愛知 三重 岐阜 各知事が
国に緊急事態宣言を要請

愛知 大村知事「感染抑制は容易でない」

愛知県の大村知事は県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることから、国に対し愛知県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請しました。

愛知県は20日、新たに1日として過去最多となる1347人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。

愛知県の大村知事は記者会見で「新たな感染者の数がステージ4をはるかに上回っていて、感染を抑えるのはなかなか容易な事態ではない。緊急事態宣言の発出で県民や事業者には感染防止対策の徹底を強く呼びかけたい」と述べ、国に対し愛知県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請したことを明らかにしました。

そのうえで「感染状況の今後の見通しは今後も非常に厳しいと考えているが、ステージが厳しくなったことをアナウンスすることで行動の自粛と変容につなげてほしい」と述べました。

このほか、宣言の対象地域に愛知県が加えられた場合の学校の対応について「一斉休校は行わないが、感染状況に応じてそれぞれの学校や教育委員会で夏休みの期間を延ばすなど弾力的な対応を認める通知を出したい」と述べました。

三重 鈴木知事「苦渋の決断で国体を中止へ」

三重県の鈴木知事は、県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることから、21日、国に対し、三重県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請しました。

三重県は今月20日からまん延防止等重点措置が適用されていますが、21日は新たに一日として最多となる427人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表され、5日連続で過去最多を上回りました。

鈴木知事は午後、臨時の記者会見を開き「爆発的で急激な感染者数の増加にこの1週間でなっている。地域全員で感染拡大を防ぐことが命を守ることにつながる」と述べました。

そして国に対し、三重県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請しました。

これに伴って県内のすべての飲食店に対する酒類の提供自粛要請などを検討するということです。

また、来月25日開幕の「三重とこわか国体」について、鈴木知事は「断腸の思い、苦渋の決断で大会を中止する」と述べ、新型コロナウイルスの感染の急拡大を受け、開催を中止する方向で大会を共催する日本スポーツ協会などと週明けにも協議に入る方針を明らかにしました。

10月23日の開幕を予定している全国障害者スポーツ大会「三重とこわか大会」についても、中止に向けた協議を進めるということです。

岐阜 古田知事「現状続けば “ねんりんピック”難しい」

岐阜県の古田知事は新型コロナウイルスの感染が急拡大していることから、国に対し、岐阜県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請したことを明らかにしました。

岐阜県の古田知事は、22日午後、記者会見を開き、県内の感染状況について「10万人当たりの新規感染者が初めて100人を超え、病床使用率も58%と愛知県や三重県と同じように感染者の数が急上昇している」と説明しました。

そのうえで「きのう、西村経済再生担当大臣と電話で協議して、東海3県は社会や経済だけでなく感染状況もほぼ一体になって動いていることを理解してもらった。東海3県一体となって緊急事態宣言という動きになるよう要請した」と述べ、岐阜県を緊急事態宣言の対象地域に加えるよう要請したことを明らかにしました。

これに対し、西村大臣は「3県合わせて迅速に検討したい」と述べたということです。

また古田知事は、ことし10月30日に開幕する60歳以上の人たちが全国から集まるスポーツと文化の祭典「ねんりんピック」について、今の感染状況が続けば開催は難しいとしたうえで、来月の早い時期に開催するかどうかを決断する考えを示しました。