アメリカ大陸 メキシコ

きらめく宝石箱 グアナファト /メキシコ

初回放送
2019年6月4日
撮影時期
2019年2月
語り  
高橋克実

「宝石箱をひっくり返したような街」と言われるほど美しく、世界遺産にも登録されているグアナファト。街のあちこちにあふれている、小さな幸せを大切にする人々とふれあいます。

歩き方

街の基礎情報 グアナファト

場所:

メキシコ南部

人口:

585万3,677人(2015年時点)

景色:

コロニアル建築が並んでいる。カラフルな街並み。

人々:

気さくで優しい。

産業:

自動車産業など

交通手段:

バス、タクシー

行き方:

日本からグアナファトまでの直行便はありません。成田空港からメキシコシティまでの直行便があります。所要時間は約13時間。メキシコシティからグアナファト までは飛行機で約1時間半、バスでは約4時間です。

通貨:

ペソ
1ペソ約5.8円(2019年現在)

歩き方

山に囲まれた街、グアナファト。坂の上からケーブルカーで下った先には、カラフルな建物がたくさん。およそ100年前、雨による洪水を防ぐために、盆地の街の地下に排水路が張り巡らされました。現在、全長8kmの地下道は主要道路として使用されています。地下道から地上に戻り、市場食堂のパワフルな女性たちと話して、"口づけの小道"へ。ここでキスをすると15年間の幸福が訪れるという言い伝えが!夜は、学生楽団「エストゥディアンティーナ」の行進に遭遇し、最後に感動あふれるキスシーンに立ち会います。

街を歩いてみて(ディレクター談)

音楽を奏でるマリアッチ(楽隊)が多いグアナファト。メキシコ人は安くないチップを渡し、一緒に明け方まで歌い楽しむのですが、我々 撮影隊は彼らが歌い通り過ぎるまで、撮影するのみ。いつか一緒に歌いたいと思いつつ、撮影期間は終了してしまいました。

写真ギャラリー

街のなりたち

グアナファトは、メキシコ中央高原に広がる街です。16世紀、スペイン人によって銀の鉱脈が発見され、18世紀まで、世界の銀の3分の1を産出していました。銀鉱山のオーナーたちは、得た富によって豪華絢爛(けんらん)な教会や劇場を次々に建て、街並みは華やかでした。当時の街の彩りは、その後、人口が増え、街が拡大するなかでも受け継がれ、「まるで宝石箱をひっくり返したように美しい街」と呼ばれるように!1988年に、街全体が世界遺産に登録されました。

出会い

街の「ガスボンベを運ぶ男」

ガスが通っていない坂の住宅街にガスボンベを届ける男性。60kgを肩に乗せ、汗をかきながら急な坂道を上っていきます。細く、急な坂道の多い路地裏には車が入れません。稼いだお金で娘さんの欲しいものを買ってやりたいんだと語ってくれました。

街の「高校生カップル...?」

木陰でおしゃべりする 若い男女に出会いました。聞くと、高校でロックバンドをやっている「友達」なんだとか。でも 将来、2人に何が起きるか わからないよね、と恥ずかしそうな笑顔。すでに、甘酸っぱい恋の空気が流れているような気が...!?

街の「泣くほど愛してる?夫婦生活10年の絆」

愛の歌を奏でながら練り歩くグアナファト名物「エストゥディアンティーナ」。楽団に促され、観光客の男性たちは相手の女性に愛を伝えて熱いキス・・・。「愛が冷めたと思ったこともあったけど気持ちを再確認できた」と涙する夫婦の姿に もらい泣き・・・。

グルメ

【第1位】タコス・デ・カルニータス

オレンジジュースでじっくり煮込んだ豚の切り身をたっぷり乗せたタコス。メキシコでは、甘い飲料でうまみをつけるのが一般的な調理法。上に野菜のピクルスをのせて、サルサ・ソースをかけたら出来上がり!メキシコで大人気のソウルフードです。
<平均価格 20ペソ(116円)>

【第2位】コクテル・デ・カマロン

メキシコ版シュリンプ・カクテル。ハマグリ・エキスの効いた、冷たいトマトベースのスープに、エビがた~っぷり入っています。付け合わせには、ビールの飲み口にエビを乗せた「エビ・ビール」を!
<平均価格 60ペソ(約350円)(エビビールは30ペソ(約180円))>

【第3位】グアカマヤス

味の決め手は、揚げた豚の皮・チチャロン!熟したアボガドをたっぷり塗ったパンに、おせんべいのようなサクサク食感のチチャロンを あふれ出るくらい挟み、唐辛子の効いたサルサ・ソースをかけたら完成。メキシカンなサンドイッチです。
<平均価格 たまご入り35ペソ(203円)>

ちょっとより道

「タランダクアオ 大人気の陶器 美しさの秘密」

メキシコ土産として人気を集める陶器があると聞いて向かったのは、グアナファトから車で2時間半のタランダクアオ。にぎやかな観光地かと思ったら、なんとも静かな場所。ひっそりとたたずむ かわいらしい建物に入ると、中にはカラフルで細かい模様の陶器がずらり!独特な味わいのある陶器を生み出したハルビンさんによると、形作る技術は日本人から学んだのだそう。そして、個性的なデザインのもとになっているのは、メキシコの大地で元気に育つ、サボテンの葉や花一つ一つの珍しい形や鮮やかな色なのだそう!

語り:三倉 茉奈