ラグビー リーグワン2年目のシーズンまで1か月あまりとなりました。連覇を目指す埼玉パナソニックワイルドナイツ。開幕に向けた意気込みなどについて、フォワードの長谷川崚太選手に泉 浩司アナウンサーが伺いました。
新シーズンに向けてこの時期はどんな準備をしているんですか。
ほかのチームに比べて遅めのスタートだったんですが、今の時期は戦術のすり合わせなどの実戦的な練習や練習試合も入ってきているので、シーズンに向けた大事な時期になっています。
ポジションはロック、あるいはフランカーということですが、スタジアムではどんなプレーを見てほしいですか。
やはりボールを持って突っ込んでいくところを見てほしいですね。バックスのように華麗なパスや俊敏な動きはできないですが、泥臭いプレーで頑張っているところをぜひ、見てほしいです。
1年目のシーズン、長谷川選手は12試合に出場して、決勝戦でも優勝が決まった瞬間、グラウンドに立っていましたが、どんな思いでしたか。
シーズン途中でケガをして試合に出られない状態が続いたんです。ケガからの復帰戦が決勝だったんですが、久々に緊張して臨んだ試合でした。自分の役割をしっかりこなして、チームに貢献したいなと思ってグラウンドに立ったので、優勝して本当に嬉しかったですね。
9月11日には地元の熊谷でも優勝パレードが行われました。
たくさんのファンから「ありがとう」と声をかけられました。いつも試合に足を運んでくれて、僕らが「ありがとう」という立場なのに声をかけてくれて、頑張ってよかったなと思いました。
長谷川さんは千葉県出身の29歳。身長188センチで体重98キロです。小さい頃から身体は大きかったんですか。
身長は高い方だったんですが、身体は細身でしたね。
中学時代はサッカーをやっていたそうですね。ポジションはどこだったんですか。
フォワードです。不器用でドリブルがうまいわけでもなかったので、ミッドフィルダーの選手が出すスルーパスを全力で追いかけて、時々、ボールがゴールに入るという感じでした。身長は高かったんですが、ヘディングはあまり得意ではなかったです。
その後、石川県の日本航空石川高校に進学してラグビーを始めることになるんですが、なぜ、高校からラグビーを始めたんですか。
僕自身、サッカーは中学校で終わりにしようと思っていたんです。どこの高校に進学するか迷っていたときに、サッカー部の監督でクラスの担任だった先生から「身体も大きいし、走れるからラグビーを始めたらどうだ」と勧められて、日本航空石川高校を紹介されました。
ラグビーをやってみて、どうでしたか。
コンタクトプレーもあって、サッカーとはだいぶ違ったんですが、意外と楽しかったですね。ボールを持って自由に走ったり、蹴ったりするところに、サッカーとは違う魅力を感じました。
長谷川さんの特徴はチーム随一とも言われるフィジカルの強さなんですが、身体づくりで気をつけていることはありますか。
実は体重が落ちやすい体質なので、食事の回数を増やしたり、バランスのよい食事を心がけたりしています。プロフィールの体重は98キロとなっていますが、シーズン中は100キロから102キロくらいをキープするようにしています。でも気を抜くとすぐに100キロを下回ってしまうんです。
食事は1日に何回とるんですか。
5回ですね。朝・昼・晩としっかり食事をとって、朝と昼の間に1回と午後の練習が終わった直後に1回、軽く食事をとります。
好きな筋肉の部位はどこですか。
堀江選手に膝の上の内側広筋という筋肉がすごいと褒められたことがあります。ラグビーに大事な部位らしくて、堀江さんも普段から鍛えていたらしいんですが、僕の筋肉の盛り上がりを見て、「なんでこんなに発達しているんだ」と驚いていました。
ラグビーの息抜きになるのはどんな時間ですか。
子どもと遊びにいく時間が今は息抜きになっています。 上の子どもが3歳で下の子どもが11か月なんですが、やっぱりかわいいですよね。
将来はラガーマンになってほしいですか。
そういう気持ちはあるんですが、本人がやりたいと言うまでは無理強いしないようにしようと思っています。だから、パパがラグビーをやっていると下の子どもが認識できるくらいまでは頑張りたいという気持ちはあります。
まもなく2年目のリーグが始まります。そして来年にはワールドカップも控えていますが、今の目標はなんですか。
まずは優勝することが目標です。リーグでしっかり活躍して、代表に呼ばれることがあればしっかり頑張りたいと思っています。
長谷川選手はワイルドナイツに入団して7年目。パナソニックの社員でもあります。シーズン中はコロナの影響もあってほぼ在宅勤務だったそうですが、今は週に1度は出社しているそうです。やはりラグビーと仕事との両立は大変なようで、「シーズンが始まるとラグビーがメインになってしまうので、出社したときは上司の話をよく聞いて、集中して業務に取り組むようにしています」と話してくれました。