映画「home」は、日本映画学校に通っていた小林貴裕さん(26)が、7年間ひきこもっていた実の兄の博和さん(29)とカメラを通して向き合ったドキュメンタリーである。
暴力をふるう兄、鬱になった母親、しかしカメラを前にすることで、会話が成立し、次第に兄は心を開いていく…。この作品は、世界学生映画祭で大賞を受賞するなど、圧倒的な共感を巻き起こしている。現在都内で公開中だが、口コミで多くの観客、さらにはひきこもりの若者をかかえた家族が来館している。
上映後には、監督の貴裕さんとともに、兄の博和さん本人が舞台に立ち、「ひきこもり」体験や、脱出するためには何が必要なのかを、観客と質疑応答しながら語り、新たなネットワークが生まれている。
一本の映画から始まった「ひきこもり」をめぐる動きを追い、ひきこもりから抜け出す手がかりを探っていく。
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