発掘ニュース

No.104

2016.04.29

アニメ/人形劇

「プリンプリン物語」いよいよ残り88!

“人形劇の第一人者”伊東万里子さんからのビデオテープ提供によって、幻だった人形劇の大量発掘が実現!特に『プリンプリン物語』の発掘には予想以上の大反響がありました。

ホームページやツイッター、フェイスブックを合わせた訪問者数は10万件を超えました!

あらためて人気の根強さを知り、皆さんの期待に応えようと2つの“プリンプリン企画”を今回お届けします!

その1 残り88回、どの回が無いの?!

人形操者・伊東万里子さんから提供いただいた25本をアーカイブスに登録。その結果、『プリンプリン物語』で保存されていないのは残り88回分となりました。まずは、未発見の回すべてをご紹介いたします。(カギかっこの中は一週間通しのサブタイトルで、その回が含まれる週のタイトルを参考までに記載しました。)

第5~20回 「モンキー受難」「プリンプリン出航す」
第26~43回 「ああ!オサラムームー島」「十二点五世王一代記」「黄金バットあらわる」「海賊チックの亡霊」
第51~58回 「王子の帰国」
第60~68回 「新しい王さま…?」「オサゲSOS!」
第76~81、83、84回 「ヘドロ死刑か?」「ぶきみな噴火」
第86、88~90回 「さようなら!オサラムームー」
第99回 「なぞの誘導電波」
第108回 「独裁者ルチ将軍」
第155回 「ルチ将軍の頭はイン石だった!」
第265回 「狙われたプリンプリンの命」
第311~317回 「空飛ぶグルリンコースター」「プリンプリンの思い出」
第342回 「円盤ジェット機の行方」
第393~397回 「プリンプリンの正月記念ツアー」
第404~411回 「オールド・ロング・ジョー」「誘かいされたテリー」

以上、88回分です。(※発掘された中には15分間全てが残っていない回もあります)

少し説明しますと…
もともとNHKで保存していたのは第1回と第443回~第656回(最終回)。つまり第2回~442回までが存在せず、発掘によって空白を埋めてきました。


伊東万里子さん

先日このニュースでお伝えした伊東万里子さんからの発掘は、初期の『プリンプリン物語』がそろったことで大変貴重でした。

一方、もう一人大きな提供者となったのが人形制作者の友永詔三(あきみつ)さんです。2012年、今から4年前に提供いただきました。その数なんと312回、素晴らしいです!

このほか視聴者の方から提供いただいたビデオテープを合わせると、発掘で埋められた空白は合わせて353回!プリンプリンを残しておきたいという愛情のおかげです!

ここで、プリンプリンをはじめとした人形たちの生みの親で、300本あまりのビデオテープの提供者でもある友永詔三さんの言葉をご紹介しましょう!2012年2月放送の『NHKアーカイブス』からです。


友永詔三さん

「プリンプリンってお姫様が主人公の番組ですよね。だから女の子たちが見てあこがれるメルヘンチックな世界を作れればいいなと。今まで人形劇というと、わりと原色のものが多かったのですが、なるべくパステルカラーというか、そういう色遣いにしたいと思ったんです。」

「それで全部自分たちの手でなるべく染めて作るようにしたんです。プリンプリンの衣装もピンクなんですが、これも染めたピンクなんです。柔らかい淡い感じのものが出来ないかなと。それと木の肌、サイプラスという(ヒバの一種)木を使っていたんですが、それに合うような色合いというのもありました。」

「悪いキャラクター、悪役ほど良い衣装を着せたんです。だから見ている人たちにも、良いものを着ている人が必ずしも良い人ではありませんよというメッセージを僕なりには伝えたかった。悪い人間の方が衣装にもお金をかけていますし、ランカーなんてものすごいお金かかってますからね(笑)」

500を超えるキャラクターを作り上げた友永さん。愛する人形たちの姿を映像で残しておきたかったんですね!友永さん、そして伊東さん、本当にありがとうございました!皆さん、残り88回!『プリンプリン物語』を録画したビデオテープをお持ちではありませんか??!

その2 初期のキャラクター大集合!

続いて『プリンプリン物語』発掘記念企画の第2弾!
第1回~第90回くらいまでに登場する、個性豊かな懐かしいキャラクター達の姿をご紹介しちゃいます!

まずはプリンプリン!声を担当していたのは歌手の石川ひとみさん。声優は初めて、歌以外の仕事自体初めてだったそうです!

こちらは第1回の映像!かなり大胆なしゃべりっぷりで出演者?の紹介をしていました!

例えば、いきなり出てきた花のアナウンサーに…

「お話中のところ、ちょっと待って下さいプリンプリン…!」
「あなたプリンプリン物語の“端役”でしょう!出てくるのが10分早いわ!
プリンプリン物語では私が主役!では“わき役”の方、どうぞ~!」

という具合…(笑)

では、初期のお話に出てくるキャラクターをご紹介しましょう!まずはプリンプリンと一緒に旅をする友だち3人から!

▲オサゲ(左)
いつもお腹がすいている“おさげ髪”の男の子

▲ボンボン(中)
プリンプリンが大好き!オサラムームー島では王子に?!

▲カセイジン(右)
ムムムム、予感がします!と言うと必ず何かが起こります…

▲3人の漁師
200カイリよりも遠い沖合に浮かんでいた箱を見つけ拾い上げました。中にはプリンプリンとモンキーが…!第2回ではプリンプリンの名付け親として大活躍!

▲モンキー
プリンプリンが赤ちゃんの時からずっと一緒。言葉が通じるのはプリンプリンだけ!

▲市長たち
第2回で、漁師たちがプリンプリンの名前をアルトコ市役所に届け出ようと行くと、係長、課長、部長、市長とたらい回しに。
その後4人はテーマ音楽の映像の中で何度も出てきます。ちなみに赤いメガネが市長です。

▲ランカー
武器商人で各国の首脳にミサイルなどを売りまくります。悪役ですが、モンキーが苦手、プリンプリンのことが大好きで結婚を夢見ています。一番巨大なその人形は伊東万里子さんが操りました。

▲ヘドロ
ランカーの秘書。お金や宝物が大好き。ダマスクセの本部にいるランカーとテレビ電話で連絡を取りながら行動。ランカーが溺愛するプリンプリンに敵対心を持っています。

▲シドロ(左)とモドロ(右)
ランカーの手下。いつもヘドロにこき使われています。どこか憎めない二人です。初期の物語ではプリンプリン達と行動を共にすることも…。

▲シャーレッケ・マイホーム(左)
プリンプリンをいつも助ける名探偵。ワット博士とはおしどり夫婦です。

▲ワット博士(右)
世界的に有名な動物学者。珍しい動物を見つけると追いかけまわします。

▲ピコピコ
物語初期の重要な舞台・オサラムームー島に住む女の子。火まつりの踊り子。オサラムームー島は、プリンプリンが自分の祖国ではないかと初めて訪ねる島です。

▲キャプテンチックの亡霊
オサラムームー島の地下の洞くつに住む亡霊。亡霊なので足が無く、女を乗せない海賊船の船長だったことから女性嫌い。動物学者のワットさんに追いかけられます。

▲ネプチューン
またの名をポセイドン、海の神様。海で死んだ人たちを馬に運ばせています。オサゲとピコピコは早とちりな馬に、死んでいないのに運ばれてしまいます。

▲馬
海の神様・ネプチューンが作った馬。海で亡くなった人を運びます。性格は早とちり。

▲ピコピコの父
15年ほど前、海で亡くなりました。そのころから年をとらず容姿は変わっていません。

▲三つ子の王子
アイ王子、マイ王子、ミー王子の三つ子。オサラムームー島の王子です。島を3つに分けて別々に国を作ろうとしますが…

▲ジードル、バードルさん
オサラムームー島の生き字引き。火の神様のいわれをプリンプリンに教えてくれます。

どの人形も個性豊か、一度見たら忘れないインパクトを持っていますよね!

さて、物語初期の舞台・オサラムームー島は平和な火山の島。みんないつものんびり暮らしている理想郷のような島でした。しかし実は、オサラムームー島の火山はムー大陸の巨大な原子力発電所の安全弁、煙突のような存在だったという事実が明かされます…。その原子力発電所で事故が起こり火山からは死の灰が…。

また三つ子の王子は国境をめぐって話し合いが付かずランカーから買った3つのミサイルで…

時事的な話題や風刺的な要素が随所に盛り込まれている『プリンプリン物語』。今見ると子供の時とは違った物語の“行間”が見えてくるような気がします。

このオサラムームー島の結末の回はまだ発掘されていません。いったいどうなるのでしょうか?ものすごく気になります!

さあ、あと88回!『プリンプリン物語』完全発掘、そして全話再放送を目指しましょう!

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