【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2022年11月6日(日)放送の<DJ日本史>でお届けしたのは『黒船来航を予言した人々』。
江戸時代末の1853年、アメリカのペリーが4隻の軍艦を率いて三浦半島の浦賀沖に現れ開国を迫った、いわゆる「黒船来航」。当時の人々を驚かせたこの事件、実ははるか前に予測していた人たちがいました。
鎖国下の日本で日本の将来を先読みした人々は、どんなことを考えていたのでしょうか?


黒船がやってくる55年も前、こんな予言をした人物がいました。
「日本は将来、海を渡って世界の国々と盛んに交易をする豊かな海洋貿易国家になるだろう」
その人物は、江戸で塾を開いていた本多利明(ほんだ・としあき)と言う学者で、その後の日本の姿をほうふつとさせる数々の予測を行っていました。
果たしてその中身とは?


鎖国下の時代に、大きな船で外国と盛んに貿易をする日本の将来像を描いた本多利明。
他にも、当時ほとんど重視されていなかった蝦夷地(北海道)に人を送りこんで開発、ここに江戸、大坂と並ぶ一大都市を建設し、日本の三大都市にすることを構想していました。

また、火薬を使って運河を作ったり道を通して交通網を整えることや、建物を木造から石造りの建築に置き換え、日本を火災に強い国にするという未来のビジョンを提示。
そして最終的には、東洋に日本、西洋にイギリス、という2つの強国が現れることになると予言しました。

もっとも本多利明、当時はこうした自身の考えが世の中に受け入れられるのは難しいと思っていたようで、著書の中でこう述べています。

「この本を読む人の中には、大げさに誇張した話だと思って信じない人も多いだろう」

実際、本多利明の著書は生前は注目されることがなく、世に広く知られるようになったのは明治時代になってからのことでした。

DJ日本史「黒船来航を予言した人々」①

DJ日本史「黒船来航を予言した人々」②