スー・チー氏ら拘束 日本の
ミャンマー人から抗議の声

ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問らの拘束が伝えられたことを受けて、日本で暮らすミャンマー人からも抗議の声が上がっています。

このうち東京 渋谷区にある国連大学の周辺では、1日午後、抗議集会が行われました。

集会は、かつて民主化運動を支持した日本で暮らすミャンマー人のグループによる呼びかけで行われ、グループによりますと、およそ1000人が参加しました。

参加した人たちは、スー・チーさんの写真を掲げて「直ちに釈放するよう日本政府は働きかけてください」とか「国際社会は軍事政権に圧力をかけてください」などと訴えていました。

このうち30代のミャンマー人の男性は「スー・チーさんらが拘束されたという情報を知り、抗議するためここに来ました。ミャンマーの両親とも午前中から連絡が取れなくなっていて心配です」と話していました。

集会を呼びかけたグループの共同代表で、飲食店を経営するタン・スエさんは「ミャンマーでこのようなことが起こるのは私の人生で3度目で非常にショックを受けている。このまま再び軍事政権が長期化してしまうのではないかと心配です。日本政府には軍事政権に強く反対する立場を示してほしいです」と話していました。

「家族と連絡とれず」不安の声 水戸

茨城県で生活するミャンマー人からは、現地の家族と連絡が取れないことなどに不安の声が上がっています。

水戸市の食品加工会社では「特定技能」の在留資格を持つミャンマー人、10人余りが働いています。

このうち35歳のミャンマー人の女性は「1人暮らしの母親と連絡がとれずつらい気持ちです」と現地の家族を心配するとともに「民主化によって日本に来るチャンスができたが、そのチャンスが少なくなるかもしれない」と今後のミャンマー情勢に不安を募らせていました。

また、この食品加工会社ではミャンマーから輸入した種からもやしを生産しているということで、今後、種が予定どおりに輸入できるかについても不安の声が聞かれました。

林正二社長は「ミャンマーが民主化され、平穏になったと聞いていたので驚いています。商社から情報を収集しながら予定どおり輸入できるように努めていきたい」と話していました。