子宮頸がんになる女性は1年間で約1万人。亡くなる人は約3000人にのぼっています。交通事故で亡くなる人よりも多く、決してまれな病気ではありません。
子宮頸がんなどの予防に有効とされ、国が接種を推奨しているのがHPVワクチンです。4月からは、これまでよりも高い感染予防効果があるとされる「9価HPVワクチン」が定期接種となりました。
9価HPVワクチンの効果や安全性は?接種の対象は?そもそも子宮頸がんとはどんな病気?漫画でわかりやすく解説します。
(シリーズ「HPVワクチン」第1回)
(首都圏局/ディレクター 竹前麻里子、齊藤翼)
漫画家のヲポコさんとともに、子宮頸がんやHPVワクチンに詳しい医師を取材し、漫画を制作しました。
HPVワクチンは、子宮頸がんだけでなく、その前の異常「前がん病変」の予防にも効果があります。そもそも、子宮頸がんや前がん病変は、どのような病気なのでしょうか。
「HPVワクチンと子宮頸がん検診、両方受けた方がいいの?」「20代以上の人は、HPVワクチンは打つべき?」といった素朴な疑問についても、稲葉医師に聞きました。
HPVワクチンに限らず、ワクチンの接種においてはリスクがゼロということはありません。
HPVワクチンの接種を行う医療機関の間では、安心してワクチンを受けられる環境作りをするため、接種や診療のノウハウを共有しようという動きがあります。その背景の1つには、HPVワクチンをめぐる苦い経験がありました。取り組みを進める医師に話を聞きました。(第2回を読む)。
産婦人科医。「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」代表。子宮頸がん予防や女性のヘルスケア、性教育などについて発信している。
漫画家。元保育士。2児の母親。性教育や産後クライシスなどに関する漫画を描き、SNSで反響を呼んでいる。