イチオシ!「佐々木成美キャスターが取材!"飾りじゃないのよハーブは" 蔵王町のハーブ」

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みなさんは普段の生活の中で「ハーブ」を使うことはありますか?ハーブにははっきりした定義がないとされていますが、主に強い香りを持つ葉のことで、香りを楽しんだり、飲んだり、癒されたり人々の生活で生かされるものです。その魅力をもっと多くの人に知ってほしいという農家が蔵王町にいます。

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9月16日、蔵王町の温泉街であるイベントが行われました。ふるまわれていたのは、ハーブを使ったたれで焼いた豚肉、ハーブをかけたじゃがバター。さらに、さわやかなミントシロップがかかったソフトクリームなどです。地元のハーブを多くの人に楽しんでもらおうと、商店街の人たちが初めて企画しました。「脇役のイメージがどうしても強いハーブがメインのイベントだなんて」と驚きましたが、地元の人はもちろん、観光で訪れた人も集まりにぎわっていました。

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蔵王町でハーブを生産しているのは平間拓也さんです。
ハウスに入った瞬間にすっきりとした香りが広がります。

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ここでは今の時期、70種類ものハーブが育てられていて、1年で見ると200種類ものハーブを取り扱っているそうです。レモンのようなかんきつ系のさっぱりした香りのものから、かじるとはちみつのような甘さを感じるものまで、同じハーブでも形や香りはさまざまです。

平間拓也さん
「個性があるというか、調味料をたくさん持っているイメージ。これとこれを合わせるとこうなるみたいなのが楽しめる。」

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しかし、ハーブって料理の「飾り」や「添えるもの」というイメージがありませんか?
そのイメージを払拭したいと、平間さんはハーブを使った料理をSNSで発信しています。
その中で特に強調しているのは…「#飾りじゃないのよハーブは」です。

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平間さんはもともと、花の苗や野菜の生産卸などを行っていました。20年ほど前のエスニック料理ブームでハーブの需要が増えたことをきっかけにハーブをメインに切り替えました。
多くの人にハーブを味わってほしいと、10年ほど前から通う料理教室での腕を生かしながらメニューの研究を重ねています。

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イチオシ!メニューの一つが、「フェンネル」というハーブを使った「パエリア」です。
ごはんと一緒に炊き込み、海鮮やパプリカなども合わせた彩り豊かな一品です。
口に入れた瞬間、ハーブのさわやかな香りがふわっと口いっぱいに広がり、食事に特別感が増したような気がしました。
一般の人向けにパエリアのワークショップを開くなど、普段の食事から手軽に味わえるようにと活動しています。

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そのほかにも納豆とうどんに合わせたり、パンにはさむだけでも普段とはちょっと違う味わいを楽しむことができます。

平間拓也さん
「ハーブで日常をちょっと幸せにするをテーマにしています。ハーブの魅力を突き詰めると自分が一番のファンで、自分が真っ先に楽しんでこれよかったよと、いろんな人に広めていければいいと思っています。」

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平間さんのハーブは今、蔵王町の温泉リゾートでも味わうことができます。ディナーとして出されているサラダやお肉料理、魚料理、そしてデザートなどにもふんだんにハーブを使用しているといいます。それぞれの料理に合ったハーブがよりおいしく味わい深いものにしていました。

シェフ斎藤克美さん
「香りが強くて、素材、料理を奏でるうえで不可欠なものです。そのハーブを生のままだったり、加熱したり、さまざまな形で味わってほしいです。」

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平間さんのハーブ、「食」以外の場所にも広がっています。
それは仙台市内の「サウナ」です。サウナの中で生のハーブが蒸されており、清涼感ある香りは人々の癒しにもなっているそうです。

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取材前は少しハードルが高いイメージがあったハーブですが、平間さんのおかげで身近に感じることができました。忙しい日や心に余裕がない時にこそ、普段の食事などにハーブを取り入れるなどして、日常をちょっと特別に感じる時間を大切にしたいと感じました。

【取材:佐々木成美キャスター】



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