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夏休み明け 子どもの異変に注意を どんなサイン?相談先一覧

  • 2022年8月24日

「『学校に行きたくない』と子どもが伝えてきた場合は、理由を聞くのではなく、まずは、その気持ちを受け止めることが大切」
不登校の子どもの支援に取り組むNPOの代表の言葉です。
夏休みが明けて学校が再開するこの時期は、子どもの自殺や悩み相談の件数が増える傾向にあります。
異変に気づくサインは?相談窓口はどこにある?
特にこの時期、気をつけたい点をまとめました。

子どもの自殺や相談 8・9月は増

厚生労働省のまとめによりますと、長期の休み明けの時期には児童・生徒の自殺が増える傾向があります。平成29年から去年までの5年間の合計では9月が205人、8月が204人と他の月に比べて多くなっています。

また、子どもの相談に電話などで応じる「チャイルドライン」を運営するNPOによりますと、8月や9月など大型の休みが終わる前後は相談件数が増える傾向にあるということです。

相談の内容
「学校が嫌で宿題が手につかない」
「いじめられていて学校に行きたくない」
「学校で友達ができない。ひとりで過ごすのがつらい」(新型コロナ感染拡大以降)

子どもの異変 見逃さないで

東京・文京区で不登校の子どもや保護者に向けて発行している新聞の編集長を務める石井志昂さんは、みずからも中学2年生のときに不登校になりました。
夏休みが終わる直前の時期は、「学校に行かなければ、人生が絶たれてしまうという絶望感を感じていた」と、みずからの経験を振り返りました。

これまで、多くの子どもたちから相談を受けてきましたが、この時期について「学校でつらい思いをしてきた子どもにとっては、苦痛以上の恐怖感が芽生え、追い詰められる時期だ」と話し、保護者は子どもの様子に変わりがないかしっかり見てほしいとしています。

異変に気づくサインは?

子どもの異変に気づくサインについて、石井さんは次のようなものを挙げています。

子どもの異変サイン
▼体調不良を訴える。
▼いつもより泣きやすい、甘えてくるなど情緒が不安定になる。
▼食欲がなくなる。

夏休み特有のサインも
▼宿題が手につかない。
▼夜更かしをしている。
こうした行動の裏には、不安で宿題が手に付かないとか、眠ろうとしているのに眠れないといった異変が潜んでいる可能性も。

こうしたケースが見られたら、しつけとして注意しがちで異変に気づく難しさもありますが、注意深く様子を見てほしいとしています。

サインみられたら

もし、異変が感じられた場合や「学校に行きたくない」と子どもが伝えてきた場合は、理由を聞いたり、励ましたりするのではなく、まずは、その気持ちを受け止めることが大切だとしています。

「NPO法人全国不登校新聞社」石井志昂 編集長
「この時期、子どもがSOSを出していても保護者のひと言が子どもを追い詰めることもある。まずは受け入れ、そして、『あなたの命が大切で、いつでも味方でいる』という保護者の思いを子どもの目を見てきちんと伝えることが大切です」

“あなたは大事なひとり”です

石井さんは、苦しい思いをしている子どもたちに対して「信じてもらいたいことは学校に行かなくても幸せになっている人がいるということです。あなたは大事なひとりです」とメッセージを送っていました。

悩み・不安は抱え込まないで

悩みや不安を感じたら電話やチャットで相談できる窓口があります。
1人で苦しまず、ぜひ話をしてみてください。相談窓口をまとめています。

「24時間子供SOSダイヤル」
0120-0-78310
https://www.mext.go.jp/ijime/detail/dial.htm
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「子どもの人権110番」
0120-007-110
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
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「チャイルドライン」
0120-99-7777
https://childline.or.jp/
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「いのちの電話」
0120-783-556
https://www.inochinodenwa.org/
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「あなたのいばしょ」
https://talkme.Jp
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不登校にまつわる悩みなどについて保護者が相談できる窓口もあります。
「全国不登校新聞社」の「親コミュ」
https://www.futoko.org/parent/
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「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」
メールアドレス:info@futoko-net.org

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