1993年のJリーグ開幕から5月で30周年。これを記念して、NHKさいたま放送局ではラジオの公開放送を行いました。BS1で放送するアウェーの「浦和レッズvs.京都サンガ」の試合映像を見ながら、サポーターの皆さんとともにレッズを応援する企画です。
公開放送では、ゲストにNHKサッカー解説者の宮澤ミシェルさん、レッズサポーターで埼玉県住みます芸人の北条ふとしさんを迎えました。
さいたま放送局のイベントスタジオには200インチのスクリーン。そして、およそ30人のレッズサポーターが集まりました。
壁一面には埋め尽くすように赤白黒のチームカラーの横断幕や応援旗。サポーターの方々から貸していただいたものです。スタジアムさながらの雰囲気となりました。
ラジオネーム・黒ラベルさんには関根貴大選手と伊藤敦樹選手の横断幕を貸していただきました。
黒ラベルさん
「小さい時から応援している浦和ユース出身の2人に思い入れがあるので、ぜひ得点を入れてほしいという思いです」
先日、ACL=アジアチャンピオンズリーグで3度目の優勝を果たした浦和レッズ。
J1リーグでは開幕から2連敗しましたが、その後の10試合で6勝1敗3引き分けと調子を上げ、上位をうかがえる位置でシーズン中盤を迎えています。
リスナーや会場の皆さんには、この試合の得点と誰がゴールをあげるかを予想していただきました。
「4ー1と予想します。もっと取れると思います。いつもどおりのサッカーで」
ゲストの北条さんは2-0で、ゴールは安居海渡選手とアレクサンダー・ショルツ選手と予想。
「安居選手は高校の後輩なので期待してます。あとはショルツ選手のPKで」
試合は前半、4連敗中のサンガが前線から激しいプレスをかけて、レッズは思うようにボール持つことができず守備に追われる展開となります。
「京都の前からのプレスを徹底する戦術が浦和を苦しめているけれど、よくしのいでる」
そうした中、北条さんが推す安居選手の惜しいシュートのシーンが何度か。
「得点の匂いがしてきた。これだけチャンスをもらってるんだからそろそろ決めて」
レッズは粘り強い守備と、ゴールキーパー・西川周作選手の好セーブで前半を0-0で折り返しました。
Jリーグ30周年の節目の年。ハーフタイムには会場の皆さんとともに30年を振り返りました。
Jリーグ初期、ジェフユナイテッド市原のディフェンダーとしてレッズと対戦していた宮澤さんは…。
宮澤ミシェルさん
「1994年、博多でレッズと対戦した試合で2-0とリードしていたのに後半追いつかれて逆転負け。ルンメニゲ選手からのボールをオウンゴールしてしまった。試合後にルンメニゲ選手が慰めの言葉をかけてくれて、ヨーロッパとの文化の違いを感じました。ものすごく落ち込んで家に帰ったら、まだ小さかった子どもに『パパ、ゴール決めたね』と言われました(笑)」
北条ふとしさん
「リーグ初優勝した2006年のサンフレッチェ広島戦、三都主アレサンドロ選手の低いボールにキーパーが届かず山田暢久選手がゴールを決めて2-1で勝った試合。レッズが優勝すると確信を持ちました」
会場の皆さんにも聞きました。
ラジオネーム・なづけおやさん
「J2に落ちた時とJ1に戻った時、両方を見ていました。降格が決まった時に駒場がシーンとして『こんなに静かになるんだ』と思いました」
この方、2006年にレッズのマスコット、レディアの子どもの名前が募集された時に「シャーレくん」と応募して選ばれた方だそうです。「シャーレくんには、レディアみたいに埋没しないようにいてほしい」と話していました。
そして、後半開始からレッズはダヴィド・モーベルグ選手を投入。攻撃のギアを上げていきます。すると、モーベルグ選手のフリーキックから興梠慎三選手が先制のゴール!
スタジオでは喜びが爆発しました。
先制点のあとは落ち着いた試合運びで進めるレッズ。
さらにアディショナルタイムには、途中出場のホセ・カンテ選手が、こちらもモーベルグ選手のフリーキックからゴールをあげて2-0とリードを広げます。
そのまま試合終了。チャンスを確実にものにしたレッズが勝ち、順位を6位に上げました。
会場では得点とゴールの予想を見事に当てた方が1人だけいました。
ハーフタイムにインタビューしたラジオネーム・なづけおやさんです。
なづけおやさん
「慎三さん、カンテさん、よかったです」
「悪い流れのゲームを失点せずに何とかしのぎながら収めて勝てるのが今のレッズの力。強くなってきた」
「フォワードが点を取ったのは次につながる」
サポーターからも喜びの声が。
「みんなで試合を見ること、時間を共有することが楽しいです。2-0で勝ったのは大きい」
「たくさんのサポーターと喜びを共有できてよかった。また機会があれば参加したい」
「家で見るのと違って大きな画面で迫力があった。選手の動きがよくわかってよかったです」
大いに盛り上がった公開放送の模様は、6月9日(金)午前11時からのNHK-FM85.1(秩父 83.5)MHz「ひるどき!さいたま~ず!」の中でも放送予定です。
放送後1週間は「らじる★らじる」でも配信します。