書管理と情報公開が
国民の信頼に」小野寺防衛相

自衛隊のイラク派遣の日報をめぐり、小野寺防衛大臣は、大臣への大幅な報告の遅れが問題となった陸上自衛隊の部署を視察し、隊員に対し、公文書は、民主主義を支える国民共有の財産だとして、改めて行政文書の管理を徹底するよう訓示しました。

防衛省が保存していないと、国会で繰り返し説明してきた自衛隊のイラク派遣の日報をめぐっては、陸上自衛隊の研究本部で去年3月に見つかっていたにもかかわらず、当時の稲田防衛大臣に報告が行われず、公表までにおよそ1年かかりました。

小野寺防衛大臣は17日、東京・目黒区にある、陸上自衛隊の研究本部の後継組織、教育訓練研究本部を、問題発覚後、初めて訪問し、日報など文書管理の状況を視察しました。

このあと、小野寺大臣は隊員に対し、「公文書は、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的財産だ。イラク日報問題では、文書の適切な管理と情報公開が国民の信頼を勝ち取るために極めて重要だという教訓を得た。いま一度、行政文書管理と情報公開の重要性を認識し、適切な業務遂行に努めてほしい」と訓示しました。

これに先立って、小野寺大臣は、記者団に対し「今の国会ではイラク日報問題が大きな問題として指摘されており、再発防止を防衛省全体として図ることが重要だ」と述べました。