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FMシアター「ロダンとカミーユ、あるいはルイーズ」に出演の若村麻由美さんからのメッセージです。

FMシアター

ロダンとカミーユ、あるいはルイーズ

言葉ではなく、存在のちからを信じろと彼女は言った。

【NHK FM】

2022年1月15日 午後10時~午後10時50分(全1回)

聴き逃しサービス ※配信期間は放送から1週間

 

演出の小見山です。若村麻由美さんとのドラマの思い出は数々ありますが、2000年に放送した時代劇ロマン「柳橋慕情」(原作・山本周五郎)は、忘れがたいドラマです。

唯一の肉親・祖父を亡くし、将来を誓った人との別れなど、幾多の困難を乗り越えながら、「自分の意志」を持って懸命に生きようとする女性・おせんを若村さんが演じました。

江戸時代と19世紀末のフランスという違いはありますが、今回、若村さんが演じたルイーズ、そしてカミーユは、「自分の意志」を持ちながらも、時代に翻弄された女性です。

そして、今、彼女たちが望んで叶わなかったその思いを、多くの人の心に届けたい、そう思ってこのドラマを制作しました。

オーディオドラマは目に見えないから面白い!

2020年の「おやつのいくさ」の演出家、音楽家との再会で、全く違う作品が完成しました。私は2017年から「カミーユ・クローデルに捧ぐ」というオリジナル作品公演で彼女の人生を辿ってきました。一番好きな彫刻家です。人間の深く鋭い瞬間を生々しい気迫で刻み込んだ作品はどれも劇的!女性の才能が正当に認められなかった19世紀パリにおいて、30年間の創作活動の後、精神を病み、30年間の病院暮らしで、亡くなるまで一度も粘土を触ろうとしなかったカミーユは、家族やロダン、美術界や時代そのものに抗い続けました。

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   若村麻由美さん

良妻賢母であることが女性の幸せとする母親との確執は凄まじかったそうです。

その母の教えに沿って育った妹ルイーズにとって、姉カミーユの存在は、姉妹として女性として複雑な思いがあったに違いありません。
今回のオリジナル作品は、カミーユを巡るスリリングな男と女の対話の中で、音楽や彫刻が、ルイーズの人間らしさを引き出すところが聴きどころです。

(若村麻由美)

 


 FMシアター 「ロダンとカミーユ、あるいはルイーズ

【NHK FM】

2022年1月15日 午後10時~午後10時50分(全1回)

【出演者】 若村麻由美 石坂浩二

 

【作】 三國月々子

【音楽】 小六禮次郎

 

【あらすじ】

フランスの女性彫刻家・カミーユ・クローデルとその妹・ルイーズ。

パリ郊外にある霧深い森。そこにロダンの別荘があった。幽玄な森には何者かが潜み、誰かに覗かれているような気がした。そこでルイーズ(若村麻由美)は、かつてカミーユの愛人だったロダン(石坂浩二)と対峙する。
カミーユの心を弄んだ男の所へ行くのは、精神を病んだ姉の入院費の無心だった。語られるのは、二人にとってかけがえのない女性・・・カミーユの真実と、今も昔も変わらぬ“人間の愚かさ”と“気高さ”だ。
この森は、人の行く末の姿が見えるのだとロダンは言う。懸命に生きようとした二人の女性の対照的な生き方を描く。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:11:06 | カテゴリ:オーディオドラマ

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