「票をお金で買うという
発想ない」河井案里議員

公職選挙法違反の罪に問われている河井案里議員の裁判の被告人質問が始まり、案里議員は「票をお金で買うという発想自体がない」と述べ、地元議員への現金の提供は買収が目的ではなかったと主張しました。

参議院議員の河井案里被告(47)は、夫で元法務大臣の克行被告(57)とともに去年の参議院選挙をめぐって公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

案里議員の裁判では13日から被告人質問が始まり、弁護士が保守分裂の激しい選挙となった去年の参議院選挙について尋ねました。

自民党の広島県連や地元議員らから支援が得られなかったことについて、案里議員は「仮に応援していただいても集会での動員など選挙の見栄えを良くしてくれるが、得票にはつながらないと感じていた。人間性で訴えるしかなく、選挙は要するに候補者次第だ」と述べました。

また、県議会議員の3人に対して現金を渡した状況を案里議員みずからが証言し、当選祝いや陣中見舞いなどが目的だったとしたうえで、「私自身は票をお金で買うという発想自体がない。決して当選のためとか、票の取りまとめという趣旨ではない」と主張しました。

当選祝いなどとして渡した金額が30万円だったことについては「初当選のころに複数の議員からいただいたのが30万円で、通例かと思っていた」と述べました。

案里議員は黒いスーツに議員バッジを付け、ハイヒールを履いて証言台の前に座り、身ぶり手ぶりを交えながら、時折、笑顔も見せて、弁護士の質問に答えていました。