示されたりすることで、偏った情報に囲まれてしまうこと。
まるで泡(バブル)の中にいるように、自分が見たい情報しか見えなくなってしまう状態。

エコーチェンバー(echo chamber)
SNSなどで特定のコミュニティとだけつながり、同じような意見ばかり接するようになった結果、密閉空間で音が反響し、増幅していくように、特定の意見だけを信じてしまうこと。
一度この状況に陥ると異なる意見に耳を傾けなくなることも多い。

陰謀論
ある事件や歴史の背後には”邪悪で強力な集団や人物"による陰謀や謀略が関与している、とする言説。
多くの場合、信憑性に乏しいが“陰謀が存在しないことを証明する”ことは困難なため、ファクトチェックすることが難しいとされる。

Qアノン(QANON)
「アメリカは、一部のエリートやメディアからなる”闇の政府”に支配されている」という陰謀論を主張する人たちのこと。
2020年のアメリカ大統領選挙では「トランプ大統領こそ“闇の政府”と戦う救世主だ」として、トランプ氏を支持する人が多かった。