イチオシ!"幻の果物 ポポーで岩沼を元気に!"

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幻の果物「ポポー」がこちら。北アメリカ原産ですが、見た目はビワやアケビのよう…。
寒さにも強く虫も付きにくいとのこと。“幻”なのに意外や意外!育てやすいんです。
9月下旬ごろから約1か月間が収穫の最盛期です。

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岩沼市の宍戸幸次さんです。7年ほど前からポポーの栽培を始めました。

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実が木から落ちると収穫時期のサイン。木に付いている実も熟していればちょっと触るだけで簡単に落ちます。

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いったいどんな味なのか?それを確かめるべく、収穫のあと早速、いただきました!
洋なしのような香り、ねっとりした舌触り、甘くてクリーミーです。1口目は熟したメロンのようです。最後は柿のような味も感じました。人生で初めての味覚に虜になりました。

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ポポーは明治時代には日本に伝わったとされています。おいしく育てやすいにもかかわらず、あまり広がらなかった理由…それは「日持ちの短さ」でした。収穫して2日から3日で変色し、市場に出すのは難しいのです。

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初めて食べたときのおいしさに衝撃を受けた宍戸さん。流通させる難しさにもめげずに、ポポーで岩沼を盛り上げたいと動き出しました。市内の有志を集めて「ポポープロジェクト」を発足させました。

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カチューシャやブローチ、お守りなどのグッズを開発しましたが、なかなか売れませんでした。あまりにも知名度が低く、手に取ってもらえなかったと、メンバーは振り返りました。

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そうしたなか、傷みやすいポポーを使った加工品の開発が成功します。ポポーの果肉とミルクを合わせたジェラートです。人気商品となり、現在、岩沼市内5店舗で取り扱っているそうです。

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さらに、ことし9月からは市内のバーでも扱ってもらえるようになりました。「ポポーのフローズンカクテル」です。特徴的な甘さを生かすため、すっきりとしたウォッカがベース。ポポーの甘さとともに、さわやかな後味も感じるカクテルでした。

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プロジェクトチームのもとには、「果実そのものを食べてみたい」という声も多く寄せられるようになりました。そのため、真空状態で冷凍した果実を用意。空気に触れないため、解凍しても収穫直後とほとんど変わらない味を楽しめるといいます。
今月からは、ふるさと納税の返礼品にもなり、注文も相次いでいるといいます。

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 ポポーの花言葉は「健康」。その名のとおり、ビタミンCやカルシウムなどが豊富に含まれることから、プロジェクトチームでは健康や美容にもいいとPRしていくことにしています。
幻から少し身近なものになったポポー。ますます人気が高まっていくのではと感じました。

【取材:佐々木成美キャスター】

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