梅雨の晴れ間も終わり、関東甲信は再び雨が降り、ジメジメしています。街の人からは、足元のにおいが気になるという声も聞かれました。
原因や対策について、皮膚科医の吉木伸子さんに話を聞きました。
Q.足のにおいの相談は寄せられていますか?
においや汗の相談はだいたい、梅雨や夏が多いですね。足のにおいで受診される方もいます。
Q.何が原因でしょうか?
足のにおいは汗が関係しています。汗をかいて長時間蒸れると汗が角質に浸透してふやけ、そこに雑菌が付くことでにおうことがあります。
Q.どうしたらいいでしょうか?
角質対策、つまり“あか”の対策ですね。足の指の間などはきちんと洗えていない人もいます。特に、1人暮らしなどでユニットバスを使っている場合、立ったままで洗うとどうしても足がきちんと洗えてないことがあるんです。洗い残しやすい部分は指の間ですので、座って1本1本洗うこと。それから爪の下にも角質がたまりますので爪は指と同じくらい、深爪はしないほうがいいですが、あまり伸ばさないほうがよいです。洗うとき、痛くなるのは絶対によくありません。柔らかいブラシでそっと洗うといいでしょう。
Q.靴を選ぶときに気をつけた方がいいことはありますか?
足のにおいを防ぐためには、まず通気性の良い靴を履いていただくことです。足首まで覆われているハイカットのデザインは汗がこもりやすいです。革靴の場合、靴底も皮でできているものなど、通気性の良いものを選ぶとか、スニーカーも汗を吸うので定期的に洗った方がよいと思います。それから、同じ靴を続けて履かないことも大切です。足は、1日コップ1杯分の汗をかいているといわれています。1回履いた靴は、できれば2日くらい陰干し、風通しのいいところに置いて、ローテーションで履くといいですね。足にストレスがかかると汗をかきやすくなります。靴のサイズを自分の足に合ったものにすることも有効です。
Q.ストッキングはどうなのでしょう?
ストッキングにパンプスを合わせるとにおいやすいです。夏用のパンプスでも通気性の良いものや、汗を吸収する中敷を入れる、抗菌や防臭加工の靴を選ぶといいです。
Q.靴下の選び方はどうしたらいいでしょうか?
靴下も通気性の良い素材のものがいいですね。指と指の間に汗がたまっていきますが、5本指のものは、その指の間の汗をとってくれます。夜にお座敷に上がる予定があるなど、靴を脱ぐ予定があるときは、昼間、靴下を履き替えるのもいいでしょう。健康上の問題というのは特にないのですが「自分は汗かきだからにおうのはしかたない」と思っている方も、その前に対策をとれば心配することはないと思います。