【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2024年2月25日(日)放送の<DJ日本史>、テーマは「貧乏暮らしもなんのその!江戸っ子のスゴ~い倹約術」。物価は上がる一方で給料は思うほど増えない今の日本、家計のやりくりも大変ですが、実は江戸時代も長い間経済が停滞し多くの庶民が貧乏でした。そんな低成長時代をたくましく乗り切った江戸っ子の知恵と工夫とは?

お金があまりなかった江戸っ子たちは、どうせ倹約せざるを得ないのなら楽しんでやっていこうと、いろんな工夫をしていたようです。

江戸っ子流、倹約生活の楽しみ方とは?


江戸時代の終わりごろ、庶民に出回ったある印刷物があります。
それは「日々の食卓にお薦め 節約おかずリスト」。
身近で安い食材を使ったメニューがずらっと並んでいるんですが、これにはちょっとした遊び心が加えられていました。

レイアウトは相撲の番付表そっくり、つまりパロディー。
番付の東方の部分には「野菜のおかず」、西方には「魚のおかず」が書かれ、合計200のメニューが並んでいます。
きっと昔の江戸っ子はこの番付とにらめっこ、
「きょうのおかずは、幕下のマイナーメニュー? いやいや、ここはテッパン、大関ランクの料理かな?」
なんて、楽しんだんでしょうね。

ちなみにこの「節約おかず番付」ですが、魚料理の1位は「めざし」。
野菜料理1位は、豆腐を酒としょうゆで煮た「八杯豆腐(はちはいどうふ)」というメニューでした。

さらに江戸時代は子どもの遊びにも、倹約をゲーム感覚で楽しめるようにしたものがありました。
例えば、「とっけえべえ」。
これは時々街角に現れる子ども相手の商売人の呼び名ですが、子どもたちが道端で拾ったくぎなどを持っていくと「とっけえべえ」と言ってお菓子と交換してくれました。
商売人のとっけえべえは、集めたくぎを売ってお金もうけ。一方子どもたちはおやつを手に入れて、まさにウィンウィン。

倹約を楽しむ江戸っ子たちの知恵は、なかなかのものでした。

DJ日本史「貧乏暮らしもなんのその!江戸っ子のスゴ~い倹約術」①

DJ日本史「貧乏暮らしもなんのその!江戸っ子のスゴ~い倹約術」②