ページの本文へ

  1. 首都圏ナビ
  2. かながわ情報羅針盤
  3. バスケBリーグ 横浜・河村勇輝選手 大学中退しプロ契約の決意

バスケBリーグ 横浜・河村勇輝選手 大学中退しプロ契約の決意

  • 2022年05月13日

バスケットボール男子Bリーグ、横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝選手。3月に東海大学を中退し、プロ契約を結びました。新たな道を選んだ理由や、プロとしての目標を聞きました。

河村勇輝(かわむら・ゆうき)
2001年山口県出身の21歳、身長172センチ。ポジションは司令塔のポイントガード。2020年1月の高校在学中、特別指定選手として史上最年少(当時)でB1デビュー。名門・東海大学に進み、2020年12月には横浜ビー・コルセアーズの特別指定選手に。2022年3月に大学を中退と、プロ契約を発表した。小柄だが、抜群のスピードと巧みなパス技術を誇る。

目標はオリンピック

ーー改めて、大学を中退してプロ契約を結んだ理由を教えてください。

オリンピックに出場して、日本代表のポイントガードになるという明確な目標があります。特にオリンピックの舞台にはすごくこだわりがあって。4年に1度しかありませんし、年齢の壁もありますので、やっぱり挑戦したいというのが決断した理由です。昨年の末ごろにはプロとしてプレーしていくことを決めていました。大学に入ったのは、フィジカル面の向上と、バスケットIQを高めることが目的だったのですが、2年間で重要な課題は習得できたと思っています。

ーープロとしてどう成長していきたいのでしょうか。

国内最高峰のリーグなので、ここでしっかり結果を出すことができればオリンピックの舞台に近づいていくと思いますし、このリーグを通して自分の特徴を再確認し、そして課題は本当にたくさんあるので、すべてのスキルをすべてステップアップさせるためにBリーグで経験を積んでいきたいなと思います。

シュートの精度やバリエーションが課題

河村選手は今シーズン、司令塔のポイントガードとして32試合に出場。1試合平均10得点、7.5アシストを記録した。

ーーご自身で考える長所と、これからの課題は。

長所はクイックネスであったり、スピードを生かしたプレーです。一方で、シュートの精度がこれから本当に必要になってくると思います。精度を上げないと、日本代表のポイントガードにはなれないと思っています。
3ポイントシュートはタイミングをしっかりと考えて打ちたいと考えています。毎試合何本も打つ役割ではないと思うので、求められるタイミングを見計らって確率よく決めることが必要です。

シュートは、精度だけでなく、バリエーションにもこだわっていきます。今の段階では、3ポイントとドライブがかなり多くなってきています。オフシーズンには、ミドルレンジのジャンパー(ジャンプシュート)やフローターシュート(ボールを高く上げ相手をかわすシュート)などに重点的に取り組んで、来シーズンはもっと幅の広いプレーを見せられるようにしたいというプランを持っています。

フィジカル強化や試合のコントロールも

幅の広いプレーのためにはシュート以外も重要だと言います。

クイックネスは本当に売りにしていきたいと思いますし、そこから派生したいろんなプレーをしたいと思っています。でも、バスケットはコンタクトのあるスポーツなので、クイックネスだけでなく、強さを兼ね備えたプレーヤーを目指したいです。
ボールを持たないときの動きも、もっともっと習得していかないといけないと思っています。ポイントガードというポジションなので、試合の流れをつかみ取って、試合の中での緩急をうまくコントロールしていきたいです。

日本一になるために、超えなければならない壁

日本代表のポイントガードである千葉ジェッツふなばしの富樫勇樹選手。河村選手同様小柄でクイックネスが武器、さらに得点力もあります。日本一のポイントガードになるため、富樫選手の存在について聞きました。

昔から本当に憧れの選手でもありますし目標の選手でもあります。でもやっぱり自分の将来の夢である日本代表のトップガードになって、世界選手権やオリンピックに出るためには富樫勇樹選手っていう壁を乗り越えていかないといけないと思っています。今回プロとしてやれることになって、同じ立場でバスケットボールをやっていけるのがすごく楽しみですし、いろんなことを学んでいろんなことを吸収して頑張っていきたいなと思います。

結果を出して恩返しを

ーー試合では河村選手を応援するファンもたくさんいました。ご自身が描くプロ像や、横浜のファンへの思いを教えてください。

プロとして、小さな子どもたちから大人まで年代に関わらず幅広い世代の中で、本当に憧れられる存在でありたい思っています。バスケットボールがかなり注目されてきているなかで、今後ファンのみなさんが求めていることを少しでも発信できればいいなと思っています。横浜ビー・コルセアーズのファンは本当に熱くて、すごく期待を持っていただいているので、その期待を超えるようなプレーをしていきたいと思っています。ファンやスタッフの方々に、結果を出して恩返しできるように、頑張っていきたいです。

【インタビューを終えて】
どの質問にも、はっきりと力強く答えて下さった河村選手に、プロとして歩んでいく決意を感じました。現在の目標であるパリオリンピックでの活躍、そこに向けた河村選手の自己分析に基づくチャレンジとステップアップにこれからも注目していきたいと思います。

  • 髙見 彰良

    横浜放送局 地域貢献・情報発信プロジェクト

    髙見 彰良

    2014年入局。2020年から横浜放送局勤務。2021年5月からはデジタルを中心に地域の課題や魅力を発信している。

ページトップに戻る