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神奈川の特殊詐欺 茅ヶ崎で地元のプロバスケチームと地域連携

  • 2023年05月19日

神奈川県の藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町をホームタウンにするプロバスケットボールチーム「湘南ユナイテッドBC」。
選手が特殊詐欺の注意を呼びかけるアナウンスの収録を行いました。

NHK横浜放送局の神奈川県警担当の記者が、特殊詐欺の被害を防いだ実際のケースや被害防止のさまざまな取り組みを「かながわ情報羅針盤(←クリック)」で随時お伝えしていきます!

地元のプロバスケットボールチームの選手が参加

高齢者や若者などに詐欺の手口を広く伝えようと、茅ヶ崎警察署が協力を依頼しました。
収録に参加したのはバスケットボールチーム「湘南ユナイテッドBC」の玉田博人選手、中野広大選手、髙木慎哉選手、大野勇哉選手です。

収録前に練習する選手たち

アナウンス収録

選手4人は具体的な詐欺の手口の音声を収録しました。

収録する髙木慎哉選手

(収録内容)
茅ヶ崎市や寒川町では役所の職員をかたって「医療費が戻ります。手続きが必要です」
などといって、ATMに誘導し、自身の預金を犯人に振り込ませる還付金詐欺が多発しています。ATMで還付金は戻りません。このような電話は詐欺です。すぐに電話を切り、警察や家族に相談してください。

収録する大野勇哉選手

(収録内容)
茅ヶ崎市や寒川町では、息子や孫などの身内をかたって「かばんをなくした、喉の手術をした、お金が必要、すぐに用意して」などと言って、現金をだまし取るオレオレ詐欺が多発しています。このような電話がかかってきたら、すぐに電話を切って、必ず本人に確認するか、家族や警察に相談してください。電話でお金の話がでたら、詐欺だと思ってだまされないように注意してください。

茅ヶ崎駅

選手たちは言い慣れない言葉に苦戦しながらも、真剣な面持ちで収録にのぞんでいました。
収録されたアナウンスはことし4月からJR茅ヶ崎駅の構内で流されています。
内容は時期によって変わる予定です。

玉田博人選手

呼びかけることも大事だと思うのでとても貴重な体験になりました。「こういう放送が流れていたよ」と広めていただければ、特殊詐欺の被害も減っていくと思うので、ぜひ、みなさんに聞いてもらい、少しでも拡散してほしいです。

小林記者

後を絶たない被害を少しでも減らすためには、地元のプロスポーツチームや公共交通機関などと連携を強めてより多くの人に手口を知ってもらうことが重要だと思います。
駅のアナウンスを耳にしたら、家族や友人とシェアして詐欺への対策を話し合ってみてはいかがでしょうか。

神奈川県内の3月と4月の被害は?

県警によりますと、3月の被害件数は201件で、被害額はおよそ4億200万円となっています。
4月の被害件数は168件で、被害額はおよそ3億5900万円となっています。
4月は3月と比べ、件数は33件減少、被害額もおよそ4300万円減少しましたが、被害額は2月から3か月連続で3億円を超えています。

手口別は?(ことし4月)

手口別の被害状況

手口別で見ていくと最も多かったのは、▼息子や孫などを装ってうその電話をかける「オレオレ詐欺」でした。
次いで、▼医療費や保険料などの還付があるといってATMを操作させてだまし取る「還付金詐欺」でした。
「オレオレ詐欺」と「還付金詐欺」の2つを合わせると、全体の60%を占めています。
その次に、▼電話でだまされた被害者の隙を見てキャッシュカードを別のカードにすり替える手口の「キャッシュカード詐欺盗」でした。

神奈川県内の過去5年間の被害件数

神奈川県内の過去5年の被害の状況です。
去年(2022年)は、2089件、43億円余りの被害でした。
依然として深刻な状況が続いてます。

  • 小林 奈央

    横浜放送局 記者

    小林 奈央

    2022年入局。神奈川県警担当として事件・事故の現場取材に駆け回っています。

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