「ワクチンの選択 何も
決まっていない」河野大臣

新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、河野規制改革担当大臣は、複数の種類のワクチンが承認された場合に選択できるようにするかどうかについて、まだ何も決まっておらず対応を検討していると説明しました。

新型コロナウイルスのワクチン接種では、現在、アメリカの製薬大手、ファイザーなどが開発したものが使われていますが、アストラゼネカやモデルナなどが開発したワクチンも承認を申請しています。

河野規制改革担当大臣は、記者会見で、複数の種類のワクチンが承認された場合に選択できるようにするかどうかについて「いま、戦略を検討しているところで、まだ、何も決まっていない」と説明しました。

一方、みずからを補佐する小林大臣補佐官が、28日、フジテレビの番組で「接種会場ごとにワクチンを決めていくので、会場を選べば打ち分けはできる」と発言したことについて「完全に勇み足だ。撤回し、おわび申し上げたい」と述べました。

さらに、河野大臣は、厚生労働省の総合案内サイトで、ワクチンのメーカーごとに接種会場を検索できるようになっていることについて「ワクチンが選択できるかのごとくに表示されているが、今の時点で何も決まっていない。誤解を生みかねず、そこは止めろと言っている」と述べ、厚生労働省に見直しを求めたことを明らかにしました。

加藤官房長官「正確な情報の発信に努める」

加藤官房長官は午後の記者会見で「河野大臣は、ワクチン担当として、できるだけ正確な情報の発信に努めているということだと承知している。しゃべり手によって違いがあった部分は、国民にとっては理解のプラスにならないため、政府としても、できるかぎりワンボイスで正確な情報を伝えていけるように引き続き、努力していきたい」と述べました。

また、厚生労働省の総合案内サイトで、ワクチンのメーカーごとに接種会場を検索できるようになっていることについて「ファイザー社のワクチンのみが承認されている現状に鑑み、厚生労働省では、画面の改修作業を進めている」と述べました。