【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2024年2月25日(日)放送の<DJ日本史>、テーマは「貧乏暮らしもなんのその!江戸っ子のスゴ~い倹約術」。物価は上がる一方で給料は思うほど増えない今の日本、家計のやりくりも大変ですが、実は江戸時代も長い間経済が停滞し多くの庶民が貧乏でした。そんな低成長時代をたくましく乗り切った江戸っ子の知恵と工夫とは?

現代でもリサイクルショップをよく見かけますが、江戸時代はリサイクルが今よりもっと盛んでした。
古着や古道具はもちろん、中にはこれ以上使いようがないようなゴミ同然の物にまで使いみちを見つけてお金に換えていました。

果たして、どんな物を売っていたのでしょうか?


江戸っ子が売ってお金に換えたゴミ、その1つはかまどやいろりから出る「灰」でした。
江戸には「灰買い」と呼ばれる灰を引き取る業者がいたのですが、この業者に灰を売って生活の足しにしました。

では、この灰には一体どんな価値があったのか?
灰を使っていたのは、農家です。江戸周辺は関東ローム層という作物が育ちにくい酸性の土地が多いのですが、これを中和するためアルカリ性の灰が使われたのです。つまり土壌を改善するために灰を利用したんですね。

他にも、結構なお金に換えることができた物があります。
それは人の排せつ物、つまり「し尿」。
これも農家に引き取られ、畑の肥料として使われました。

このし尿、江戸時代はなかなかの値段で売れました。
特に身分の高い武家のし尿は、いいものを食べているということで高値で取り引きされました。
また、長屋を所有する大家にとってし尿は大きな収入源でしたから、部屋を貸しているたなこの家族が増えるのは大歓迎! というわけで、家族が多くなるほど家賃が安くなるという、おもしろい現象も起きました。

DJ日本史「貧乏暮らしもなんのその!江戸っ子のスゴ~い倹約術」②