楽天 渡辺翔太 パームへのこだわり 小野卓哉アナが取材

最近は今季初の8連勝もあり、好調の楽天!
そのチームを支える一人が、ルーキーの渡辺翔太投手です。
北九州高校から九州産業大学を経てドラフト3位で入団。
役割はリリーフで、7月24日現在、20試合の登板で3勝1敗、防御率1.37と見事な成績を残し、プロで上々のスタートを切りました。
試合後半の競った場面で起用されるなど、チームにとって欠かせない存在になりつつあります。

彼の持ち味が、いわゆる特殊球“パームボール”の使い手であること!
パームボール、あまりこの変化球の使い手は多くはないと思います。
ストレート、スライダーなど、多くの球種は指をボールにかけて投げます。
例えばストレートの握りはこちら。

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パームはあまり指を使わず、イメージでいうと、手のひらでボールを包み込むようにして投げます。パームの一般的な握りはこちら。
(握りの手は、いずれも野球経験者の小倉優太郎アナ)

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このような握りにすることでボールに回転がかからず、ボールが沈んでいくという変化球です。
渡辺投手のパームボールを見ていると、同じく落ちる変化球のフォークボールやチェンジアップと軌道が似ているようでありながら、どこか異なる感じもします。
握りでいうと、チェンジアップに近いのかとも思いますが、取材ではむしろ、全然違う握りのフォークのような感じ、という声も聞こえてきます。
独特の軌道を描く球種なのかもしれません。

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6月に1軍デビューを果たしてから、1か月以上1軍での登板を続けています。
7月7日のゲームでは、プロに入って最速と見られる154キロをマークするなど、直球の威力も増してきたようです。
「1軍の舞台は緊張するけれど、その分アドレナリンも出ます」
と話すように、緊張感が体の躍動につながっている様子も伺えます。
この日は、低めに力のあるストレートを投じた直後に、低めに落とすパームボールで三振を奪いました。
「低めの真っすぐが良かった。真っすぐが活きた」
と本人が語るように、パームを活かすためにもストレートの質は重要と思いますので、現状は良い流れではないでしょうか。
中学生の頃に友達に投げ方を教わって以来、パームボールを投げ続けているという渡辺投手。パームのこだわりについても聞くことが出来ました。
追い込んでから低めに落とすパームだけでなく、ストライクを取りに行く、高めから落とすパームも投げているとのこと。場面によって使い分けも行っているようでした。
こだわりのパームボールを武器に、今後のさらなる活躍に期待です!

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NHKでは、このあと8月に、好調・楽天の戦いをBS1でいつもより多く中継します。

【8月 BS1 放送スケジュール】

試合開始時間

  3日(木) 午後6:00 VSオリックス
  8日(火) 午後6:00 VSソフトバンク
13日(日) 午後5:00 VSオリックス
17日(木) 午後6:00 VS西武
20日(日) 午後4:00 VSロッテ
23日(水) 午後6:00 VS日本ハム

BS1で、1か月間にこれだけの楽天戦中継があるのは、非常に珍しいです!
放送ごとに解説者、アナウンサー、そしてディレクターなどの組み合わせも異なってくると思います。
それぞれ様々な角度から楽天の現状を捉えることになりますので、いろんな楽しみ方ができるでしょう。
8月の楽天の戦いを、是非BS1でお楽しみ下さい!