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「体制」と「態勢」

「体制」と「態勢」はどのように使い分けているのでしょうか。

一般的には、「体制」は「システム」「組織」の意です。特に「資本主義体制」「支配体制」「体制側」など、恒常的な国家や社会といった組織や制度を言うときは、「体制」を使います。

解説

それに対して、「態勢」は、その時々の状況に対する身構えのことを言い、「受け入れ態勢」「即応態勢」「出動態勢」のように用います。

しかし、次のような場合があります。例えば、「即応態勢をとる」「出動態勢をとる」の場合は「態勢」ですが、「いかなる事件にも即応できる体制をつくる」「いつでも出動できる体制をつくる」などの場合は「体制」のほうがよさそうです。

結局、「組織」と「身構え」のどちらに重点を置くか、また、その組織が「恒久的」なものか「一時的」なものかで使い分けをすることになります。

2008.09.01関連コラム https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/173.html