関門海峡

山口県 福岡県
2014年6月20日 放送

日本海と瀬戸内海、そして太平洋を繋ぐ海「関門海峡」は、川のように速い潮が流れる中を無数の大型船が行き交う、日本有数の海上交通の要衝です。壇ノ浦の戦いや巌流島の戦い、日清戦争講和など、多くの歴史の舞台ともなってきました。
その激しい流れを望む両岸にあるのが、全く異なる表情を持つ二つの街、「下関」と「門司」。ふぐの水揚げ日本一で、戦後は捕鯨拠点としても栄えた漁業の街・下関は、大陸からの人々を迎える日本の玄関口としても、室町時代から賑わってきました。一方の門司は、石炭の輸出などで近代以降に発展した貿易港。街には、当時の面影を残すレトロな建物や、かつて外国人の船乗りたちが酒をあおった「角打ち」が点在し、今も愛されています。
人々はこの二つの街を、大型船の間を縫って進む渡船や、海底を歩いて渡る世界でも珍しいトンネルで気軽に行き来し、暮らしています。それぞれの歴史と個性を持ちながら、まるで海峡を挟んだ一つの街でもあるような、そんな二つの街と海峡の物語です。

<オムニバス項目(抜粋)>
●海の管制塔・・・
  狭い海峡を次々に大型船が行き交う朝。安全を守る管制官たちに緊張が走る
●平家鎮魂の漁師・・・
  壇ノ浦で敗れた平家の末裔が続ける、海峡の漁。海に沈んだ帝への思い
●レトロに魅せられて・・・
  門司に残る多くのレトロ建築。今も使い続ける人たちの愛着の理由
●海底で繋がる二つの街・・・
  世界でも珍しい海底の「人道トンネル」。海の下は馴染みの生活道路
●下関の誇りを守る女将・・・
  戦後の下関復興を支え、日本の食を支えた鯨。その誇りを守る決意
●歌声は海を越えて・・・
  海峡を挟んで歌う合唱団。海を越えたハーモニーを目指す思いとは

旅のとっておき

「関門海峡」を担当した藤島です。
ここは、海なのか、川なのか、はたまた運河なのか。初めて関門海峡を訪れた人は、きっとその狭さと行き交う船の数に驚くことと思います。そしてひとつひとつの船が大きいこと!コンテナ船やタンカー船、バラ積み船や車両専用船、などなど。続きを読む

ポスター
関門海峡
[写真] 油谷勝海 [協力]関門汽船
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