交通が不便な地域の人たちの移動手段を確保しようという取り組みです。
東京・葛飾区は「グリーンスローモビリティ」と呼ばれる低速で走る電気自動車の実証運行を始めました。
区によりますと、地域住民が主体となって「グリーンスローモビリティ」を運行するのは、東京23区で初めてです。
東京・葛飾区で地域の住民がみずから運行する小型の電気自動車の実証運行が10月4日からスタートしました。
「グリーンスローモビリティ」は、時速20キロ未満で走る小型の電気自動車です。葛飾区は駅やバス停から離れている東立石地区で実証運行を始めました。
最大6人の利用客が乗ることができます。
今、路肩に一時停止しています。ゆっくりとしたスピードで走っていますので後ろから車が来た時は先に車を行かせてという工夫もしています。
利用は無料ですが、事前に電話予約が必要です。
利用客は、運行ルート上であれば、一部の場所を除いて好きな所で降りられます。
利用した70代の女性
「家族に自転車に乗るのは危ないと言われているので、新しい移動手段ができてうれしいです」
葛飾区の取り組みの最大の特徴は、住民が主体となって運用していることです。
予約電話の受け付けは、ボランティアが行っています。
走行するルートは2つで、駅や病院、それにスーパーなど、19か所のポイントを通ります。住民たちが話し合って決めました。毎週水曜日と土曜日に2つのルートを走ります。
運転は安全講習を受けた住民がボランティアで行います。
大役をつとめてどうでしたか?
緊張しますね。どうやれば気軽に利用していけるか。地域に根づけば、顔見知りになって手を振ってくれる人がいればいいです。そういう乗り物になってほしいです。
実証運行では葛飾区が車両を貸し出したうえで運行にかかる費用も負担しています。
実証運行は来年3月末まで行われ、区は利用者に意見を聞いたうえで正式に導入するかどうか検討するということです。
区によりますと、地域住民が主体となって「グリーンスローモビリティ」を運行するのは、東京23区で初めてです。
葛飾区交通政策課 古関伸介課長
「無事に初日の運行を終えられて良かったです。多くの地域の人に使ってもらえるよう利用者の声を聞いて課題があれば改善していきたいです」