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都営住宅に避難 石川県七尾市の夫婦「避難できて少しほっとしている」

  • 2024年1月17日

東京都は、能登半島地震を受けて、自宅が損壊するなどして住み続けることが困難になった人を対象に、無償で都営住宅を貸し出していて、避難してきた石川県七尾市の60代の夫婦が報道陣の取材に応じました。

夫婦は「避難ができたことはとても恵まれていて少しほっとしている」と話していました。

都は、都内に避難してきた人たちの生活全般に関する相談窓口を設けて対応にあたっています。

能登半島地震の被災者 都営住宅へ

東京都は、能登半島地震を受けて、自宅が損壊するなどして住み続けることが困難になった人を対象に、無償で都営住宅を100戸程度貸し出すことにしていて、15日時点で、50世帯の入居が決まり、このうち7世帯はすでに入居しているということです。

16日は、都営住宅の部屋が報道陣に公開され、3DKの間取りに、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの電化製品や、ふとんやカーテンなどの生活必需品が揃えられていました。

震度6強を観測した石川県七尾市から避難してきた奥井俊文さん(67)と妻の真理子さん(67)が、報道陣の取材に応じました。

俊文さんが、人工透析の治療を受けていることと、娘が東京に近い埼玉県に住んでいることから、夫婦は都営住宅の利用を申し込み、13日に入居したということです。

“避難もできて恵まれている”

夫婦は七尾市内の自宅で生活していましたが、今回の地震で、家が傾いたり家具や食器などがめちゃくちゃに壊れたりしたうえ、断水が続いたことなどで、住み続けることが難しい状況になったということです。

このため夫婦は、地震のあと10日間ほど、金沢市や名古屋市の親戚の家に避難していたということです。

こうした中、埼玉県に長女が住んでいることや、俊文さんが持病のため、最低でも週に3回、4時間の人工透析の治療を受ける必要があり、それに対応できる病院が近くで見つかったことなどから、都営住宅への避難を決めたということです。

夫婦は「自宅は廊下が傾いたり、割れた食器や壊れた壁が散乱したりして、とても住める状況ではなくなってしまった。住宅ローンも払い終わったところで、とても残念だ」と話していました。

また、「毎日が不安で、周りの人たちに助けてもらいながら、なんとか生活できている。私たちは命もあって避難もできたのでとても恵まれいていて少しほっとしている。ここに長く住み続けられるかわからないので、住む場所の確保などの支援をお願いしたい」と話していました。

都 生活全般の相談に対応

東京都は、能登半島地震で被災して都内に避難してきた人たちの生活全般に関する相談窓口を設けて対応にあたっています。

都は、都営住宅を用意し、その入居が12日から始まっています。
さらに、高齢者や障害者、それに透析が必要な患者、500人あまりを受け入れる態勢を整えています。被災した自治体などから要請があった場合に、都が対応できる施設を紹介し、受け入れを進めることにしています。

また、都内に避難してきた人たちの不安を解消しようと、医療や雇用などの生活全般に関する相談窓口を設置して電話とメールで対応しています。

電話番号:0120-978-885(平日の午前9時半から午後5時まで)
メールアドレス:otagaisama@tcsw.tvac.or.jp(常時受け付け、平日の午前9時半から午後5時の間に返信)

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