安価な製品を大量に輸出し、「世界の工場」にのし上がった中国。その成長モデルが、北京五輪以降、行き詰まりを見せている。去年から続く人件費高騰や人民元高に、世界金融危機が追い討ちをかけたのだ。頼みの消費地、欧米による”外需”が急減。企業倒産は今年既に6万件あまりに。「世界の工場」の中心地、広東省では、秋以降、経営者の”夜逃げ”が相次ぐ。職を失った出稼ぎ農民たちが大量に帰郷する現象も起きている。”外需”に代わる需要を掘り起こそうと、政府は今後2年間で計4兆元(約52兆円)という大規模な内需拡大策を打ち出した。1978年に鄧小平が唱え、広東省から始まった中国の”市場経済化”=「改革開放」政策。世界経済のけん引役・中国はどこへ向かうのか?内需拡大策の効果は?不況にあえぐ広東省の現場から、行方をうらなう。
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