2020年3月2日
出雲崎町長 小林則幸さん
86歳、最年長町長の健康弁当
2020年3月2日
永田町・霞が関のサラめし、今回やってきたのは真冬の日本海に面するとある町。
ヒット曲「海雪」の舞台となった新潟県出雲崎町です。
きょうの主役は、この町の町長。
当選回数9回。御年86歳、最年長市町村長の小林則幸町長です。
32年間、町長を務めていて、任期満了時にはなんと卒寿の90歳とのこと。いやあお元気!
そんな小林さんに、町の職員も見たことがないという秘密の手作り弁当を見せてもらいました。
出雲崎産のコシヒカリの上に目玉焼き、大好物のサケ。
リンゴと自家製のキウイに…
大好物の自家製のナスの粕漬も入る健康弁当です。
「弁当はいつもシンプル。弁当が一番。量はあまり食べないが、バランスよく食べるのを心掛けているよ」と言う小林さん。
実は、職員に気を遣わせてはならないと、32年間、ほぼ毎日、町長室で、1人で食べているんですって。
だから職員も見たことがないんですね。
ところで、どうすれば32年も町長を務められるんですか?
「町のためにここまで尽くせるのは、人に尽くすという思いを母親から受け継いだから」
小林さんは日中戦争で父親を亡くし、母親が女手一つで、育ててくれたんだそうです。
自分に尽くしてくれた母親の思いが原点なんですね。
そんな小林さんが町長を務める出雲崎町は人口およそ4400人。人口減少が課題です。
「子育てが少しでもしやすい環境づくりを地道にやっていくしかない」
新年度から18歳までの子どもの医療費を無料化。0歳から2歳までの保育料も無料とする予定だそうです。「最近はギネス世界記録を作るくらい頑張ってくれとも言われるんだよ」と笑いながらまんざらでもない様子。
その元気の源を探るため、町長のご自宅へ向かいました。
「ごめんくださーい」時間は午前4時半。
と、そこには3キロのダンベルをぶんぶん振りまわす男。え?まさか、町長??
「あなたたちが来たから特別にやってんじゃないよ、何十年も毎日やってんだから」
なんと小林さん、毎日20分間のダンベルトレーニングを行っているんだそうです。
「新型コロナウイルスが心配だ」と、この日もニュースを見ながら、ダンベルのあとに腕立て伏せも。
す、すごすぎる…
「よし、行くぞ」まだですか?
なんとここからウォーキング。
「私はだらだらと歩かない、さっさと歩くんだ」と1時間で7000歩、5キロを歩きました。
若者でもきついですよ…
ウォーキングから家に戻ってようやく朝食。
奥様が準備した朝食を少し食べると、小林さんは、立ち上がって、お弁当箱にお米を入れ始めました。
「弁当は俺が作るんだ」
町長、でもそれ、奥様が作ったものを詰めているだけじゃ?
「忙しそうだから、これくらいは自分でやらんと」
町長なりの配慮だったんですね。
強さと優しさを兼ね備えた小林さん、いつまでもお元気で!
ごちそうさまでした!